- 不動産を高く売却するには相場の把握が必要不可欠
- 大宮やさいたま新都心に隣接しながらも自然豊かなエリア
- さいたま市西区は主要都市部への交通の利便性が高い
- さいたま市西区での不動産売却はプロとの相談が重要
埼玉県さいたま市西区は、2003年に3つの地域が合併して生まれた比較的新しい区です。県下一の商都・大宮やさいたま新都心と隣接しながらも、荒川をはじめ豊かな水域と自然に囲まれたエリアとなっています。また、自動車おける交通網と電車の交通アクセスにも優れていることから、東京都心はもちろん県内の主要都市や首都圏都市部へ通勤する層にも人気のエリアです。
西区において不動産売却を検討する際、どのような対策と準備が必要なのか、どのような情報に注視すべきなのか。この記事では、埼玉県さいたま市西区ならではの不動産動向について、地域特性や不動産を売却するときの注意点やおすすめの方法などをあわせて紹介します。
さいたま市西区の不動産動向
- さいたま市西区のマンション売却取引は51〜60m²の2LDKが中心
- 中古一戸建ては比較的価格上昇傾向にある
- 土地相場は県内でもやや高い水準で推移している
さいたま市西区における、戸建て、マンション、土地それぞれの売却動向と相場についてみてみましょう。
西区の2019年におけるマンションの取引実績をみると、最もボリュームとして多い物件の広さは専有面積で51〜60m²となっており、最高価格は980万円、最安価格は150万円でした。また、間取り別にみると最も多いのは2LDKで、最高値は700万円、最安値は150万円となっています。
次は西区の中古一戸建てに関する売却動向です。西区は自然豊かな住宅地域であり、人口も比較的少なめで、落ち着いた街並みと暮らしやすい環境がファミリー層に人気となっています。新たに宅地整備も展開されているので、これからも人口増加が見込まれています。このエリアでは築年数の浅いものも多く、人気が集まりやすい傾向にあるので、取引価格は需要の増加に伴い上昇している傾向にあります。
土地売却相場は、2019年の取引実績で平均売却額2,209万円、平均土地面積は201㎡でした。この1㎡あたり約12万円という土地売却相場は、埼玉県内でも低い価格となっています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得行く金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。ここでいう相場とは売買時の相場のことで、つまり売買相場と買取相場はイコールとなります。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
さいたま市西区の相場を知ろう
- さいたま市西区の坪単価はわずかに上昇している
- 埼玉県の平均推移より穏やかに推移している
- 埼玉全体と比べても地価は低いエリア
まずは、さいたま市西区の売却動向を簡単につかんでいきましょう!
さいたま市西区の地価・不動産相場の推移
さいたま市西区の地価は、2019年時点で106,577円/㎡。2018年と2019年で比べると0.41%上昇し、さらに5年前にあたる2014年と比較すると、7.37%上昇しています。埼玉県全体の平均地価と比較すると、県全体平均は137,621円/㎡ であることから、県全体と比較すると比較的地価は低いエリアです。
さいたま市西区の売却動向や売却相場の動き
さいたま市西区の地価は2015年を境に緩やかに上がっており、戸建ての売却価格も2015年から上昇傾向にあります。しかし、マンションや土地の売却価格においては近年では下落が生じています。保有している不動産がマンションや土地の場合は、不動産動向をしっかりと見極め、販売戦略をよく練る必要があります。
参考)さいたま市西区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | – | – |
75㎡ | – | – |
80㎡ | – | – |
85㎡ | – | – |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | – | 2,100万円 |
85㎡ | – | 1,900万円 |
90㎡ | 3,600万円 | 2,500万円 |
95㎡ | 3,650万円 | 3,700万円 |
100㎡ | 3,700万円 | 3,600万円 |
105㎡ | 3,400万円 | 2,400万円 |
110㎡ | 3,900万円 | 4,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうなトピック
- 住宅地の価格はこの3年で緩やかに上昇
- 世帯数は増え、空き家が減っているため高く売れる傾向にある
不動産の売却タイミングを図る意味で、地価の価格変動と世帯数、空き家率の増減にも注意を払う必要があります。さいたま市西区の住宅地の価格変動率は、前年比較で2018年は+0.2%、2019年は+0.5%でした。このようにさいたま市西区の住宅地の価格はこの3年で緩やかに上昇しています。また、世帯数は2016年は36,912世帯でしたが2018年には38,298世帯へと増加しており、これにより住宅需要も増している状況がうかがえます。
さらに、2013年の空き家率は8.6%、2018年には8.3%とやや減少しています。今後の市況として、世帯数は増えて空き家は減る傾向にあるため、さいたま市西区での不動産は比較的高く売れると見込まれています。この状況も今後注視すべき点でしょう。
参照:さいたま市HP
【売却のコツ】さいたま市西区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 不動産売却には物件の地域特性をしっかりと把握することが大切
- 柔軟かつ緻密な作戦を不動産会社と共に協業していく必要がある
- さいたま市西区の地域特性は通勤に便利で緩やかな人口動態の都市
地域特性を知るメリットとは?
地域特性を知ることは、より効果的な販売戦略に繋がります。不動産の売却を成功させるためは、その地域の特性を把握し、なぜ、どのようなターゲット層に、どうやって販売するか、緻密な販売戦略を立てて実践することが重要です。
さらに、不動産会社にすべてを任せるのではなく、売主側も地域特性を理解し、不動産会社と一緒に販売戦略を練りましょう。よりターゲットに響くPR施策を練ることで、より満足のいく不動産売却に近づきます。
不動産は待っているだけで売れるとは限りません。不動産はそれぞれが独自の性質や環境を必ずもっています。販売エリアや所有する物件のみが持つ特性から、その物件を買いたいと思うような人はどのような人なのかを考えることが大切です。
そしてそのターゲットにはどんな方法(ポータル、チラシ、文言、特徴など)でアピールすることが有効であるかの考察も重要になります。より効果的な販売戦略を立てるためには、地元での不動産取引の実績が豊富で、多くの提案オプションを持つ不動産会社の担当者に相談しましょう。
さいたま市西区の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
さいたま市西区は、2003年4月に、さいたま市が政令指定都市へ移行したことに伴い誕生した区です。面積は29.12㎢で、東部には国道17号新大宮バイパス、北部には国道16号西大宮バイパスが東西方向に伸びています。西大宮バイパスと新大宮バイパスが交差する宮前インターは、さいたま市西区の道路交通網の要衝です。
さいたま市西区と大宮駅周辺地区を結ぶ県道さいたま・春日部線や、県道さいたま・上福岡・所沢線なども、地域の流通や経済を支える市内の主要な道路交通網です。
参照:さいたま市HP
区内には荒川、鴨川などの河川のほか、びん沼川などの水辺や雑木林があり桜並木を味わえる自然豊かなエリアを内包しています。東部の三橋総合公園や鴨川みずべの里、西部の荒川沿いの西遊馬公園、南部の錦乃原櫻草園、北部の大宮花の丘農林公苑など、特色ある公園も魅力です。また、市が指定する無形文化財である民俗芸能も古くから親しまれ、この地域固有の歴史や文化資源が継承されています。
さいたま市西区の人口推移
行政がまとめている住民基本台帳によると、人口推移は2020年に7月の時点で92,687人です。2015年時点では86,644人で、2016年には87,639人、2017年には88,330人、2018年には89,243人、2019年には91,220人と毎年緩やかな増加傾向にて推移しています。
さいたま市西区で人気のエリアは?
指扇(さしおうぎ)エリアは、大宮や池袋、新宿など主要都市へのアクセスしやすく比較的人気が高いエリアです。JR川越線が至近ながら、風情ある街並みが広がる閑静な住宅街です。教育機関や医療施設、公園などが充実していることも人気の要因といえます。
さいたま市西区で不動産売却を行う際のポイント・注意点
- 時代の変化に合わせアピールポイントを見直すことも大切
- 不動産売却を成功するには優秀な不動産会社を見つけることが重要
ポイント・注意点1
新型コロナウイルスの影響で、働き方に変化が生じています。行政が推進するリモートワークを採用する企業も増加し、日中も自宅で働く人が増えている傾向です。こうした世の中の動向や新しい生活様式に応じて、今後は家を購入する際の判断基準のひとつに「快適かつ安心して在宅業務ができる環境」が求められていく可能性もあります。
所有する不動産を売却するタイミングにより、時代の変化に合わせてアピールポイントを柔軟に見直してみると、新たな付加価値を見出すこともできます。
ポイント・注意点2
さいたま市西区では、一緒に協働していく不動産会社を見つけることが他のエリアよりも比較的難しいことが予測されます。それは同区において不動産会社の数が多いことが要因です。
その中から自分が「ここなら任せられる」と思える不動産会社を選び抜く必要があります。納得できる不動産売却をするためには、同地域での取引実績が豊富で、親身になって販売戦略を考えてくれる不動産会社を見つけることが重要なポイント。しっかりと情報収集をおこない、安心して任せられる不動産会社を見つけてください。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、さいたま市西区での不動産売却に役立つ相場情報や地価推移、街の特徴などを紹介しました。
- さいたま市西区の坪単価はゆるやかに推移している傾向
- 2LDKのマンションと中古戸建て物件が主流
- 不動産売却には地域の特性を把握することが大切
- 西区エリアは不動産会社が過密ぎみ
- 不動産売却を成功させるには、地元に詳しく取引実績の多い不動産会社を見つけることが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握したうえで、綿密な戦略と、信頼できる不動産会社との協業体制が不可欠です。さいたま市西区での不動産売却をお考えの方は、より高く売るために自信をもって的確なアドバイスをしてくれる、頼れるパートナーとなるしっかりとした不動産会社を選びましょう。