- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 吹田市は高速道路や電車の便が良く、時代の最先端を行く実験都市エリア
- 土地・戸建・マンションともに相場は大きく上昇傾向
- 鉄道周辺の土地と、新興住宅地は高値で売れる
吹田市は大阪市の北に位置する人口約37万人の街です。計画的に整備された千里ニュータウンや、太陽の塔で知られる万博記念公園、Jリーグ・ガンバ大阪のホームスタジアム、アサヒビールの創業地でもあるアサヒビール吹田工場、大阪大学など5つの大学キャンパス、風情漂う旧市街地など、新旧様々な魅力が詰まった都市と言えます。
阪急線とJR線が乗り入れており、また高速道路の吹田ジャンクションもあって、梅田や新大阪、県外へのアクセスも抜群です。こうした自然に恵まれた住みよい環境と交通の利便性からベッドタウンとして昔からとても人気があります。
ここでは、吹田市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
吹田市の最近の様子
- 吹田市は千里ニュータウンやエキスポシティの大型開発で人気がでている
- 江坂駅周辺ではマンションやオフィスビルの建設が活況である
2020年4月1日は市制施行80周年を迎え、吹田市は中核市に移行しました。
万博記念公園内に2015年開業した大型複合施設エキスポシティと、古くなった団地の建て替えや民間マンションの建設が進んだ「千里ニュータウン」の影響で、特に若いファミリー層を中心に千里エリアは大変な人気となっています。昨年、千里ニュータウン地域の人口は10万人を回復しました。
また、大阪市まですぐの江坂駅も人気エリアです。江坂駅周辺ではマンションやオフィスビルの建設が活発で、大阪市への通勤に便利な立地から土地の価格が上昇しています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に一歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きをおこない、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買をおこなうためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
吹田市の相場を知ろう
- 吹田市の地価は10年間上昇傾向が続いている
- 吹田市では千里ニュータウンやエキスポシティの大型再開発が順調
- 土地・戸建・マンションともに相場は上昇している
- 通勤に便利な駅近のマンションが多く取引されている
まずは吹田市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
吹田市の地価・不動産相場の推移
吹田市の地価は、2020年現在の最新公示地価は平均28万2,300円/㎡で、1年前と比較して2.98%増と大きく上昇しており、過去10年と現在を比較すると上昇傾向が続いています。
基本的には土地・戸建・マンションともに相場は上昇中。大阪府全体と比較すると、地価は高いエリアと言えます。 大阪市へのアクセスがよいのに加え、千里ニュータウンやエキスポシティの大型再開発が大きく影響しているためだと考えられます。
千里エリアの初期住民の高齢化が進むのと並行して、建て替えが進んだところでは若いファミリーの姿も多く見られるようになり、世代を超えた未来ある地域という印象です。
吹田市の売却動向や売却相場の動き
近年の取引物件の特徴は、駅からの距離に関係なく、3LDKなどファミリー向けの物件の取引が多いことです。江坂駅周辺の土地価格上昇からも読み取れるように、通勤に便利な駅徒歩10分圏内のマンションが4,000万円を越して、最も高値です。さらに南千里駅の新築分譲マンションも高く取引が行われています。
吹田市の人口は上昇傾向にあり、世帯数も年々増加しています。駅近マンションだけではなく、駅から少し離れた郊外であっても、新興住宅地では若い世代を中心に広めの戸建てやマンションが人気です。
参考)吹田市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,500万円 | 2,500万円 |
75㎡ | 4,000万円 | 2,300万円 |
80㎡ | 4,350万円 | 3,100万円 |
85㎡ | 3,900万円 | 2,350万円 |
90㎡ | 3,800万円 | 2,800万円 |
95㎡ | 2,650万円 | 2,300万円 |
100㎡ | 4,200万円 | 2,000万円 |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 1,100万円 | – |
85㎡ | 2,300万円 | 2,100万円 |
90㎡ | 4,000万円 | 2,200万円 |
95㎡ | 3,200万円 | 3,700万円 |
100㎡ | 4,850万円 | 3,350万円 |
105㎡ | 5,700万円 | 4,100万円 |
110㎡ | 4,400万円 | 5,000万円 |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 吹田市では健康と医療のまちづくり計画が進んでいる
- JR岸辺駅には「Suita サスティナブル・スマートタウン(通称、Suita SST)」が始動
- 吹田市は再生へ向けた実験都市としてのポジションを確立している
吹田市がJR岸辺駅前の吹田操車場跡地で進める健康と医療のまちづくり計画「北大阪健康医療都市」(通称、健都)。2019年7月に国立循環器病研究センターと市民病院が移転し、住宅・商業施設も含めた複合医療都市計画が現在進行中です。
同じくJR岸辺駅にあるパナソニック工場跡地には、パナソニックと吹田市との共創によるまちづくり構想「Suita サスティナブル・スマートタウン(通称、Suita SST)」を始動。多世代居住・地域共生・健康をテーマにしたまちづくりが2020年春に着工し、2年後のまちびらきを予定しています。
吹田市の取り組みは数多く、再生へ向けた実験都市として常にトップを走りつづけるエネルギッシュな街といえます。
【売却のコツ】吹田市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 吹田市はアサヒビール創業の地で、「ビールと操車場の町」と呼ばれていた
- 市の人口は若い世代を中心に増加している
- JR線や阪急線など駅に近いほど地価が高い傾向がみられる
地域特性を知るメリットとは?
大阪府の中でも、人口が増えていて人気が安定している吹田市では、不動産物件も多く動いています。吹田市で自分の不動産の売却を考えているなら、販売戦略はとても重要です。
吹田市の中で、どのエリアが人気か、物件がある場所はどのような特徴があるのか考えてみましょう。不動産会社だけではなく、吹田市の住民や吹田市で不動産売却をしたことがある人の話を聞くのも大切です。
吹田市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
吹田市には、奈良時代と平安時代初め頃に瓦を造る大規模な工場がありました。平城京の副都であった後期難波宮の瓦を焼いた七尾瓦窯跡は、国の史跡指定を受け、現在は史跡公園として整備されています。
1876年に大阪ー京都間の鉄道開通により吹田駅が開業、1891年にはアサヒビールの前身企業「大阪麦酒」が創業しました。その後、国鉄吹田操車場が操業を開始し、鉄道産業の町としても発展してきたことから、吹田は「ビールと操車場の町」と呼ばれるようになりました。
現在、吹田操車場は信号場と貨物ターミナル駅となりましたが、アサヒビールの商品で最も歴史ある「アサヒスタウト」は、いまでもアサヒビール吹田工場で製造されています。
吹田市の人口推移
2015年の国勢調査の結果、2015年の時点での総人口は37万4,468人と、5年前の調査よりも1万8,670人増加していることがわかりました。また、世帯数においても16万8,473世帯と、5年前の調査よりも1万3,771世帯増えています。吹田市のある北摂エリアでは唯一人口が増えているエリアです。
吹田市は通勤に便利な立地に加え、2010年以降、千里ニュータウンの再開発やエキスポシティのオープンなど、郊外に新興住宅地が数多くできたことで若い世代の流入により人口増加を後押ししたと言えるでしょう。
吹田市で人気のエリアは?
JR線や阪急線など駅に近いほど地価が高い傾向にあり、通勤に便利な土地に人気が集中していることがわかります。 また、大型ショッピングモールや公園、病院など、生活に必要な施設が全て整っている、住環境の魅力的な郊外の土地も、子育て世代を中心に人気があります。
吹田市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 吹田市では新築物件が人気で、中古不動産の販売は苦戦している
- 売却したい物件のよい点を前面に打ち出して戦略をたてる
- 早めに売却したいときは、買取という選択肢もある
ポイント・注意点1
吹田市では新興住宅地で活発な取引がおこなわれていますが、既存の住宅地を購入する人が少ない現状です。売却したい物件はどの地域なのか、またどのくらい開発エリアと差別化が図れるかが鍵となるでしょう。
場合によってはリフォームをした方がスムーズに売却できる可能性もあります。信頼できる不動産会社に相談するのもひとつの方法です。
ポイント・注意点2
吹田市は古くから大阪のベッドタウンとして人気があり、その土地柄を強みとする地域密着型の不動産会社も多くあります。どんな不動産会社をパートナーとして選択するかは非常に重要です。
早く売りたい場合は、買取を選択肢にいれて、自社買取ができる不動産会社を選ぶことも重要です。買取という選択肢をもっていれば、売れなかった時も困ることはありません。不動産会社や諸手続きに掛かる費用を事前にきちんと計算して、売却の最低ラインも決めておきましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、吹田市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 吹田市は交通網の利便性から今後も人気は続く
- 土地・戸建・マンションともに駅周辺の相場は引き続き上昇傾向
- 既存の住宅地は動きが少ないので買取も選択肢に入れる
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。吹田市での不動産売却をお考えの方は、吹田市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。