- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 川崎市麻生区の地価は横ばい
- 新百合ヶ丘駅を中心としたまちづくりが進む
- 地下鉄延伸や駅前再開発など、地価上昇が期待できる事業が計画されている
川崎市麻生区は、川崎市の西端に位置し、新百合ヶ丘駅をはじめ小田急多摩線沿線に多くの入管を要する新興住宅地。鉄道の開通によって丘陵地帯を開発したエリアが多く、区画整理の行き届いた整然とした街並みが魅力です。
近年、新百合ヶ丘駅や柿生駅周辺の再開発に加え横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸計画など、地価相場の上昇が期待できる事業が多く計画されています。
今回は川崎市麻生区の不動産事情や地域特性、不動産を売却するための方法について解説していきましょう。
川崎市麻生区の近年の変化
- 川崎市麻生区の相場は神奈川県の平均相場とほぼ同水準
- 川崎市麻生区ではマンションよりも戸建の方が多く流通している
川崎市麻生区の土地相場は神奈川県平均とほぼ同水準で推移しています。相場変化は落ち着いており、2014年以降は毎年0.3〜0.5%の割合で相場が上昇している状況です。
川崎市麻生区はマンションに比べて戸建の流通がやや多いため、売却にあたってはエリアや物件ごとに地域特性や相場を把握しておくと良いでしょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得行く金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
川崎市麻生区の相場を知ろう
- 小田急線沿いに人気エリアが集中している
- エリアによって地価の差が大きい
まずは川崎市麻生区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
川崎市麻生区の売却動向や売却相場の動き
川崎市麻生区の売却動向は、マンションと戸建の流通とでほぼ同じ割合で推移しているのが特徴。マンションの売却動向は、川崎市麻生区の平均で築年数26年、専有面積69㎡の2DK〜2LDKの物件が中心で、売却価格は2,848万円で流通しています。
一方、戸建の売却動向は平均で築年数7年、専有面積は159㎡で売却価格は4,298万円です。川崎市麻生区の面積は23㎢と非常に小さいながら、エリアによって価格に差があります。人気エリアはや新百合ヶ丘駅や柿生駅がある上麻生や万福寺、百合ヶ丘といった小田急沿線です。
参考)川崎市麻生区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,100万円 | 1,850万円 |
75㎡ | 4,400万円 | 2,800万円 |
80㎡ | 3,850万円 | 2,350万円 |
85㎡ | 4,300万円 | 2,200万円 |
90㎡ | 2,800万円 | – |
95㎡ | 6,500万円 | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 3,050万円 | – |
85㎡ | 2,200万円 | 4,650万円 |
90㎡ | 3,850万円 | 3,200万円 |
95㎡ | 4,550万円 | 3,400万円 |
100㎡ | 4,500万円 | 3,500万円 |
105㎡ | 4,000万円 | 3,900万円 |
110㎡ | 4,550万円 | 4,600万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 横浜市営地下鉄ブルーラインが新百合ヶ丘まで延伸予定
- 柿生駅南口で再開発計画による生活利便性向上の期待
川崎市麻生区の地価上昇が最も期待できる出来事は、横浜市営地下鉄ブルーライン(横浜市高速鉄道3号線)の延伸計画です。現在の始発駅であるあざみ野駅から新百合ヶ丘駅まで延伸し、開業後は新横浜駅や横浜駅に直接アクセス可能になります。
東京都心へのアクセスが容易なエリアとして発展してきた新百合ヶ丘ですが、今後ブルーラインの延伸により横浜方面へのアクセスも良くなることから、ブルーラインの駅が建設される予定の王禅寺周辺で相場上昇が期待できるでしょう。
また、これまで川崎市麻生区の開発は小田急線の新百合ヶ丘駅周辺を中心におこなわれてきましたが、麻生区内の新たな開発地として、同じく小田急線の柿生駅周辺が注目されています。
現在、柿生駅南部では大規模な開発計画が立案されており、道が狭く不便な周辺道路の拡幅や、駅前ロータリーの設置による車やバスでの乗り入れ向上が計画されているのです。
また、30階建ての公共施設、商業施設とタワーマンションが入る複合ビルも建設予定で、この開発事業が完了すると、柿生駅周辺の生活利便性が大幅に向上することから、地価の上昇が期待されています。
【売却のコツ】川崎市麻生区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 川崎市麻生区は川崎市の西端に位置し、多摩丘陵の一角に位置している
- 鉄道の開通によるニュータウン開発で成長しているエリア
- 人口・世帯数は増加傾向
地域特性を知るメリットとは?
不動産の売却を検討している場合、地域相場や不動産を魅力的に売却するノウハウを持っている担当者に任せることができますが、売出価格や内覧対応など売主として対応しなければならない場面もあります。
このような場合、地域や物件についてよく知っている売主が自ら、不動産の魅力を最大限にアピールできるような写真やキャッチコピーを作っておくことが大切です。
川崎市麻生区の地域特性・歴史や魅力
川崎市麻生区の人口推移
川崎市麻生区の人口は2010年に16万9,926人、2015年は17万5,523人、2020年には18万677人と徐々に増加しています(2020年7月1日現在)。人口増加に比例して世帯数も増加しており、今後も住宅ニーズの増加が期待できるエリアです。
川崎市麻生区で人気のエリアは?
川崎市麻生区は小田急の小田原線と多摩線、京王相模線が乗り入れており、新百合ヶ丘は多摩線の始発駅です。小田急多摩線は、多摩ニュータウンを開発するために設置された路線で、駅周辺には数多くのニュータウンが建設されています。
そんな川崎市麻生区で人気のエリアは新百合ヶ丘駅や柿生駅がある上麻生です。上麻生は区内で最も地価が高く、同じく新百合ヶ丘駅周辺の万福寺や百合ヶ丘も人気のエリアです。
街の歴史と魅力
川崎市麻生区は川崎市の西端に位置し、周囲を東京都町田市や狛江市、稲城市に囲まれ、南は横浜市に面している区です。多摩丘陵に位置するため川崎市の中では標高が高く、東京湾へ繋がる麻生川や鶴見川が流れています。
川崎市麻生区は1982年に川崎市多摩区から分区して設置され、麻生区設置当初から新宿と直結している小田急新百合ヶ丘駅周辺を中心に開発されました。
川崎市麻生区は川崎市中心部より新宿へのアクセスの方が良好であることから、新百合ヶ丘駅周辺を川崎市北部の中心地として発展させることで計画を実施。新百合ヶ丘から延伸する多摩線の沿線一帯を新興住宅地として開発してきました。今後もベッドタウンとしての成長が期待される地域です。
川崎市麻生区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 地価上昇が期待できる事業が多いので、売却のタイミングを見計らっておく
- 不動産の魅力をアピールする場合、利用者目線での情報も有効
ポイント・注意点1
川崎市麻生区は、あざみ野から新百合ヶ丘まで横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸計画があり、新百合ヶ丘と王禅寺に新駅が建設される予定です。
売却を検討している不動産が新百合ヶ丘や王禅寺周辺に立地している場合は、ブルーライン延伸によってさらに相場が上昇することが期待できます。すぐに売却する必要がなければ相場が上昇するまで物件を保有することも選択肢に入れると良いでしょう。
また柿生駅周辺で不動産を所有している場合も同様。柿生駅で再開発が計画されており、周辺地価が上昇することが期待できるため、こちらもすぐに売却する必要がなければ、相場が上昇するまで物件を保有することを検討してみましょう。
ただし、不動産相場は地域側だけでなく市場全体の相場の影響も受けるため、地域相場の上昇が期待できるエリアでも全体相場が下落する可能性があるため、不動産相場全体の動向に注意を払うようにしましょう。
ポイント・注意点2
より高く不動産を売却したい場合には、売主自身も不動産相場を把握し、不動産がより魅力的に見えるような写真の撮影やPR方法を考えてみましょう。特に住宅を売却する場合、売主は利用者目線で物件をアピールできるため、自身の経験をもとに使いやすいと感じる点やお勧めできる点を紹介することをおすすめします。
そのうえで、より早く、高い値段で不動産を売却するための販売戦略を考えてくれる不動産会社を選び、不動産売却のプロと利用者としてのそれぞれの目線から最も不動産が魅力的に見えるPR方法を考えていきましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、川崎市麻生区での不動産売却に役立つ相場情報や地価推移、街の特徴などを紹介しました。
- 川崎市麻生区はニュータウンが立ち並ぶエリア
- 地下鉄延伸や駅前再開発など、相場上昇が期待できる事業が多い
- より魅力的に不動産をアピールするのであれば、利用者目線の情報も効果的
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、エリアに対してどんな購入層が考えられるのか、地域特性と相場を把握し戦略を練る必要があります。その際、信頼できる不動産会社からのサポートは欠かせません。
川崎市麻生区で不動産売却をお考えの方は、該当エリアの不動産売却状況をリサーチしたうえで、あなたの希望に寄り添ってくれる不動産会社探しを始めましょう。