- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 町田市は東京の最南にある人口43万人を擁する大きなベッドタウン
- 南町田の再開発が終わり、現在は町田駅周辺の大規模再開発を計画中
- 町田市の地価はここ数年横ばいに推移している
- 中古マンションの相場は2,000万円台〜3,000万円台後半
町田市は東京都の中で、島しょ部をのぞいて最南に位置する人口約43万人の都市です。新宿や渋谷、そして横浜にも電車で30分あればいける利便性の良さから都心部のベッドタウンとしての役割も果たしています。
中心となる町田駅は小田急線とJR横浜線が通るターミナル駅です。駅前には大きな商業施設が並び、通勤・通学をする人で大変混雑しています。町田駅周辺には娯楽施設や大型デパートなども数多くあるので、買い物や遊ぶ場所には困りません。
町田駅から離れると閑静な住宅街になり、自然を感じられる場所が多いところも人気の理由です。鎌倉や湘南、山梨などへのアクセスもよく、気軽に海や山に遊びにいけるのも大きな魅力です。
ここでは、町田市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
町田市の近年の変化
- 南町田駅に「南町田グランベリーパーク」が開業した
- 南町田では商業施設と公園が一体化したまちづくりが完成
- 南町田グランベリーパーク全体で年間1400万人の来場を見込んでいる
町田市の最近の話題といえばやはり南町田グランベリーパークの開業でしょう。もともと東急田園都市線の南町田駅には南町田グランベリーモールという大型アウトレットが駅前にありました。
2017年に施設の老朽化と南町田駅前の再開発のためにグランベリーモールを閉鎖し、2年かけて「南町田グランベリーパーク」としてリニュアール。当初のようなショッピング施設だけではなく、近隣の町田市の都市公園「鶴間公園」と区画をあわせて整備することにより、商業施設と公園が一体化した新しいまちづくりが完成しました。
駅名も「南町田」から「南町田グランベリーパーク」と変更し、田園都市線の急行停車駅になりました。六本木にあった「スヌーピーミュージアム」が移転したことも話題になりました。南町田グランベリーパーク全体で年間1,400万人の来場を目指しています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に一歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
町田市の相場を知ろう
- 町田市の地価はここ数年横ばいに推移している
- 町田駅周辺やJR横浜線沿線の古淵や成瀬の地価は値上がりしている
- 玉川学園前やこどもの国駅周辺は値下がりしている
- 中古マンションの相場は2,000万円台〜3,000万円台後半
まずは町田市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
町田市の地価・不動産相場の推移
町田市の2020年公示地価は平均 24万8,437円/㎡でした。2019年の24万4,625円/㎡から微増していますが、ほぼ横ばいといえます。また、10年前である2010年の24万7,568円/㎡と比べてもほぼ横ばいなのがわかります。
ただ町田市内をエリア別に比較してみると、場所によって不動産地価の変動にはかなり差があることがわかります。町田駅周辺やJR横浜線沿線の古淵や成瀬あたりは比較的地価は上昇傾向です。南町田周辺も再開発の影響で当然人気があります。
一方で横浜市青葉区の奈良町に近い玉川学園前やこどもの国駅周辺のエリアになると、地価の下落が激しくなっています。
町田市の売却動向や売却相場の動き
町田市の最近の不動産取引をみてみると、土地では町田駅周辺・玉川学園前駅周辺・鶴川駅周辺が目立ちます。中古マンションの相場は2,000万円台〜3,000万円台後半くらいまで幅があります。
新築やかなりの築浅物件であれば4,000万円台もありますが、数は多くありません。戸建ては鶴川や多摩川学園周辺に多く、場所によっては5,000万円を超えるものもあります。
参考)町田市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,500万円 | 3,700万円 |
75㎡ | 3,250万円 | 2,900万円 |
80㎡ | – | 2,700万円 |
85㎡ | 3,650万円 | 2,200万円 |
90㎡ | 4,500万円 | 1,600万円 |
95㎡ | – | 2,750万円 |
100㎡ | – | 2,400万円 |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 2,800万円 | 1,800万円 |
85㎡ | 3,200万円 | 2,800万円 |
90㎡ | 2,500万円 | 3,150万円 |
95㎡ | 4,050万円 | 3,300万円 |
100㎡ | 4,150万円 | 3,700万円 |
105㎡ | 4,100万円 | 3,800万円 |
110㎡ | 4,200万円 | 3,800万円 |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 町田駅周辺で大規模な再開発が計画されている
- 町田市は多摩丘陵の上に位置しているので、土地の高低差が大きい
- 町田市の道路整備計画にも注目する
町田市では南町田駅周辺の再開発が2019年に完了しました。南町田の地価は町田市と比較するとまだまだ格安ですが、新しいまちづくりによって今後ますます人気が上昇する可能性もあります。
また、町田駅周辺も再開発を計画中です。今後の少子高齢化の影響を踏まえて、商業施設だけでなく交通面や自然環境・商店街の整備を含めた大規模な再開発計画があり、2030年までの完成を目指しています。
町田市はほぼ全域が、関東山地から三浦半島へと続く多摩丘陵に位置しているので、全体的に歩道が狭く、坂が多いという地理的な特徴があります。今後高齢化によって、坂の上から移動のしやすい駅前などに移転する人が増える可能性があります。
子育て中の世帯にとって歩道の幅は「生活のしやすさ」に繋がります。今後の道路整備にも注目が必要です。
【売却のコツ】町田市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 町田市は、古くは鎌倉街道沿いの宿場町として栄えた
- 町田市の人口はゆるやかに増加を続けている
- 人気のエリアは町田駅・成瀬駅・鶴川駅周辺
地域特性を知るメリットとは?
町田市は企業も学校も多いため、人の流入出が多く、比較的頻繁に物件も動いています。自分の不動産を購入してもらうためにも販売戦略はとても重要です。町田市のエリアの特徴から、自分の不動産に興味を持つターゲット層について考えてみましょう。
地元の最新の情報を確認するためには、一度不動産会社に行って話を聞くことも大切です。
町田市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
町田市は、古くは鎌倉街道沿いの本町田地区が宿場として栄えました。開国後には、絹貿易が盛んだった横浜港へ生糸を運ぶ町田街道は「絹の道」と呼ばれ、街道沿いの原町田地区が物資の中継点となり賑わいました。原町田地区では安土桃山時代から市が開かれ、蚕糸、畑作物、衣料などが取引されています。
明治以降には保存しやすい乾物や海産物、舶来品などが取引されるようになり、鉄道が開通するとさらに多くの人が訪れるようになり、店も増え商業地としての地位を確かにしました。 360余年続いた市は太平洋戦争の中で幕を閉じましたが、戦後戦災を免れたことや商業地としての長い歴史があったことから、町田市はいち早く再興を果たしています。
さらに再開発により国鉄町田駅が小田急寄りに移転したことで、百貨店や商業施設や団地が作られました。現在まで、町田市は東京西部最大規模の都市として発展しています。
町田市の人口推移
2015年の国勢調査の結果、2015年の時点での総人口は43万2,348人と5年前の調査よりも5,361人増加していることがわかりました。また、世帯数においても18万6,711世帯と、5年前の調査よりも6,552世帯増加。人口も世帯もこの20年ゆるやかに増え続けています。
町田市で人気のエリアは?
町田市で人気のエリアは町田駅周辺、成瀬駅周辺、鶴川駅周辺です。 町田駅は大きなターミナル駅で町田市一番の繁華街です。買い物や市役所、病院などへのアクセスもよく生活に困ることはありません。
成瀬駅は町田駅と長津田駅の間に位置するJR横浜線の駅です。新宿と渋谷に行きやすく、人気があります。住宅街なので大きな商業施設はありませんが、町田駅に近いので遊びに困ることもありません。
鶴川駅は落ち着いた住宅地として人気がある、小田急線の準急停車駅です。緑が多く、歩道が広いところも魅力です。大きな商業施設はありませんが、スーパーマーケットなど生活に必要なお店は駅前に揃っています。 なお、玉川学園などの学校が多いことから、学生が多い住宅街でもあります。
町田市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 町田市全体では地価は安定し、人気のベッドタウンである
- 南町田の再開発が好調でイメージが上昇している
- 山側のエリアは売却に時間がかかる可能性がある
- 査定金額はあまり大きな差がつかないのが一般的
- 査定金額に大きな差がでた時は、その内容を確認する
ポイント・注意点1
町田市は都心への通勤・通学にも便利で、商業施設が多い割に、比較的静かな住環境が保たれているので、安定した人気を誇っています。また、ここにきて南町田の再開発が話題を集めているので、町田市のイメージは上昇していると言えます。
ただ町田市は起伏が大きい地形であり、山側に立地する物件については売却に苦戦することも予想されます。早めに売却を考えている場合は、買取という選択肢があることも考えておいた方が良いでしょう。物件が地形的にやや不便な場所にある場合は、販売戦略についてしっかりと不動産会社の担当と話し合っておきましょう。
ポイント・注意点2
町田市の物件売却をするにあたり、町田市の不動産相場を理解しておくことはとても大切です。物件の一括査定などで物件の相場を把握することも大切ですが、査定の根拠についても不動産会社に直接確認をしておくと安心です。
なぜA社ではこの金額なのに、B社はこの金額になったのか。査定方法はその時の物件相場から割り出されますので、それほど大きな差がでないことが一般的です。大きく金額に差がついた場合は、他の物件と異なるポイントがあったということですので、内容について確認が必要です。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、町田市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 町田市の地価はほぼ横ばいだが、エリアによる二極化が進んでいる
- 町田駅周辺の地価が一番高く、不動産取引も活況
- 単身向けよりファミリー向けの物件が目立つ
- 山側に立地する不動産は物件売却に時間がかかる可能性が高い
- 査定金額に大きな差がでた時は、その内容を確認する
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。町田市での不動産売却をお考えの方は、町田市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。