- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 高槻市は、交通の利便性が高い
- 地価は上がっているが、世帯数が増えているため住宅需要も高まっている
- ファミリー向けの不動産が増えていく一方で空き家も増えていく
高槻市は、大阪府北部の「北摂」地域に位置する、人口35万人の中核市です。大阪市と京都市のほぼ中心にあり、関西国際空港や北陸への特急列車も停車するのに加えて、市内のバスの便も多く、交通の利便性が高いエリアです。
高槻市には都市部のにぎわいと自然の豊かさが共存しています。北摂山地がそびえる市の北部には、ポンポン山などの自然が残っており、市域の3分の1は山林が占めています。山間の盆地では、農地と里山が一体となった景観が見られ、淀川や芥川は水辺空間や都市緑地を創り出しています。
先人たちの暮らしが生み出した文化を残し、引き継ぎ、共有していくことを大切にしている高槻市。古墳遺跡、神社仏閣なども点在しており、歴史的な街並みに惹かれる方も多いでしょう。 ここでは、高槻市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
高槻市の最近の様子

- 高槻市では転出者数が転入者数を上回る人口減少が起きている
- 2019年「高槻子ども未来館」及び「子どもの遊び施設」がオープン
- 若者への就労支援や子育て世代への支援を積極的におこなっている
高槻市が2017年に提唱した「高槻市人口ビジョン」によると、高槻市の人口は横ばい状況から緩やかな人口減少傾向へと転じています。原因としては、転出者数が転入者数を上回っていることに加え、合計特殊出生率が国よりも低いこと、高齢化が挙げられます。
高槻市は、若者への就労支援や子育て世代への支援を充実させることで人口流出を食い止めようとしています。その一手として、子どもが主役となる拠点の整備を進めており、2019年4月には高槻子ども未来館、及び子どもの遊び施設を開設しました。
また、近年の保育需要の増大や、公立幼稚園における入園時数の減少をはじめとする諸課題に対応するために、全ての公立幼稚園の認定こども園への移行に向けて園区制の廃止をおこないました。
子育て中の就労活動の支援としては、「ワークサポートたかつき」のスペースを拡張し、就業相談窓口に専門相談員を設置したりマザーズコーナーを運用するなど、利便性のさらなる向上を図っています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
高槻市の相場を知ろう

- 高槻市の2020年公示地価平均は17万3,441円/㎡
- 不動産価値は年々上昇を続けている
- 同じ高槻市でも中心部から離れると、価格が下落する
- ファミリー世代向けの手頃な物件が人気
まずは高槻市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
高槻市の地価・不動産相場の推移
高槻市では、山林が市域の約45%を半分近くを占めています。加えて農地が約10%なので、宅地は30%弱しかありません。地域的には、市域の中部に住宅地が集中しています。
高槻市の2020年公示地価は17万3,441円/㎡でした。1年前の2019年と比較すると+0.68%上昇しています。同じ高槻市でも中心部から離れた場所では下落傾向がみられますが、高槻市駅や高槻駅周辺などは地価が大きく上昇しています。
高槻市の売却動向や売却相場の動き
不動産取引は高槻駅、摂津富田駅、富田駅周辺の物件が活況です。土地建物のボリュームゾーンは2,000~3,000万円台、中古マンションの相場は駅近の築浅物件であれば3,000~4,000万円前後です。大阪府の中では、比較的リーズナブルな値段で購入することができます。
ファミリー世帯を対象とした専有面積100㎡未満の物件数は大きく増加。駅から徒歩3分未満の駅近物件数も伸びています。 高槻市の土地の価格は上がり続けていますが、世帯数も増えているため、今後も住宅需要も高まっていくでしょう。一方、駅から離れた不便な場所では、売れ残った物件や空き家も増えていくことが考えられます。
参考)高槻市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 4,000万円 | 1,900万円 |
75㎡ | 5,600万円 | 1,850万円 |
80㎡ | 3,700万円 | 1,040万円 |
85㎡ | 4,000万円 | 4,300万円 |
90㎡ | – | 1,850万円 |
95㎡ | 5,850万円 | 3,100万円 |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 2,050万円 | 2,400万円 |
85㎡ | 2,700万円 | 2,050万円 |
90㎡ | 3,150万円 | 3,400万円 |
95㎡ | 2,950万円 | 3,200万円 |
100㎡ | 4,600万円 | 3,100万円 |
105㎡ | 5,900万円 | 3,150万円 |
110㎡ | 2,800万円 | 3,400万円 |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事

- 高槻市では、市内で41路線、延長99.51kmの幹線道路の都市計画がある
- 2022年には高槻城跡公園芸術文化劇場がオープン予定
高槻市は、市域全体が「都市計画区域」に指定されています。都市基盤整備の基盤となる幹線道路は、市内で41路線、延長99.51kmが都市計画決定されています。ほかには、老朽化した市民会館に代わる新たな文化施設の整備も進行中。
2022年には、かつてキリシタン大名高山右近が城主を務めた高槻城二の丸跡に、新たな文化施設として高槻城跡公園・芸術文化劇場がオープン予定です。文化芸術を通して人が集い、交流が生まれることで、まちのにぎわいと魅力の向上を目指す目的で建設が進められています。
【売却のコツ】高槻市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 高槻市はキリシタン大名として有名な高山右近の領土だった
- 人口減少・少子高齢化が進行している
- 高槻駅周辺には高層マンションの建設が続いている
地域特性を知るメリットとは?
大阪府の中でもアクセスがよく、人気の高槻市の場合、比較的物件も多く動いています。高槻市の自分の不動産をなるべく高く販売するためには、しっかりとした販売計画が必要です。高槻市に不動産を買いたいという人が、どのような層か考えてみましょう。インターネットや地元の情報誌などで情報収集しながら、高槻市に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
高槻市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
京都府と大阪の市街地の中間に位置する高槻市。水陸の交通路の要衝だったことから、芥川宿や高槻城城下町など発展しました。安土桃山時代にはキリシタン大名として知られる高山右近が領主だったことでも知られています。
江戸時代に入ると幕府の重要拠点となり、城下町はますます栄えました。芥川宿は街道の宿駅として整備され、富田は酒造りを中心とした商工業の町へ成長しました。明治時代には大阪~京都間で官設鉄道、大正時代には京阪電鉄が開通しました。
昭和の中頃には高速道路も開通し、大阪市及び京都市のベッドタウンとして宅地開発が進みました。交通の利便性が高かったこともあり、明治期から工場が建てられ始め、戦後には多くの工場や企業が進出しています。
高槻市の人口推移
2015年の国勢調査の結果、2015年の時点での総人口は357,438人と5年前の調査よりも5,609人減少していることがわかりました。世帯数においては148,048世帯と、5年前の調査時よりも6,242世帯大きく増加。全体としては人口減少・少子高齢化が進んでいます。
高槻市で人気のエリアは?
高槻市の中で住宅地として人気があるエリアは、JR高槻駅と阪急高槻市駅周辺です。JR高槻駅前には西武高槻店と松坂屋高槻店という二つのデパートや、グリーンプラザたかつき、アルプラザ高槻のほか、高槻センター街といった大きな商店街もあります。
高槻駅前には駅直結の42階建て高層タワーマンションが建設されるなど、新築マンションの建設も盛んにおこなわれているようです。
高槻市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点

- 売却したい物件周囲の道路事情についても確認しておくこと
- 売却物件が古い場合はリフォームも検討する
- 物件の間取りを変えるだけで、物件の価格や人気が一変することもある
ポイント・注意点1
売却したい物件の道路事情について、事前にしっかりとリサーチしておくことをおすすめします。高槻市は阪急とJRが走っており、鉄道交通網の発達した地域ですが、車での移動も非常に盛んです。しかし、道幅が狭い場所や一本通行、行き止まりの山道などもあり、道路事情はあまり良いとは言えません。
不動産売却の販売戦略を構成する一要素として、道路事情物件がどのような通りに面しているか、車の渋滞を回避しやすいエリアか、日常的な車の移動に不都合がないかを地図でチェックしておきましょう。
ポイント・注意点2
売却したい物件が古く、間取りの使い勝手がよくないような場合は、市場に出す前にクリーニングやリフォームを検討する手があります。内装を大幅に変える場合、それなりのリフォーム費用がかかりますが、物件価格に上乗せしても十分に元がとれるケースは多いようです。
古い物件は部屋数が多く、一部屋あたりの面積が小さいものが多いです。部屋と部屋の壁をなくして吹き抜けのリビングルームを作ったり、キッチンに対面カウンターを作るだけでも、物件の魅力はぐっと上昇します。想定よりも不動産売却に時間が掛かっているときなどは、選択肢の一つとしてリフォームを検討してみてもいいでしょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、高槻市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 高槻市の地価は1年前と比べて0.68%上昇している
- 土地や中古マンションの相場は、大阪府内では比較的安い方
- 高槻駅周辺には高層マンションが続々建設されている
- 交通の状態や周辺の商業施設をチェック
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。高槻市での不動産売却をお考えの方は、高槻市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。