- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 豊川市は豊川稲荷の門前町として栄えている街
- 人口のピークは過ぎているが世帯数は増加中
- 市内各地で再開発計画があり、周辺エリアの地価上昇に期待
豊川市は愛知県の南東部に位置し、日本三大稲荷である豊川稲荷の門前町として栄えてきた街です。東は豊橋市、西を岡崎市の2つの中核市に挟まれた場所にあり、豊橋市のベッドタウンとして大勢の人が豊橋へ通勤しています。
人口はピークアウトしつつあるものの世帯数は増加を続けており、今後も引き続き住宅ニーズが見込める街です。今回は豊川市の不動産事情や地域特性、不動産を売却するための注意点やポイントについて紹介します。
豊川市の近年の変化
- 豊川市の相場は愛知県平均より4割ほど低い水準で推移
- 豊川市ではマンションがほぼ流通しておらず、戸建と土地の流通が活発
豊川市の土地相場は愛知県平均よりも4割ほど低い水準で推移しています。豊川市の相場変化は微減傾向で、2014年以降は毎年0.3〜0.5%の割合で相場が下落している状況です。
豊川市はマンションがほぼ流通しておらず、戸建や土地の流通が中心です。売却にあたってはエリアや物件ごとに地域特性や相場を把握しておきましょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
豊川市の相場を知ろう
- 豊川市の平均相場は0.59%の下落
- 坪単価は愛知県の平均相場と比べて4割ほど低い
- 人気エリアは諏訪町駅周辺や牛久保駅、豊川駅周辺
まずは豊川市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
豊川市の地価・不動産相場の推移
豊川市の地価は、2018年と2019年で比べると0.59%下がっています。2019年時点では7万6,948円/㎡です。そこから5年前にあたる2014年と比較すると、1.63%下落しています。愛知県全体と比較すると、地価は低めです。
2019年時点の豊川市の平均相場は前半期と比較するとわずかながら減少しており、マンションの売却価格は955万円(560万円低下)、また戸建は2,382万円(68万円低下)しています。しかし、土地は2,489万円と910万円上昇して取引されています。
マンション相場が下落しているのは流通している不動産の築年数が14年増加していること、土地相場が上昇しているのは、流通している専有面積が82㎡増加していることが理由と考えられます。
豊川市の売却動向や売却相場の動き
豊川市の売却動向は、マンションと戸建の流通はほぼ同じ割合で推移しているのが特徴です。マンションの売却動向は、豊川市平均で築年数29年、専有面積70㎡の2DK〜2LDKの物件が中心です。売却価格は965万円で流通しています。
一方、戸建の売却動向は平均で築年数11年、専有面積は185㎡で売却価格は2,382万円です。豊川市はエリアによって価格に差が大きいのが特徴。豊川市の人気エリアは名鉄豊川線の諏訪町駅周辺やJR飯田線の牛久保、豊川駅周辺のエリアです。
参考)豊川市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 830万円 | 1,100万円 |
75㎡ | – | – |
80㎡ | 1,100万円 | 2,000万円 |
85㎡ | – | 1,500万円 |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 1,500万円 | – |
85㎡ | – | 800万円 |
90㎡ | 2,400万円 | – |
95㎡ | 1,325万円 | – |
100㎡ | 2,400万円 | 2,750万円 |
105㎡ | 2,200万円 | 2,600万円 |
110㎡ | 3,600万円 | 3,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 市役所の建て替えや市内全域の道路整備計画が進んでいる
- 生活利便性の向上による人口増加や地価の上昇に期待
豊川市では、豊川駅東、豊川西部、大池や豊川稲荷参道など市内各地で再開発計画が進んでいます。特に大規模なのは豊川駅東地区と豊川稲荷参道の再開発です。
土地区画整理事業により駅前交通広場周辺を商業地として開発し、豊川稲荷参道の歩行環境を整備。豊川駅東地域を住宅地として再開発することで観光振興と良好な住居環境の両立を目指します。
豊川西部の再開発も大規模で、豊橋市や名古屋市へのアクセスが良好な国府駅周辺を整備し、住宅地として開発していくことが目的です。
また、遅くとも2022年には豊川市八幡地区にあるスズキ自動車の豊川工場跡地にイオンモール豊川がオープン予定。イオンモール豊川のオープンにより八幡地区や周辺の地価上昇が期待できるでしょう。
【売却のコツ】豊川市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 豊川稲荷の門前町として栄え、時代の流れによって街の姿が変化している
- 人口のピークは過ぎているが、世帯数は増加している
- 人気エリアは名鉄豊川線の諏訪町駅やJR飯田線の牛久保駅・豊川駅周辺に集中
地域特性を知るメリットとは?
不動産の売却を検討している場合、地域相場や不動産を魅力的に売却するノウハウを持っている担当者に任せることができますが、売出価格や内覧対応など売主として対応しなければならない場面もあります。
このような場合に地域や物件についてよく知っている売主が不動産の魅力を最大限にアピールできるような写真やキャッチコピーを作っておくことが大切です。
豊川市は日本三大稲荷の一つである豊川稲荷がある街として有名。東三河地方の中核市である豊橋市に隣接しており、名鉄本線を利用して名古屋への通勤も可能なことから、今後も豊橋や名古屋のベッドタウンとしての住宅ニーズの増加が期待できる街です。
不動産売買の専門家である、不動産会社のスタッフと相談してアピール方法を考え、販売戦略を練ることをおすすめします。
豊川市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
豊川市は愛知県東部に位置し、東を豊橋市、北は新城市、西を岡崎市と蒲郡市に囲まれている三河湾沿いの都市です。面積は161.14平方キロメートルで、市の中心を豊川が流れています。
市の北部を東名自動車道、中部を国道1号線、南部を国道23号線が横断。鉄道は名鉄本線・豊川線、JR東海道本線・飯田線が中心市街地を三角形に囲む独自の形状で走っています。
豊川市は旧石器時代から人が住んでいると言われ、江戸時代には豊川稲荷の門前町として栄えました。近代では牛久保・八幡地区に豊川海軍工廠が建設され「東洋一の兵器工場」と呼ばれるほど大規模な施設が整備されました。
戦後はこの工廠跡地に名古屋大学のキャンパスやスズキ自動車の工場が建設され、学問・産業の中心地として活況を呈します。2019年にスズキ自動車が撤退すると、新たに日本最大規模のイオンモールの建設計画が立ち上がりました。
江戸時代から門前町、軍事都市、工業都市と時代の流れに対応したまちづくりを進めており、今後も時代の流れに合わせた変化を期待させてくれる街です。
参照:豊川市HP
豊川市の人口推移
豊川市の人口は2010年に18万1,928人、2015年は18万2,436人、2020年には17万9,975人(2020年5月末日現在)と人口のピークを過ぎています。しかし人口が減少しても世帯数は増加しており、今後も住宅ニーズの増加が期待できます。
豊川市で人気のエリアは?
豊川市内には名鉄本線・豊川線とJR東海道本線・飯田線が乗り入れており、名鉄豊川線の諏訪町駅やJR飯田線の牛久保駅・豊川駅周辺に需要が集中しています。この地域は鉄道線で囲まれており、豊川市の中心市街地となっています。
豊川市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 市内各地で再開発が計画されており、周辺の地価上昇が期待できる
- 利用者としての声をしっかりと購入希望者にアピールすることが大切
ポイント・注意点1
不動産の売却を進めるためには、売却予定の不動産の相場を把握し、適切な売り出し価格の設定が売却の成否を左右します。相場よりも価格が高すぎて売れない場合や、相場より安すぎてかえって損をしてしまう可能性があるため、注意が必要です。
特に売却予定地の周辺で再開発がおこなわれていないかを確認しておくと良いでしょう。再開発区域やその周辺は、再開発後に地価が上昇する可能性が高いため、より高く売却するには、再開発後に地価が上昇するのを待っても良いかもしれません。
また、早めの売却を検討している場合でも、将来性があれば、地価上昇の期待をアピールポイントにして価格交渉が可能です。売却予定の不動産や周辺地域の動向を把握し、より高値で不動産が売却できるように工夫しましょう。
より高く不動産を売却するためにも、しっかりと地域相場や不動産のタイプごとの売却傾向・価格などを把握し適切な価格設定を心がけましょう。
参照:豊川市HP
ポイント・注意点2
不動産売却をする際の不動産会社の選定は慎重におこなうことが大切です。豊川市には多くの不動産会社が立地しているため、比較検討にも時間を要するでしょう。
希望通りの形で不動産売却を実現するためには、さまざまな販売戦略を親身になって一緒に考えてくれる、この地域での取引実績が豊富な不動産会社を見つけることが重要なポイントです。情報収集をおこない、安心して任せられる不動産会社を探しましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、豊川市での不動産売却に役立つ相場情報や地価推移、街の特徴などを紹介しました。
- 豊川稲荷の門前町として栄え、時代の流れによって街の姿が変化している
- 人口のピークは過ぎているが、世帯数は増加している
- 市内各地で再開発が計画されており、周辺の地価上昇が期待できる
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、その不動産に対してどんな購入層が考えられるのか、地域特性と相場を把握し戦略を練る必要があります。その際、信頼できる不動産会社からのサポートは欠かせません。
豊川市で不動産売却をお考えの方は、該当エリアの不動産売却状況をリサーチした上で、あなたの希望に寄り添ってくれる不動産会社探しを始めましょう。