- 土地や一戸建ての売却価格が上がっている
- インフラ整備が進み、さらに住みよい街になることが予想される
- 大阪万博需要が期待できる
大阪市24区の中では比較的治安が良く、そのほとんどが閑静な住宅街である東淀川区。区役所職員やボランティアによる見守り活動をおこなっているため、子育て世代のファミリー層にも人気のエリアです。
一方、学生が多いことでも知られており、若く活気のある街でもあります。区内には合わせて4つの路線が通っており、大阪の主要駅や京都方面にもアクセス良好。エリアによっては新大阪駅まで歩くことも可能で、とても便利な土地です。
そんな大阪市東淀川区エリアにおける不動産情報について、地域特性の詳細や不動産を売却するときのおすすめの方法までをご紹介していきます。
大阪市東淀川区の近年の変化
- 不動産取引は比較的活発
- インフラ整備が進んでおり、今後活性化が期待できる
大阪市内の北部に位置する東淀川区での2019年土地取引実績は1,910件です。全国平均が814件なので平均値を上回っており、比較的活発に取引がおこなわれているエリアだといえます。近年では鉄道や道路などの大規模なインフラ整備が進められており、今後まちの様相が大きく変わるため、近隣の市や県からの流入出が期待できるでしょう。
近年の取引物件の特徴は、専有面積200平方メートル超の非常に広い物件数が大きく増加しています。一方で駅から徒歩6分未満の比較的駅が近い物件数が小幅に減少傾向です。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
大阪市東淀川区の相場を知ろう
- 大阪府全体での比較では地価が高め
- 大阪市内では比較的安価なエリア
まずは大阪市東淀川区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
大阪市淀川区の地価・不動産相場の推移
大阪市東淀川区の地価は2018年から2019年にかけて2.46%下落していますが、動きとしては小幅な変動です。5年前と比較すると、こちらも1.32%下落。しかし大阪府全体で比較すると地価は高いエリアといえます。
大阪市東淀川区の売却動向や売却相場の動き
大阪府は国家戦略及び区別区域に指定されており、民泊新法による宿泊日数制限が非適用のため、戸建てやワンルームマンションによる民泊ビジネスも有望です。2025年の大阪万博が開催される夢洲まで車で30分程度の距離であるうえに、大阪市24区内でも比較的地価が安価なため、さらなる需要が見込めます。
参考)大阪市東淀川区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | – | 800万円 |
75㎡ | – | – |
80㎡ | – | – |
85㎡ | – | 1,800万円 |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 3,400万円 | – |
85㎡ | – | – |
90㎡ | 3,400万円 | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | 2,300万円 | – |
105㎡ | 3,400万円 | – |
110㎡ | 3,500万円 | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
今後の不動産価格の動向は?
- 東淀川区の地価は大阪市24区内で10番目に安い
- 淡路駅周辺は区画整理が進んでいるためこれから人気エリアになる可能性がある
地価は大阪市24区内10番目に安く、都心へのアクセスも良好で、駅周辺には生活インフラも整っているため、生活には困りません。学生が多い街なので、駅周辺は賑わいがある反面、治安が心配な方にはおすすめしにくいエリアです。また、人口は減る見通しで空き家がさらに増えると想定されます。
一方、これから不動産価格の上昇が期待できるエリアは淡路駅周辺です。建物の老朽化及び密集化を解消して、通行しやすく暮らしやすい駅前広場にするための区画整理がおこなわれています。現時点での淡路駅周辺の地価は横ばいですが、これから徐々に上昇していく可能性もあるでしょう。
また、東淀川区全体でこれから人口の減少が予想されているうえに空き家率は増加傾向です。2013年の東淀川区の空き家率は17.4%と、大阪市平均の17.2%と近似値にあります。空き家のうち、8割を賃貸用住宅が占めており、マンション人気が低いことが伺えます。
【売却のコツ】大阪市東淀川区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 地域特性に合わせて戦略を立てることがポイント
- 住宅街が多く、世帯数も多い
- 学校も複数あり、都心へのアクセスが良好なため学生が多い
地域特性を知るメリットとは?
不動産売却は不動産会社にすべて任せておけば安心と思っている人も少なくありませんが、一緒に戦略を練ることでより高値で売れる可能性が高くなります。不動産会社はプロなので任せっきりでも問題はありませんが、地域特性を把握した消費者としての目線を加えることで、新たな戦略を提案できるのです。
特に東淀川区の場合は世帯数が2番目に多いエリアであり、学校や都心へのアクセスの良さから学生が集まる街でもあります。お持ちの不動産によって、「誰を対象にするのか」「広告の手段はどれにするのか」が変わってきます。購入者に近い立場のあなたが一緒に考えることでより魅力的な戦略を打ち出すことができるかもしれません。
まずは地元に詳しい不動産の専門家である不動産会社の人と相談して、売却戦略を考えましょう。
大阪市東淀川区の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
1897年に行われた第1次市拡張に続き、1925年に第2次市拡張が実施され、中津・豊崎・西中島・神津などの町と村が大阪市域に取り込まれて誕生したのが東淀川区です。以降、何度か区の分離が行われ、現在の区域の東淀川区となりました。
市の中心地である梅田や難波へのアクセスが良いこと、専門学校や大学が複数あることから現在では、幅広い世代の人が暮らすベッドタウンとして有名。また、東淀川区は川に囲まれており、気候の良い時期には川沿いでピクニックやアウトドアを楽しむことができます。
新しい場所へ移転させたことで武家屋敷や商家などの配置も考え抜かれ、経済活動のしやすい街としてさらに発展しました。また有事の際には砦として使える場所を所々に配置し、街全体での防衛が可能になっていました。
住宅街が多い印象の強い東淀川区ですが、神社仏閣や歴史的跡地など、歴史を感じる建物も。聖徳太子が創建したとされる瑞光寺や、菅原野道真が福岡県大宰府市に左遷される途中に上陸し、村人たちが「牛まわし」で慰めたと言われる縁で勧請された菅原天満宮などがあります。
大阪市東淀川区の人口推移
大阪市東淀川区の人口は2018年には17万6,031人となっており、この数字は大阪市で3番目に人口が多いことを示しています。2017年の前回調査では17万5,827人なので、204人(0.11%)増加したことになります。
2018年には9万6,308世帯と1,134世帯(1.2%)増加しました。しかし人口については、区が発表している将来ビジョンを見る限り、2025年までに約1万人程度の減少が予想されています。
大阪市東淀川区で人気のエリアは?
大阪市東淀川区では、生活インフラが充実している上新庄駅周辺が特に人気のあるエリアです。スーパーやコンビニはもちろん、テレビや雑誌でも紹介された有名ラーメン店が軒を連ねています。
また、南口に併設されている上新庄阪急ビルには、飲食店をはじめ耳鼻科や歯科医院、皮膚科・眼科・婦人科などの多くのクリニックが入っており、便利な駅ビルとして多くの人が利用。駅から10分程の距離には、かみしんプラザというショッピングモールもあるため、上新庄駅周辺だけでも充実した生活を送ることができます。
上新庄駅が人気の理由の一つが、都心へのアクセスの良さです。梅田駅まで電車で、乗り換えなしであれば約15分で到着します。
大阪市東淀川区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 隣接する地区では不動産取引が多い
- 東淀川区は空き家が増加傾向にあり競争の激化が予想される
ポイント・注意点1
2019年の不動産取引件数をみてみると、東淀川区は1,910件です。1,966件の全国平均を少し下回るくらいなので決して少ない方ではありませんが、隣接する淀川区が3,339件、北区で4,462件、都島区で2030件、吹田市で4,148件となっているため近隣に比べると活発ではないといえます。また、空き家の数も増加傾向にあるため、今後、売却する人が増えることが予想されるでしょう。
しかし、緩やかではありますが、東淀川区では世帯数が増加。2017年には9万5,174世帯だったのが2018年で9万6,308世帯と、新たに1,134世帯が東淀川区に移住しています。不動産需要があるのは確かで、大阪万博に向けてその動きは加速していくでしょう。そうはいっても不動産の分母が多いため、他の物件に埋れないよう売り出し方の戦略をしっかりと練っていく必要があります。
ポイント・注意点2
人口推移ではこれまで緩やかに増えていた人口ですが、2018年1月に区が発表した将来ビジョンによると、今後の東淀川区の人口は減少していくと予想されています。
2018年に17万6,031人だった人口が、2万2,674人減って2035年には15万3,357人になるという見通しです。ただ、東淀川区はIT系の専門学校や大学が区内にも複数あり、大学院生を含めた学生総数が市内トップと学生の町でもあります。学生向けマンションの需要は無くならないと考えられるため、マンションや土地をお持ちの方は、相場動向を見極めて売りに出すと良いでしょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、大阪市東淀川区での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 土地や一戸建ての売却価格が上がっている
- インフラ整備が進み、さらに住みよい街になることが予想される
- 大阪万博需要が期待できる
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るコツとしては、地域特性と相場を把握したうえで綿密に戦略を練り、信頼できる不動産会社をみつけることです。東淀川区は人口減少が想定されていますが教育機関が多いため、学生向けマンションの需要は無くならないでしょう。また、2025年の大阪万博に向けて不動産売買の動きも活発化することが予想されます。
東淀川区での不動産売却をお考えの方は、東淀川区の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。