- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 刈谷市の不動産取引件数はほぼ横ばい
- 不動産取引価格は土地・一戸建て・農地は上昇
- 「刈谷駅」周辺では再開発がおこなわれリニアの影響もある可能性
愛知県刈谷市と言えば、歴史的に有名な「刈谷城」や、日本で来場者数が第3位の「刈谷ハイウェイオアシス」が有名です。
刈谷市は、愛知県のほぼ中央に位置する市。昔は刈谷城の城下町として栄えた刈谷市ですが、現在は自動車部品産業の中心地となっています。愛知県全体の経済を動かすだけでなく、世界の自動車メーカーにも影響を与えるほどの役割を担っています。企業が多いので財源も豊かで、子育てがしやすく住みやすいということで人気の街です。
近年では、「刈谷市駅」周辺の再開発が進んでおり、ますます将来が期待されていくでしょう。ここでは、愛知県刈谷市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにおすすめの方法までご紹介していきます。
参照:刈谷市HP
愛知県刈谷市のトピック
- 2027年に開通するリニア中央新幹線によって刈谷市にも影響がある可能性
- 「名古屋駅」から「刈谷駅」までは電車で約20分と好アクセス
愛知県における注目のトピックは、2027年に開通するリニア中央新幹線です。リニア中央新幹線が開通すれば、東京・名古屋・大阪の三大都市をわずか1時間で移動することが可能になります。停車駅である「名古屋駅」から「刈谷駅」までは、JR東海道本線で約20分。車であれば、国道1号線を東に進んで約50分で刈谷市にアクセスできます。
名古屋に近い刈谷市においても、リニア中央新幹線の開業によって、不動産需要の変化が起こる可能性があると考えられるでしょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。Step5︓売却・引き渡し
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
愛知県刈谷市の相場を知ろう
- 2019年の刈谷市の不動産取引件数はほぼ横ばい
- 2019年の不動産取引価格は土地・一戸建て・農地は上昇
まずは愛知県刈谷市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
愛知県刈谷市の地価・不動産相場推移
2019年の愛知県刈谷市の地価は、1年前と比較して8.4%下落しており、2019年現在は14万1,321円/㎡です。愛知県全体の地価10万6,392/㎡と比較すると、地価は高いエリアと言えるでしょう。
2019年の1年間で愛知県刈谷市において取引された不動産件数は、1年前と比較するとほぼ横ばいでした。また、取引価格においては、1年前と比較して、土地・一戸建て・農地は上昇、中古マンションはわずかに下落という結果です。
保有している不動産が中古マンションの場合は、再度上がるタイミングを待つか、逆に早めに売却することをおすすめします。また、土地や一戸建ての場合は、ライバル物件の相場をみながら早めに売却するか、タイミングを見計らうようにしましょう。
愛知県刈谷市の売却動向や売却相場の動き
2019年の愛知県刈谷市の不動産取引件数は、1年前と比較すると、土地は減少、一戸建てと中古マンション、農地は増加しました。全体としては232件で、1年前の230件とほぼ横ばいの数字です。
愛知県刈谷市の不動産取引価格は、土地と一戸建てはわずかに上昇、中古マンションはわずかに減少しました。愛知県全体の不動産取引価格は全体的に微増しており、一戸建て・中古マンションが上昇しています。
今後は名鉄三河線「刈谷市駅」周辺の再開発も予定されており、新築分譲マンションや新築一戸建てよりお手頃感のある不動産の需要も期待できるでしょう。
参考)愛知県刈谷市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 1,950万円 | 1,500万円 |
75㎡ | 1,750万円 | 2,100万円 |
80㎡ | 1,900万円 | 2,200万円 |
85㎡ | 2,500万円 | 2,900万円 |
90㎡ | – | 520万円 |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | 2,400万円 |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 4,300万円 | – |
85㎡ | 2,800万円 | – |
90㎡ | – | – |
95㎡ | 3,000万円 | 3,550万円 |
100㎡ | 4,300万円 | 3,800万円 |
105㎡ | 4,300万円 | 4,500万円 |
110㎡ | 4,450万円 | 5,000万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 「刈谷駅」では大規模な再開発がおこなわれている
- 2019年の「刈谷駅」の不動産取引価格は刈谷市内でトップクラス
愛知県刈谷市にある「刈谷駅」では、刈谷駅北地区整備事業が進行中。敷地面積2,806㎡という広大な敷地には、20階建ての高層複合ビルが建築されています。1、2階は商業施設や公共施設、3階から6階は事務所、7階から20階には全81戸の住居が入る予定です。
敷地内では電気自動車やレンタサイクル置き場を含む観光案内所や、「刈谷駅」の南北通路に直結するデッキなどの公共施設があり、「刈谷駅」周辺の利便性が増すことが期待されます。完成は2021年の予定です。2019年における「刈谷駅」周辺の坪単価は、刈谷市9市中で最も高く、街への期待が現れています。
参照:刈谷市HP
【売却のコツ】愛知県刈谷市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 刈谷市には多くの自動車関連企業が集まっている
- 刈谷市の人口はわずかに上昇傾向
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売るときには、地域特性に合った販売戦略が必要です。その戦略を立てる際には、仲介を依頼する不動産会社に任せっぱなしにするのではなく、売主も一緒に考えることをおすすめします。なぜならば、実際に所有していた売主であるあなたは、不動産や地域のことをよく知っている可能性が高いからです。
不動産がある地域の特性に関する知見は、購入ターゲットを探し出すなど、どんな手段(ポータル、チラシ、文言、特徴など)で伝えていくかに繋がります。しかし、街は日々変化していくため、住み慣れた地域であっても、地域特性は改めて知っておく必要があるでしょう。
愛知県刈谷市は、大きな企業が多く、再開発も進む人気エリアです。多くの不動産が流通しているため、不動産を売る環境は競争的であるとも考えられます。他の魅力的な不動産よりも優位に立ち、購入してもらうためにも、販売戦略は重要です。
地域の特徴から、購入したい人はどんな人か考えてみましょう。ただし、絶対的な答えはありません。詳しくは地元に詳しいプロである不動産会社の担当者と相談することをおすすめします。
愛知県刈谷市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
愛知県刈谷市は、古くは城下町として栄えていました。天文2年に水野忠政が「刈谷城」を築き、刈谷藩の家臣たちや商工の町人の集まる街となったのです。大きな転機は明治21年に開通した東海道本線、続いて大正3年に開通した三河鉄道(現在の名鉄三河線)によって交通網が整備されたことでした。
アクセスが良くなったことから、刈谷市は名古屋市や豊田市などの周辺地域の産業を支える地方産業都市に成長。高度成長期には、トヨタをはじめとする自動車関連産業が集まり、日本を支える産業の地となったのです。
刈谷市の昭和町にある「デンソー株式会社」は、日本有数の有力企業としても知られていますが、世界中の自動車メーカーの部品を製造するだけでなく、「QRコード」を開発しました。古くから産業の街として発展を続け、今もなお新しい開発や進化を遂げているのが愛知県刈谷市です。
愛知県刈谷市の人口推移
愛知県刈谷市の人口は、2015年には14万9,765人、 前回調査のあった5年前では14万5,781人で、 比較すると+3,984人となっています。 これは、愛知県の中では45市郡中、 11番目の人口です。 また、人口比では2.7%増加でわずかに上昇となりました。これは45市郡中、 13番目の人口上昇率です。 世帯数は6万2,433世帯で愛知県45市郡中、 9番目の世帯数になります。
参照:愛知県HP
愛知県刈谷市で人気のエリアは?
ファミリー層には、子育てや通勤がしやすく、便利ながらも落ち着いた暮らしができるエリアが人気です。愛知県刈谷市の中では「刈谷駅」が当てはまります。東海道本線は区間快速・快速・新快速・特別快速すべてが停車し、「名古屋駅」から「刈谷駅」までは、たったの約20分。
また、豊橋方面へのアクセスも良く、JR東海道本線新快速に乗れば「豊橋駅」まで約35分です。愛知県は車文化ですが、電車のアクセスが良ければ、通勤・通学の選択肢が広がります。
「刈谷駅」周辺は、商業施設が充実しているのも魅力と言えるでしょう。駅からすぐ近くの「アピタ刈谷店」は、スーパーだけでなく、飲食店、衣料品店、ドラッグストアなども入る大型商業施設です。駐車場台数も1,500台と十分な敷地があり、幅広い層の暮らしを支えてくれることでしょう。
また、刈谷市は豊かな財源を活かし、子育て支援策をおこなっています。児童扶養手当の受給世帯が通学におけるJRの定期券を購入すると、定期代が3割引になったり、公共施設へ向かう市バスの運賃が誰でも無料であったりするのも嬉しいポイントです。
愛知県刈谷市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 会社の異動の時期や業績状況によって不動産動向が左右される可能性
- 刈谷市で取引されている不動産は駅近物件が多い傾向
ポイント・注意点1
愛知県刈谷市には、「デンソー株式会社」や「アイシン精機株式会社」など、自動車関連産業が多く集まっているのが特徴です。そのため、刈谷市に住む人は刈谷市やその近郊の企業に勤務している人が多いと考えられ、異動・入社の時期に不動産が一気に動く可能性があります。
4月・10月という人事が動くタイミングを逃さずに不動産の売却を進めるようにしましょう。また、企業の業績が不動産取引の動向に影響することも考えられます。信頼できる不動産会社を選び、緻密にリサーチをし、チャンスを逃さず売却できるようにしましょう。
ポイント・注意点2
愛知県刈谷市で取引されている不動産は、駅から近い傾向があります。最寄り駅からの平均徒歩分数をみてみると、土地は14.2分、一戸建ては12.7分、中古マンションは11.0分と10分前後の不動産が主流です。特に「刈谷市駅」の不動産は駅から近い傾向があり、土地は9.3分、一戸建ては8.8分、中古マンションは8.1分でした。車文化が根強い愛知県ですが、駅からの近さは検討のポイントになることを覚えておきましょう。
また、刈谷市で取引されている不動産の平均面積をみてみると、土地は327.1㎡、一戸建ては213.2㎡、中古マンションは74.2㎡です。いずれも愛知県全体の平均面積と比較すると広いことがわかります。ライバル物件よりも面積が小さいと、ネガティブポイントになる可能性があるので、価格などで優位に立てるように緻密に情報収集をするようにしましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、愛知県刈谷市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 刈谷市の不動産取引件数はほぼ横ばい
- 不動産取引価格は土地・一戸建て・農地は上昇し中古マンションは減少傾向
- 「刈谷駅」周辺では再開発がおこなわれ、リニアの影響もある可能性
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。愛知県刈谷市での不動産売却をお考えの方は、愛知県刈谷市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。