- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 名古屋市の不動産は上昇し続けている
- 愛知県全体の不動産取引の1/3は名古屋市が占めている
- 再開発で新しい商業施設の建設が続き、経済活動が活発である
名古屋市は愛知県の西部に位置する愛知県の県庁所在地で、政令指定都市(人口50万人以上)にも認定される全国でも有数の大都市です。
愛知県最大の都市であり、県の人口の3割を占める232.7万人の人々が住む街となっています。また、東日本と西日本の中心に位置し交通の要の場所であり、中部地方における行政・経済・文化の中枢を担うエリアとなっています。
名古屋市の道路率は政令指定都市の中でも全国1位の18.34%で、大型の道路などの交通網の整備が非常にすすんだ街といえます。古くは、戦国時代に織田信長が誕生した街として有名で、その後、徳川家康により金のしゃちほこで親しまれる名古屋城が築城されるなど、歴史的にも非常に栄えた街です。
ここでは、名古屋市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法までご紹介していきます。
愛知県名古屋市の最近の様子
- 2027年のリニア中央新幹線開業が近づいている
- 名鉄名古屋駅の再開発では、国内最大規模のビルを建設予定
名古屋市は2027年のリニア中央新幹線開通に向け、再開発がすすんでいます。2015年に開業した地上34階の「大名古屋ビルヂング(2代目)」や2017年に開業した地上46階の超高層ビル「JRゲートタワー」など次々と新しい商業施設が建設されています。
今現在最も注目されているのは、名古屋鉄道などの4社による共同開発事業の名鉄名古屋駅の再開発(2022年着工予定)です。地上30階、高さ160m~180m、南北約400mとなる予定のこのビルは、国内最大の大きさとなっており、世界でも類を見ない巨大高層ビルになるといわれています。
商業・オフィス・ホテルなど様々な店舗が入居予定で、上層部は住居が建築されるそうです。リニア中央新幹線が停まる名古屋市の新たなランドマークとなることが予想されます。また、それに伴い高速バスなどの交通網も集約される計画となっており、さらに利便性の高いエリアになるといわれています。
その他、以前から名古屋市の中心として発展を遂げてきた栄のエリアでも新たな商業施設が建設されるなど、次々と新しい顔をみせる名古屋市。不動産需要のさらなる高まりが期待できます。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
愛知県名古屋市の相場を知ろう
- 土地・戸建・マンションともに相場は上昇
- 名古屋市の公示価格は5年前の1.5倍に上昇
- 近年の取引は広めの物件が人気
まずは愛知県名古屋市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
愛知県名古屋市の地価・不動産相場の推移
名古屋市の地価は、1年前と比較して8.4%増加しており、2020年現在47万7,644円/㎡です。公示地価ランキングでみると、全市町村内で23位と非常に地価の高いエリアとなっています。
名古屋市の過去の公示地価は、最高値は158万0961円/㎡(1991年)で最安値は23万7,866円/㎡(2004年)です。5年前と現在を比較すると名古屋市の地価は1.57倍も値上がりしており、近年の価格の高騰が注目されています。
基本的には土地・戸建・マンションともに相場は上昇していいます。名古屋市は日本列島の中央に位置し大阪・東京へのアクセスが良く、適度に都市開発がすすんでいるため、あらゆる世帯に人気のエリアとなっています。
総務省2018年調べの「小売物価統計調査」によると、名古屋市の物価水準はおよそ99で、全国平均の100を下回っており、大都市なのに物価が安いので暮らしやすいという利点もあります。 近年の取引物件の特徴として、マンションであれば3LDK~4LDK、戸建ては100㎡以上とファミリー向けの広めの物件が駅からの距離に関係なく取引が目立ちます。ワンルームなど単身向けの物件は駅から10分以内の取引が多いようです。
愛知県名古屋市の売却動向や売却相場の動き
愛知県の中心地でもあり、査定額も高い名古屋市が取引件数でもトップです。県全体の約3割を名古屋市が占めており、取引件数は4,000件前後となっています。愛知県全体でみると1/3ほどのエリアの地価が下がっている傾向ですが、名古屋市はほぼ全域で上昇しています。 しかし、細かいエリアによって需要の違いもありますから、事前にしっかりとした調査が必要です。
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- リニア中央新幹線停車駅として名古屋駅が注目されている
- 名古屋市最大の繁華街である栄の再開発が進んでいる
名古屋市での最大の注目は、2027年開通予定のリニア中央新幹線です。品川ー名古屋間が約40分で移動可能となる予定で、その速度は時速372キロで飛行機(時速474キロ)に迫る速さとなっています。
従来の新幹線での移動時間より大幅に短縮されるにもかかわらず、「のぞみ」の乗車賃に+700円ほどと移動賃がそこまで変わらないことから、多くの人が集まるエリアとなることが予想され、今後の地価の上昇が期待されています。
また、リニア中央新幹線停車駅として名古屋駅の開発が次々とすすんでいる一方、従来からファッション・グルメ・アミューズメントの中心地として栄えていた名古屋市最大の繁華街である栄エリアも負けじと再開発がすすんでいます。
2017年には劇場・タワーマンションの複合施設である「グランドメゾン御園座タワー」が竣工し、2018年には高層オフィスビル「広小路クロスタワー」が竣工しました。 この2つのエリアの競い合うような再開発により、名古屋市の価格は今後もさらなる上昇が見込まれるでしょう。
【売却のコツ】愛知県名古屋市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 名古屋市の人口は増加基調にあり、今後も発展が期待できる
- ファミリー層には千種区エリアが最近支持されている
- 豊田市への通勤圏という観点や価格面から天白区、 名東区も人気
地域特性を知るメリットとは?
愛知県名古屋市の場合、比較的物件も多く動いています。自分の不動産を購入してもらうためにも販売戦略はとても重要です。エリアの特徴から、買いたい人がどのような層か考えてみましょう。ただし絶対的な答えは無いので、詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
愛知県名古屋市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
愛知県は、昔は尾張、三河と呼ばれ、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら多くの有名武将を輩出したことでも有名です。関ケ原の戦いに勝利した徳川家康は豊臣方の反撃に備え、名古屋の地に巨大な城を築かせました。そして自分の息子を城主に据え、62万石の尾張徳川家を興しました。名古屋は徳川家の御三家の一つとして、急速な発展を遂げました。
明治になってからは、尾張藩は解体され、名古屋県(翌年愛知県に改称)になりますが、現在においても、中部地方最大の街であり、人口200万人を超える政令指定都市です。
愛知県名古屋市の人口推移
名古屋市の人口は国勢調査によると、2010年が2,263,894人、2015年が2,295,638人でした。 2020年6月現在では2,330,048人で、 比較すると10年間で+66,154人で2.92%の増加となっています。 これは、愛知県の中では54市区町村中 1番目です。
また、世帯数は1,127,994世帯で、 前回調査のあった5年前の1,058,497世帯と比較すると、 +69,497世帯で、6.57%増加しています。名古屋市は人口・世帯数ともに順調に推移しており、今後も中部地方の「顔」として発展していくことが期待されます。
愛知県名古屋市で人気のエリアは?
一般的に名古屋では電車の沿線で人気が偏っています。最も人気なのは東山線沿線で、鶴舞線沿線もそれに続いて人気があります。名古屋は栄等の中心地=繁華街、南の方は工場地帯が多く、東側の地下鉄の東山線沿線が住宅地として拓けてきました。
千種区エリアは名古屋市内の東側に位置し、千種駅は名古屋駅から電車で10分ほどの距離で、昔から住みやすい街と言われています。文教地区にも認定されており、名古屋大学をはじめ、大学・高校・予備校などが数多くあるエリアです。また、東山動植物園を中心とした東山公園や桜の名所でもある平和公園など、緑豊かで広々とした公園が数多くあります。
その上、50店舗の店が集約された女性がターゲットの星ヶ丘テラスが星が丘駅周辺にあり、ショッピングもしやすいとファミリー層から人気を集めています。名古屋駅から近い閑静な住宅街として、名古屋市内でも有数の高級住宅地となっており、2020年現在の地価は34万3,346円/㎡と市内で4番目に地価の高い区となっています。
また、愛知県は車社会であり、トヨタ系列の企業に勤務する人間も多いことから、豊田市への通勤圏内かつ名古屋市内に住みたいというトヨタ関連企業従事者の需要があります。
豊田市への通勤圏という観点や価格面からも天白区、 名東区を選ばれるファミリー層が多くなっています。治安や利便性、子供の学校面の理由などからやはり周辺都市より名古屋市に住みたいという気持ちが強いのでしょう。
愛知県名古屋市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 地価が上昇している名古屋市だが、細かいエリアの価格検証は必要
- 大都市なので、不動産会社も多く、市場も活発なので、販売戦略が重要
ポイント・注意点1
再開発がすすみ、今後もさらなる地価の上昇が見込まれる名古屋市ですが、細かいエリアによっては価格が下降しています。大阪や東京への交通のアクセスがよく、物価も低めの名古屋市はファミリー層が多く住む街です。
そのため、他のエリアと比較すると私立の学校などが少ないせいか、名古屋市の港区エリアは地価が横ばい、地域によっては下降傾向となっています。 このように、同じ市内でもかなりの価格差がみられるため、不動産売却の際には、エリアの確認や価格の動きに注意が必要です。
ポイント・注意点2
名古屋市は古くから商業や文化が栄え、大都市として不動産も活発に取引されています。その中でどの不動産会社に自分の物件を任せるかは非常に重要です。名古屋市は地域密着型の不動産会社も非常に多く、特定のエリアを得意とした不動産会社もあれば、戸建ての販売を得意としている会社や高層マンションの中古販売を得意としているところなど、強みもさまざまです。
物件を高く売却するためには、物件の強みを活かして販売ができる不動産会社を選ぶことも大切なポイントです。いい不動産会社を選ぶためには、多くの母数から自分に合ったところを探し出す必要があります。綿密に情報収集をおこない、相談できる不動産会社を見つけておきましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、愛知県名古屋市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 2027年のリニア中央新幹線開通が名古屋経済を後押ししている
- 不動産取引は好調で、地価も値上がりを続けている
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。愛知県名古屋市での不動産売却をお考えの方は、愛知県名古屋市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。