- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 春日井市の人口や世帯数は毎年増加している
- マンションの売却価格が急上昇している
- 不動産に影響を与える原因を注視することが大切
春日井市は、名古屋市の北東に隣接する都市で、2020年1月現在で総人口が31万1338人と愛知県の中でも人口の多いエリアです。県営名古屋空港も近く、名古屋や栄などの都心部へも電車で通える距離とアクセスも便利。
また、市の東部になると高蔵寺ニュータウンなど大規模な集合住宅が広がっており、居住地域としても適したエリアです。
ここでは、春日井市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法まで紹介していきます。
春日井市の近年の変化
- 集合住宅が多く人口や世帯数も毎年増えている
- 空港や名古屋市内へのアクセスも良好なため人の出入りが多い
政府統計総合窓口によると、少子高齢化が進むなかでも春日井市の世帯数は年々増えており、愛知県全体の世帯数も増えていることから、今後も人口がさらに増えると予想されます。
また、春日井市から名古屋市へのアクセスも抜群で、各種鉄道情報案内によると、JR中央本線を利用すれば約20分で名古屋市内に到着でき、通勤するエリアとしても魅力的です。
県営名古屋空港までの移動も短時間で可能なため、今後も観光やビジネスで人が集まりやすい地域だといえるでしょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
春日井市の相場を知ろう
- マンションの売却価格が急激に上昇している
- 土地の売却価格は下がっているがエリアによっては高額に取引されている
- 名古屋市内へのアクセスの良さや世帯数の増加から不動産需要は高くなる
まずは春日井市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
春日井市の地価・不動産相場の推移
2020年の時点で、春日井市の地価は、11万872円/㎡となっており、前年よりも2.09%増となっています。2019年前半期と比較すると、後半期のマンションの売却価格は2,522万円と1,100万円程度も上昇しています。
2019年後半期の一戸建ての売却価格も3,000万円を超えており、前半期よりも400万円近く上昇しています。一方、2019年後半期の土地の売却価格は2,842万円と前半期よりも2,000万円程度下落しており、土地の売買状況の推移を注視していく必要があります。
春日井市の売却動向や売却相場の動き
春日井市では毎年地価が上昇してきてはいるものの、2019年後半期の土地売却価格は前半期と比較すると2,000万円程度下落しています。
一戸建てに関しては、2007年が最も高く、それ以降は緩やかに下がっていますが、マンションの売却価格は2019年時点で坪単価88万7,676円と前年よりも35.77%も上昇しています。
土地付き一戸建ての売却を検討されている方は、タイミングをよく考えて売却する方が良いでしょう。マンションは今後も上がっていく可能性があるといえます。
参考)春日井市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | 815万円 | 3,050万円 | – | 2,850万円 | 2,250万円 | – | – |
駅徒歩10分以上 | 2,250万円 | 1,100万円 | 1,300万円 | 1,800万円 | – | 1,300万円 | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
延床面積80㎡ | 延床面積85㎡ | 延床面積90㎡ | 延床面積95㎡ | 延床面積100㎡ | 延床面積105㎡ | 延床面積110㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | – | – | 1,500万円 | 3,050万円 | 3,050万円 | 3,500万円 | 3,600万円 |
駅徒歩10分以上 | 430万円 | 100万円 | 350万円 | 2,400万円 | 2,700万円 | 2,800万円 | 3,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 愛知県内の路線価は8年連続で上昇している
- 名古屋駅周辺の開発やリニア新幹線の開通が期待されている
- リニア新幹線の開通遅れや新型コロナウイルスの影響が懸念されている
地域の路線に面する宅地の評価額である「路線価」。愛知県の2020年の路線価は、2019年と比較して1.9%増加しています。これは8年連続上昇していることになり、名古屋駅周辺の再開発やリニア新幹線開通への期待感が影響しているといわれています。
名古屋市へのアクセスが良好な春日井市も、愛知県の活性化に伴って不動産価値が上昇することが期待されています。
しかし、新型コロナウイルスにより時代の先行きが不透明になっていることや、リニア新幹線の開通が遅れることが懸念されている状況もあります。そのため、今後の不動産価値の推移に注意して売却手続きを進めていく必要があるでしょう。
【売却のコツ】春日井市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 経済や居住の中心地なので不動産が売れやすいエリア
- 程よい自然に囲まれた歴史を感じられる住みやすい地域となっている
- 勝川駅周辺は名古屋市内へのアクセスが便利で人気を集めている
地域特性を知るメリットとは?
春日井市は、愛知県の中でも経済面や居住面でとても便利な地域。王子製紙春日井工場やパナソニックエコシステムズ、トヨタ関連の工場など、日本の経済を支える主要な工場がたくさんあるエリアです。
交通アクセスの良い集合住宅が各所に点在しており、暮らしの拠点としても申し分ないエリアとなっています。マンションへの需要が急激に伸びていることも考えると、不動産を売却する意思を示せば買い手を見つけるのは難しくないでしょう。
どれだけ不動産の価値を高めて魅力的な値段で売却できるかは、あなたが不動産の情報だけでなく地域特性も踏まえたアピールポイントをしっかり示すことが大切です。
不動産会社に売却までの一連の手続きを任せてしまっても良いかもしれません。しかし、依頼する不動産によっては地域の情報や物件の詳細について十分に把握していない場合もあります。
信頼できる不動産会社を見つけるためには、どれだけ売買実績があるか、地域の不動産情報についてどれくらい詳しいのかを把握しておきましょう。
また、一緒に不動産の売却を進めていく担当者が、あなたの不動産売却に対する思いや方針をどれだけ汲み取ってくれるかを確認しておくことも大切です。
春日井市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
春日井市は旧石器時代からの遺跡が200箇所も確認され、先人たちが長い歴史を刻んで作り上げてきた地域だということがわかります。また、市内には多宝塔などの貴重な文化財が数々保存されており、春日井市の歴史を感じられることでしょう。
産業面では、サボテン、桃やぶどうなどの栽培がさかんです。特にサボテンは春日井市が全国で1位の生産量を誇っており、サボテンラーメンやサボテンアイスまで、様々な商品を楽しむことができます。
春日井市の人口推移
春日井市によると、春日井市の人口は2020年1月の時点で31万1,338人となっており、全国的に人口が減少している地域が多い中で、春日井市の人口は毎年増え続けています。
名古屋空港や名古屋市へのアクセスが良好であることや、経済の中心となる大手の企業の会社が集まっていることもあり、今後もますます発展していくエリアになるでしょう。
ただし、少子高齢化の影響で春日井市の人口増加や世帯数の増加は緩やかになってくる可能性もあるため、少なからず不動産の売買に影響すると予想できます。しかし、単身世帯や高齢夫婦が増加するなど、世帯の内訳が変化することによって、不動産のニーズも変わってくるでしょう。
それによって販売する対象を柔軟に変化させなければならないため、今後も人口推移の変化が不動産価値にどのような影響を及ぼすのかをタイムリーに把握できるようになっておくことが大切です。
春日井市で人気のエリアは?
春日井市では、勝川駅周辺が特に人気のエリアとなっています。勝川は名古屋市内まで30分以内でアクセスできることや、程よく自然に囲まれた地域なので、都会の喧騒から離れてゆったり生活できます。
また、大型ショッピングセンターやコンビニ、スーパーといった施設も充実しているため、日常生活を送る上で不便に感じることが少なくなっているのも人気が高い要因だといえるでしょう。
春日井市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 不動産需要は高まると考えられるが、新型コロナウイルスの影響に注意すべき
- 多数の不動産会社の中から相性の合う担当者を見つけることが大切
ポイント・注意点1
近年全国的に問題視されている空き家問題。春日井市においても2018年の空き家率は11.3%と5年前よりも2%上昇していることから、空き家が増えているエリアだといえます。空き家が増えているにも関わらず世帯数が増加しているというのは、マンションへの需要が高まっていることの裏付けともなるのです。
一戸建てや土地を手放したいと考えている人は、不動産の売却価格や件数だけでなく、空き家率も参考にしながら、総合的に不動産売買の計画を立てていくことが重要になります。
ポイント・注意点2
春日井市では、不動産会社の拠点を拡大している企業が増えています。もともと1万世帯あたりの不動産会社が約9店舗と、他の地域と比較して不動産会社が過剰なエリアになっています。そのためどの不動産会社を選べば良いか悩んでしまうかもしれません。
特に春日井市では、地域に特化した不動産会社だけでなく大手不動産会社も店舗を構えているため、それぞれどのような違いや特徴があるかを把握した上で、不動産売却の相談をすることが大切になります。
幅広い買い手を探してくれるだろうという安心感から、大手の不動産会社に依頼しようと考える人は多いです。しかし、地域の情報やネットワークを持つ地元の不動産会社だからこそ、買い手に不動産の魅力が伝わるアピールをしてくれるところもあります。複数の不動産会社に相談し、相性が合う不動産会社を見つけましょう。
まとめ
本記事では、春日井市における不動産売買の現状や動向、地域特性を踏まえて買い手にしっかりと魅力を感じてもらうためのポイントについて説明しました。
- 不動産価値の動向をよく把握しておく
- 周辺地域の特性も盛り込んで買い手にアピールしていく
- 時代の動向によって不動産価値に与える影響を把握しておく
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、不動産自体が持つ価値や魅力だけでなく、周辺地域の特性も盛り込みながら総合的に買い手へアピールしていくことが大切です。新型コロナウイルスの影響やリニア新幹線開通工事の進捗によっては、不動産の価値が大きく変わってくる可能性もあります。
春日井市での不動産売却を考えている方は、適切な時期を見極めながら、相性の合う不動産会社の担当者と一緒に売却を進めていきましょう。