- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 戸塚区は横浜市のなかでも不動産取引件数が多いエリア
- 地価は1年前と比べると上昇傾向
横浜市戸塚区といえば、多くの企業を抱える横浜・東京のベッドタウンです。東海道線、横須賀線をはじめとしたJR線や、横浜市営地下鉄ブルーラインも乗り入れているため、交通利便性にすぐれています。都市部だけでなく、熱海や鎌倉、逗子や江ノ島などのレジャースポットにもアクセスが良好なため、通勤・通学だけでなく、週末のお出かけにも便利です。
近年では戸塚駅周辺の再開発が完了し、さまざまな商業施設が誕生。お買い物スポットとしても注目を集めています。道路もきれいに整備され、子どもからお年寄りまで住みやすい街に生まれ変わりました。
ここでは、横浜市戸塚区の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法まで紹介していきます。
横浜市戸塚区の不動産動向

- 戸塚区は横浜市のなかで不動産取引件数が2番目に多い
- 安定して不動産需要が高いがライバル物件も多いと考えられる
横浜市戸塚区は、不動産取引が活発なエリアです。2019年における不動産取引件数を見てみると、横浜市のなかでは保土ケ谷区に次いで第2位で、98件(港北区同率)でした。
2019年における横浜市の不動産取引件数は1,170件で、1年前と比較すると-425件(-26.6%)となりました。一方、戸塚区の不動産取引件数は1年前を比べても-4件(-3.9%)とほぼ横ばいで、横浜市の中でも安定して不動産取引が活発におこなわれていることがわかります。
不動産取引件数が多いということは、高い不動産需要が見込める一方で、ライバル物件も多い状況が想定されるので、しっかり戦略を立てて不動産売却を進めることが成功のカギになります。
不動産売却の流れを把握しましょう

まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得行く金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
横浜市戸塚区の相場を知ろう

- 戸塚区の地価は1年前と比較すると上昇している
- 戸塚区の不動産取引価格は、土地は上昇、一戸建てとマンションは下落傾向
まずは横浜市戸塚区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
横浜市戸塚区の地価・不動産相場の推移
横浜市戸塚区の地価は、2018年と2019年で比べると、12.2%高くなっています。2019年時点では、16万9,044円/㎡です。横浜市全体の地価の上昇率は0.9%に留まっており、戸塚区の上昇率は高いといえます。
2019年における不動産取引価格を前年と比較すると、土地の価格は上昇しました。一方、同じように戸建てとマンションの売却価格を前年と比較すると、わずかながら下落しています。保有している不動産がマンションか一戸建ての場合は、再度上がるタイミングを待つか、あるいは早めに売却することも手でしょう。
横浜市戸塚区の売却動向や売却相場の動き
基本的には、横浜市戸塚区の土地の取引価格はわずかに上昇し、戸建てとマンションはわずかに下落傾向です。不動産取引件数を見ても、横浜市の中では需要が高い地域であると言えます。
戸塚駅周辺の再開発が完了したことや、多くの路線が通り東京・横浜方面だけでなく逗子などへのアクセスの良さから、ファミリーを含む幅広い世帯からのニーズが見込めます。
参考)横浜市戸塚区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,700万円 | 2,400万円 |
75㎡ | 3,300万円 | 2,500万円 |
80㎡ | 4,100万円 | 2,800万円 |
85㎡ | 4,000万円 | 3,000万円 |
90㎡ | 4,700万円 | 2,900万円 |
95㎡ | 3,600万円 | 4,800万円 |
100㎡ | - | - |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 4,050万円 | 2,900万円 |
85㎡ | 3,500万円 | 2,650万円 |
90㎡ | 3,900万円 | 3,600万円 |
95㎡ | 5,850万円 | 3,700万円 |
100㎡ | 4,700万円 | 4,200万円 |
105㎡ | 4,600万円 | 3,300万円 |
110㎡ | – | 2,000万円 |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 戸塚駅周辺では再開発が完了した
- 交通網や道路が整備され、商業施設や区役所が集まり、住みやすい街に生まれ変わった
戸塚駅周辺ではここ10年ほどで開発や道路整備が進み、駅直結の複合商業施設が誕生しました。乗り入れ路線も多く、横浜まで10分、新横浜、品川まで30分でアクセス可能。出かけるには大変便利な場所です。
戸塚駅周辺は、以前まではあまり便利なつくりではありませんでした。例えば西口はバスセンターの位置がわかりにくかったり、道路が狭かったり、密集した木造家屋があったりと、利用者にとっては煩雑な構造でした。
開発の第一段階として、2010年には商業施設や公共施設がオープン。駅直結のショッピングセンター「トツカーナ」には、飲食店やアパレルショップ、飲食店が多く入っています。
公共施設としては、戸塚駅と商業施設をつなぐデッキや地下通路が整備され、周辺施設への行き来がしやすくなりました。戸塚西口バスセンターには乗降車合わせて10バースを配置したり、タクシー乗り場を25台収容可能にしたり、バスセンターの下にバイク1,800台、自転車1,300台を収容できる自転車駐車場を設けるなど、利用者目線の改装が進みました。
2013年には開発の第二段階として、区役所や区民文化センターをはじめとする施設が登場。諸手続きが駅前でできるようになり、幅広い世帯にとってより住みやすい街となったのです。
【売却のコツ】横浜市戸塚区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう

- 戸塚区は人口・世帯数ともに上昇しており、住宅需要も期待できる
- 交通利便性や買い物利便性が優れている戸塚駅周辺はファミリーにも人気のエリア
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売る際は、地域の事情に詳しい不動産会社の専門家に任せたいという人も多いでしょう。売却を成功させるためには任せきりにせず、自分も一緒に考えることが大切です。
不動産はただ待っているだけで売れるものではありません。買い手になりそうな人の特徴を分析し、どのような手段を講じれば高く買ってもらえるかなど、不動産会社とともに戦略を立てることが重要です。地域特性を把握しながらそれに基づいた戦略を立てることが、より早く、高い価格での売却を成功させるポイントになります。
横浜市戸塚区は、戸塚駅周辺の再開発が行われたことによって、10年前は273,547人だった人口が、2019年には280,700人となり、トータルで7千人近く増加しました。多方面への交通アクセスの良さから、人気は今後も高まっていくことが予想されます。
ほかの魅力的な不動産との競争に勝ち抜くためには、物件に合った売り出し方を検討する必要があります。地域特性を分析し、どんな層がターゲットとなるかを考えてみましょう。地元に詳しい専門家である不動産会社の担当者ともよく相談して戦略を練ることをおすすめします。
横浜市戸塚区の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
戸塚区は慶長の時代、宿場町として栄えた歴史があります。1601年に東海道が成立し、3年後には戸塚宿ができました。明治に入り、東海道線が開通したことにより、戸塚駅が誕生。昭和に入ると近代化が進み、日立製作所など多くの企業が進出し、東京・横浜のベッドタウンとして人口が増えていきました。
1971年には戸塚区が14区中最大の人口規模へと成長。それに伴い、1980年には東戸塚駅、1987年には地下鉄戸塚駅が開業。1999年には地下鉄戸塚駅から湘南台駅までが延伸され、東京だけでなく湘南方面へのアクセスも格段に良くなりました。
横浜市の中では開発が遅れていた戸塚区ですが、2013年には戸塚駅西口の再開発事業が完了し、駅直結の商業施設や、大規模なバスターミナルなどが整備され、より住みやすい街へと生まれ変わりました。
便利な戸塚区ですが、駅から少し離れれば、緑豊かな住宅街が広がっており、子育て世代にも魅力的な地域です。
横浜市戸塚区の人口推移
横浜市戸塚区の人口は、2015年には275,283人、2010年の調査では274,324人で、 比較すると+959人となっています。世帯数を見てみると2015年は113,421世帯。5年前の109,824世帯と比較すると、+3,597世帯(+3.27%)増加していました。小幅ではあるものの世帯数が増加しているため、住宅需要も増えていると考えられます。
横浜市戸塚区で人気のエリアは?
ファミリー層には、子育てや通勤がしやすく、落ち着いた暮らしができる街が人気です。横浜市戸塚区なら、戸塚駅周辺が該当します。
戸塚駅の最大の魅力は交通利便性です。戸塚駅からは、JRの東海道線、横須賀線、東京上野ライン、湘南新宿ライン、快速アクティー、成田エクスプレスが利用でき、横浜市営地下鉄ブルーラインも乗り入れています。
横浜までは約10分、東京や新宿にも40分前後でアクセスできるので、通勤・通学にとても便利です。進学先の選択肢が広がるのは、子育て世代にとって大きな魅力と言えるでしょう。都心部だけでなく、下りは熱海方面・鎌倉や逗子、江ノ島などのレジャースポットにもアクセスできるので、アクティブ派のファミリーにおすすめできる地域です。
戸塚駅周辺はお買い物スポットも充実しています。東口にはデッキから直接行ける戸塚モディ、西口には再開発によって誕生した駅直結の商業施設トツカーナやスーパーの東急ストアが入っています。トツカーナからデッキを渡れば、ニトリやセリアなどが入るサクラス戸塚に行けるので、横浜に出なくても充分お買い物を満喫できます。
横浜市戸塚区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点

- 戸塚区で取引されている不動産は全体的に駅から遠い
- 駅から遠くても売却に成功することが期待できる
ポイント・注意点1
一般的に、駅から近い不動産の方が需要が高い傾向があります。しかし、横浜市戸塚区で取引されている不動産は駅から離れた物件の取引もさかんです。取引されている土地は最寄り駅から平均18分、取引されている戸建ても平均18分、マンションは平均16分と、全て15分を超えています。
人気の戸塚駅に絞ってみても、駅から平均18~20分の不動産が取引されており、駅から遠くても需要があります。電車だけでなくバス交通網も充実しており、戸塚駅からは数分ごとに約50本もの路線が乗り入れていることがその理由として挙げられるでしょう。戸塚区は駅から離れた物件も売却を成功させることが期待できる地域です。
ポイント・注意点2
横浜市の中でも、戸塚区は子育て世帯に優しい街として知られています。複合商業施設は安心して買い物ができ、出産すると訪れる機会が増える戸塚区総合庁舎も駅直結でアクセスできるので、とても便利です。戸塚区総合庁舎内にはコンシェルジュが常駐する子育て応援ルームがあり、一時預かりや保護者間の情報共有に役立ちます。
共働き世帯にとっては、保育園に入れるかどうかは重要なポイントですが、横浜市の取り組みの成果で待機児童数は0人を達成しました(2017年4月時点)。学習塾などの教育関連事業も充実しているため、教育熱心なファミリーにはアピールしやすいでしょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、横浜市戸塚区での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 戸塚区は横浜市のなかでも不動産取引が活発なエリア
- 地価は1年前と比較すると上昇している
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。横浜市戸塚区での不動産売却をお考えの方は、横浜市戸塚区の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。