- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 藤沢市は交通アクセスがよく湘南ならではのリゾートライフを楽しめる場所
- 都心への通勤が便利な藤沢駅、辻堂駅、湘南台駅周辺の地価が上昇傾向
- 住環境のよさと子育て支援の充実から子育て世帯にはますます人気に
藤沢市は、神奈川県の相模湾に接した湘南地区最大の都市です。交通の利便性も高いことから通勤・通学に適しており、中でも藤沢駅はJR東海道線、小田急江ノ島線、江ノ島電鉄の3つの鉄道が集中しています。
駅周辺は市役所をはじめとする多くの公共施設、大型商業施設が集積する繁華街となっています。このような交通環境のよさから、藤沢市は東京・横浜のベッドタウンの役割を果たす住宅地として発展してきました。また、慶應義塾大学・多摩大学・日本大学・湘南工科大学などを擁する文教都市としても知られています。
藤沢市は、全国的に有名な江ノ島、鵠沼などの温暖な海岸を有するリゾート地です。夏季などの行楽シーズン以外でも年間を通じ約1,200万人の観光客を集める湘南地区随一の観光都市といえます。
市の南部に位置する鵠沼海岸の鵠沼海水浴場は、年間来客数300万人を超す日本一の海水浴場として知られています。また、日本におけるサーフィン、ビーチバレー発祥の地といわれています。ここでは、藤沢市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
藤沢市の最近の様子
- 藤沢市は2030年まで人口の増加傾向が続くと予測されている
- 単身者世帯比率が高く、ファミリーだけではなく単身者にも人気
- 子育て支援が充実していることが、高い評価を得ている
藤沢市が発表した「2017年度 藤沢市将来人口推計」によると、藤沢市の人口は2030年まで人口が増え続ける見込みとなっています。新興住宅の整備や新しいマンションの建設などから、ファミリー世帯の流入が主な要因と考えられます。
しかし、藤沢市は周辺自治体と比べ単身者世帯比率が高く、世帯数も多いのが現状です。藤沢市はファミリー世帯だけでなく、単身世帯を含むあらゆる世代が暮らしやすい街であると考えられます。
藤沢市は、子育て支援が充実していることでも知られています。医療費助成は小学6年生まで通院、入院ともに所得に関係なく助成されます。保育施設の整備も積極的に行われていて、子育て環境の向上に向けて力をいれていることが分かります。
また、「子育てネットふじさわ」や「子育てメールふじさわ」を運営するなど、インターネットを活用した子育て支援も行われています。このような取り組みが評価され、「にっぽん子育て応援団」の子育てに関する調査・評価で全国104の自治体中3位に選ばれています。子育て世代には嬉しいサービスが充実していると言えます。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
藤沢市の相場を知ろう
- 藤沢市の地価は、ゆるやかな上昇を続けている
- 地価が上昇しているのは藤沢駅、辻堂駅、湘南台駅の周辺
- 2LDKや3LDKなどの一般的なファミリー世帯向け物件が売れている
- 藤沢市は鵠沼や片瀬などの湾岸エリアの物件も人気がある
- 海沿いの広めの戸建ては4,000万円台〜5,000万円台が主流
まずは藤沢市の売却動向を簡単につかんでいきましょう!
藤沢市の地価・不動産相場の推移
藤沢市の地価は、1年前と比較して0.32%増加しており、2020年現在は 22万4,757円/㎡です。10年前と現在を比較すると、藤沢市の地価は1.02倍上昇しています。基本的には都心への通勤が便利な藤沢駅、辻堂駅、湘南台駅の周辺が上昇となっています。
特に辻堂駅に近いエリアでは、2010年代に入って広範囲の再開発が進んできました。辻堂駅の近くにあった藤沢パナソニック工場跡地には、「FUJISAWA サスティナビリティ スマートタウン(SST)」という新興住宅地ができ、約1,000戸の家が新しく建ちました。美しい景観に加え、活気もある地域となっています。
藤沢市は子育て支援制度も充実しているため、仕事と子育ての両立をしやすく、子育て世代に優しい地域です。その影響もあり、近年の取引物件の特徴は、2LDKや3LDKなどの一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加しています。
また、藤沢市はマンションよりも戸建ての人気があります。戸建ての相場は4,000万円台〜5,000万円台が主流で、海岸沿い近くの比較的広い物件が人気を集めています。
藤沢市の売却動向や売却相場の動き
藤沢市は、神奈川県内においても土地価格が高い傾向があります。にもかかわらず、交通の利便性の高い、藤沢駅、辻堂駅、湘南台駅に徒歩圏内で行ける場所が売れてます。
一方、鵠沼や片瀬などの湾岸部は、都心への通勤のしやすさからみると決して便利とは言えませんが、海に気軽に行けるその居住環境の良さで根強い人気があり今後もその状況は続くと考えられます。
藤沢市は近隣の茅ヶ崎市よりは高い価格になっていますが、横浜市や鎌倉市よりも若干安くなっています。住居環境の良さから、これからの子育て世帯にはますます人気が出ていくでしょう。
参考)藤沢市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,700万円 | 3,000万円 |
75㎡ | 3,500万円 | 3,650万円 |
80㎡ | 3,700万円 | 3,400万円 |
85㎡ | – | 3,800万円 |
90㎡ | 2,300万円 | 2,000万円 |
95㎡ | 4,500万円 | 2,400万円 |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 3,750万円 | 3,500万円 |
85㎡ | 3,350万円 | 4,000万円 |
90㎡ | 3,900万円 | 3,300万円 |
95㎡ | 4,200万円 | 4,000万円 |
100㎡ | 4,300万円 | 3,850万円 |
105㎡ | 5,400万円 | 3,900万円 |
110㎡ | 5,650万円 | 3,800万円 |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 湘南台からツインシティまで、いずみ野線が延伸する計画がある
- ツインシティは新幹線誘致にも力をいれているので、今後の展開次第で、藤沢市の不動産価格も大幅に上がる可能性がある
藤沢市北部に位置する湘南台地域。湘南台駅は小田急江ノ島線と相鉄いずみ野線、横浜市営地下鉄の3線が乗り入れています。今でも充分便利な場所といえますが、今後、湘南台駅から新幹線新駅誘致地区の「ツインシティ(寒川町倉見地区と平塚市大神地区)」へいずみ野線を延伸する計画があります。
このことにより、湘南台駅から神奈川県央部と、横浜市中心部や都心部とのアクセス利便性の向上が期待できます。いずみ野線の延伸の計画は、今後の湘南台地区の不動産価格に影響を与えそうです。
【売却のコツ】藤沢市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 藤沢市の鵠沼周辺は別荘地としても人気だった
- 人口・世帯数共に順調に増加している
- 住みやすいエリアとして最も人気があるのは辻堂
- 辻堂はおしゃれな湘南の町として注目されている
地域特性を知るメリットとは?
東京都や横浜市のベッドタウンとしても人気の藤沢市の場合、比較的物件も多く動いています。自分の不動産を購入してもらうためにも販売戦略はとても重要です。エリアの特徴から、買いたい人がどのような層か考えてみましょう。
ただし絶対的な答えはないので、詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
藤沢市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
神奈川県藤沢市は鎌倉仏教の一つ、時宗総本山である清浄光寺の門前町として栄えました。また、東海道の宿場町・藤沢宿や、江ノ島詣の足場としても繁栄し、歌川広重の『東海道五十三次』にも描かれていることで有名です。
明治時代になると、気候も温暖なことから南部の鵠沼・片瀬地区は日本初の計画別荘地として開発され、御用邸の候補地にもなっていました。結局御用邸は葉山に決まりましたが、鵠沼は多くの皇族や文化人、政治家が逗留したり、自らの別荘を立てたりしました。
鵠沼にある「東屋」という旅館は芥川龍之介や谷崎潤一郎など多くの文化人・作家が集まって、創作活動の場となったことでも知られています。 戦後は東京のベッドタウン化が進み、大規模製造工場が建てられ、産業・工業都市として発展を続けています。
2014年には太陽光発電や家庭用蓄電池などを大規模に配備した「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)構想」を目指して、スマートシティ事業にも力を入れています。
藤沢市の人口推移
2015年の国勢調査の結果、2015年の時点での総人口は42万3,894 人と5年前の調査よりも1万4,237人増加していることがわかりました。また、世帯数においても18万170世帯と、5年前の調査よりも8,189世帯増えており、藤沢市の人口は大きく増加しています。
藤沢市で人気のエリアは?
藤沢市の中でも、住みやすい地域として人気があるのが辻堂です。「テラスモール湘南」「湘南モールフィル」「湘南T-SITE」という3つのショッピングモールが近くにあり、買い物には困りません。
オシャレなカフェも多くあり、充実した湘南ライフを満喫できそうです。南側には、ジャンボプールやウォータースライダーで遊べる「辻堂海浜公園」があり、海風を感じながらゆったりと過ごすことができます。辻堂は海までも近いので、ペットを連れて砂浜を散歩するような生活も楽しめます。
そして、辻堂には生活する上では欠かせない病院施設も整っています。高度先進医療に対応している「湘南藤沢徳洲会病院」を筆頭に、内科、小児科などの専門クリニックが揃っているので、安心して生活することができます。
アクセスの面でもJR東海道線の辻堂駅を利用すれば、横浜や川崎、東京都内へとストレスなく移動することができます。鉄道路線は長らく東海道線のみでしたが、湘南新宿ラインの運用開始により、渋谷、新宿、池袋など、都内の主要駅に1本で行けるようになりました。
藤沢市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 海近くの物件の場合は、塩害対策についても確認が必要
- なるべくたくさんの不動産会社から自分にあう会社を探す
- きめ細かく相談できる不動産会社を選ぶことが大切
ポイント・注意点1
いざ海の近くに住むとなったら、気になるのが塩害です。一般的には、海側から内陸にむけて5km以内の地域で塩害対策が必要となります。藤沢市の南部では、塩害による影響を受けやすいといえます。
売却したい物件はどの程度の塩害対策がされているのか、あとどのくらい耐えられるのかを把握しておきましょう。場合によってはリフォームをした方がスムーズに売却できる可能性もあります。信頼できる不動産会社に相談するのもひとつの方法です。
ポイント・注意点2
藤沢市は需要の高い地域ですので、不動産会社の数や物件の数は比較的多めです。藤沢市で物件を売るとなると、どんな不動産会社に依頼すればいいのか迷ってしまうこともありそうです。ただ、たくさん不動産会社があってもなくても、不動産売却に成功するには、能力の高い不動産会社を見つけることが重要です。
きめ細かく相談できる不動産会社を見つけることが売却成功への第一歩。
いい不動産では、そんな良い不動産会社選びをサポートしていますので、ぜひまずはお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、藤沢市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 藤沢市の地価は1年前と比較して0.32%の増加
- 2LDKや3LDKなどの一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加
- マンションより海沿いの戸建てが人気
- 藤沢市の南部では塩害対策が必要
- 湘南台からツインシティまで、いずみ野線が延伸する計画がある
- 辻堂はおしゃれな湘南の町として注目されている
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。藤沢市での不動産売却をお考えの方は、不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。