- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 名古屋市港区は名古屋港がある中部最大級の商業エリア
- ここ10年間の公示地価は下降傾向であったが、昨年からは上昇している
- 2018年に「みなとアクルス」が街びらきをした
- 新しい街づくりで不動産価格の上昇が期待されているエリア
名古屋市港区は名古屋市の南西部に位置し、区の南部には日本を代表する国際貿易港の名古屋港があるなど、海抜0メートル地帯のベイエリアです。区の面積は名古屋市内で最大の面積ですが、人口は14万3,913人と市内で9番目に多い人口となっています。
名古屋市港区は、名古屋市の中心地である栄から南へ10kmほど下った場所に位置しており、南北に走る道路や東西に走る道路が複数横断しているため、車での移動に便利なエリアとなっています。
また、鉄道の路線は名古屋市のターミナル駅である金山駅と港をつなぐ名古屋市営地下鉄名港線、大規模再開発がすすむ名古屋駅とふ頭をつなぐあおなみ線の2線が南北に通っており、名古屋市中心街へも出やすくなっています。
長年、運河を起点とした商業地域として発展してきたエリアですが、2017年に日本で初となるレゴランドが開業し観光地として注目され始め、2018年には愛知県初となるららぽーとが開業するなど、利便性も高い地域として近年注目を集めていま
ここでは、名古屋市港区の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
名古屋市港区の最近の様子
- 名古屋市港区は商業エリアとしての位置付けが強かった
- 港区の「みなとアクルス」がニュータウンとして注目を集めている
- 「みなとアクルス」は低炭素モデルのスマートタウンでもある
運河を活用した商業エリアとしてのイメージが強い名古屋市港区ですが、近年は住みやすい街としてのまちづくりが急速に進んでいます。2018年に再開発地区の「みなとアクルス(低炭素モデル地区)」が街びらきし、さらなる開発計画も多数進んでおり、街が活性化しています。
「みなとアクルス」は、東邦ガスの工場跡地の再開発地区で、敷地は計約33万㎡。地下鉄名港線の東海通駅や、港区役所駅から歩いて数分の運河に面した場所にあります。
エリア内には東海3県では初出店となる、ららぽーとが開業し「子育て中のママやパパに優しい」という方針のもと、東海初出店となる店舗が数多く出店しており、3世代で楽しめるスポットとして人気を集めています(キッザニア名古屋も建設予定ですが、新型コロナウイルスの影響で工事も中断しています)。
北側では2020年入居をめざして265戸の高層マンション建設が進んでおり、さらなる街の活性化が期待されています。その上、東邦ガスが低炭素エネルギーをつくり、各建物に送るエネルギーセンターも稼働しており、スマートタウンとしても注目されるなど、今後のさらなる発展が期待できる地域です。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に一歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きをおこない、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買をおこなうためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
名古屋市港区の相場を知ろう
- 名古屋市港区の最新の公示地価は10万655円/㎡
- 名古屋市港区の地価は10年間で下落を続けていたが、ここにきてやや上向き
- みなとアクルスの街びらきをした2018年以降取引件数も上昇
まずは名古屋市港区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
名古屋市港区の地価・不動産相場の推移
名古屋市港区の最新の公示地価は10万655円/㎡(2020年1月調査)で変動率は0.70%の上昇率です。昨年の公示地価9万9,650円/㎡と比較すると、1.0%上昇しています。2010年の11万20円/㎡と比較すると8.6%と下落していますが、ここ5年間の公示地価はほぼ横ばい傾向となっています。
名古屋市港区の売却動向や売却相場の動き
名古屋市港区の不動産売却動向を国土交通省のデータからみます。2020年第一四半期(過去1年間のデータを含む)によると、取引件数は924件となっています。2017年までは取引件数が1,000件前後でしたが、みなとアクルスの街びらきをした2018年以降は1,300件前後の取引件数となるなど、物件取引が活発化してきています。
駅徒歩15分以内の取引が人気ですが、区の面積が名古屋市最大である港区としては、近くに駅がない街も多く、車の交通をメインとした駅から1時間近く離れた物件の取引も多くみられます。
また、中古マンションの主な取引は3LDK~4LDKと広めの間取りが多く、中古戸建ても面積100㎡以上とゆったりした住居の取引が多いことから、お子さんがいるファミリー向けの物件が人気なようです。
その他、1DKからの取引も頻繁にあるため、港町で働く単身世帯向けの取引もあるなど多様な物件の取引があるエリアとなっています。
参考)名古屋市港区での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | – | 1,200万円 |
75㎡ | 2,300万円 | 1,300万円 |
80㎡ | 2,100万円 | 2,300万円 |
85㎡ | 2,700万円 | 1,300万円 |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | 1,800万円 |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | – | – |
85㎡ | – | – |
90㎡ | 900万円 | 600万円 |
95㎡ | 2,800万円 | 2,600万円 |
100㎡ | 3,000万円 | 2,600万円 |
105㎡ | 3,100万円 | 2,500万円 |
110㎡ | 3,850万円 | 2,400万円 |
※2019年取引価格中央値