- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 尼崎市ではJR・阪神・阪急の複数の電鉄が利用できる
- 兵庫県の自治体のうち人口密度が最も高く、地価も上昇傾向
- JR尼崎駅周辺は大規模な再開発後、安定して物件需要が高い
兵庫県尼崎市は、兵庫県の南東部に位置する人口およそ45万人の都市です。人口密度は関西1位を誇り、2009年には中核市に指定されています。
市内は東西に走る3つの沿線によって雰囲気がガラッと変わります。 北側を走る阪急神戸線沿線には武庫之荘をはじめとした閑静な高級住宅地が多くあり、駅から徒歩圏内に買物施設や大きな公園が充実しています。
中央を走るJR神戸線の沿線は、工場や住宅、商業施設などが混在する職住近接エリアになっています。JR尼崎駅北側はビール工場跡地を利用した再開発事業により街並みは大きく変化しました。あまがさきキューズモールをはじめとする大規模商業施設や高層マンション、公園、ホテルなどが建設され、以前にも増して賑わいをみせています。
南側を走る阪神本線沿線は、規模の大きな工場が立ち並ぶ工業地帯ですが、尼崎中央商店街などの商店街もあり下町情緒が感じられる庶民的なムードが漂っています。 阪神尼崎駅で行われた再開発により、複合商業施設やマンションの整備が進んだことで、今後さらなる発展が期待できます。
市内はバスの路線が充実しており、公共交通機関を利用した移動がスムーズです。 高速や空港へのアクセスも良好なので、遠方へ移動する際の利便性も抜群と言えます。 ここでは、兵庫県尼崎市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
尼崎市の最近の様子
- 尼崎市は「関西住みたい街ランキング2019」で、5位を獲得
- 大規模商業施設「あまがさきキューズモール」が開業
- 梅田や芦屋と比べるとリーズナブルでコストパフォーマンスの良い街
テレビ大阪による「関西住みたい街ランキング2019」で、5位にランクインした尼崎市。 大阪駅から快速で1駅、所要時間は約5分と、交通利便性は抜群です。加えて、駅前のキリンビール工場跡地に大規模商業施設「あまがさきキューズモール」が開業し、商業利便性も高まりました。
物件価格は梅田や芦屋と比べるとリーズナブル。コストパフォーマンスの良い街として評価が高まっています。人口動向としては、高齢化の影響でここ10年は微減していますが、転入出で見ると、2016年以降は転入超過が続いており、この傾向は今後も続く見込みです。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
>Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
尼崎市の相場を知ろう
- 尼崎市の公示地価は上昇傾向を続けている
- 尼崎市は他の都市に比べてマンションの数が多い
- 中古マンションは比較的リーズナブルで1,500万円〜
- 阪急沿線の北部エリアが物件数も少ないため、人気が高い
まずは尼崎市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
尼崎市の地価・不動産相場の推移
兵庫県尼崎市の2020年の公示地価は20万8,346万円/㎡でした。地価相場は、前年に比べて+0.81%とわずかに上昇しています。ここ10年はこの価格帯をキープしており、今後も安定感のある値動きが見込まれます。
尼崎市内で公示価格が高いのはJR尼崎駅周辺の潮江1丁目。地価は前年度比3.29%アップの26万円/㎡で、比較的高水準となっています。JR尼崎駅周辺には昔ながらの下町情緒あふれる景色も残っていますが、新築のマンションも続々と建築されていて、今後のさらなる発展性も感じさせます。
地価が最も低かったのは尼崎センタープール前からおよそ1.5キロの中浜町周辺(約7万6,000 円/㎡前後)です。 尼崎市内は、公共交通機関が網の目のように張り巡らされているので、比較的どのエリアも地価が安定しています。
尼崎市の売却動向や売却相場の動き
マンション
尼崎市内で人気が高いのは、広さが50㎡から80㎡、価格帯が1,500万円~3,000万円のマンションです。他都市部に比べ、50㎡〜60㎡のマンションの数が多いことが特徴の一つです。 駅近物件では1LDKや2LDKの供給量が多く、大阪に通勤する単身者(ディンクス)向け物件の需要が高いです。
保育所の数を増やすなど、教育や子育てに重点を置いた行政が進められていることから、30〜40代のファミリー層からの支持が厚いです。特に、北部に位置する阪急塚口駅や園田駅周辺は治安も良いことから、70m²を超えるファミリー向け物件の取引が活況です。3LDK以上の物件も、中古であれば2,000万円台で購入可能。中古物件を購入してリフォームして住む人も増えてきています。
近年では、阪神尼崎駅とJR尼崎駅の各駅で駅前再開発が完了し、大規模分譲マンションも人気です。特に、JR尼崎駅前の相場は上昇傾向にあり、3LDK以上を超える物件は4,000万円台程度で販売されています。買物施設など、各種生活施設も充実しているため、多少値段が高くても利便性の高い物件が売れているようです。
戸建て
戸建てのボリュームゾーンは、敷地面積80㎡の3階建ての物件です。1,500万円〜3,500万円までが中心です。人気が高い阪急沿線の北部エリアの一部は、市条例により最低敷地面積が130㎡以上と定められているため、価格帯は新築または築浅物件で4,000万円〜、中古一戸建てでも、3,000万円〜と、やや高額帯になります。
参考)尼崎市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 2,400万円 | 2,000万円 |
75㎡ | 3,400万円 | 1,800万円 |
80㎡ | 3,950万円 | – |
85㎡ | 1,900万円 | – |
90㎡ | 4,200万円 | – |
95㎡ | 3,500万円 | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 660万円 | 2,600万円 |
85㎡ | 1,600万円 | 1,600万円 |
90㎡ | 2,300万円 | 2,500万円 |
95㎡ | 3,000万円 | 3,250万円 |
100㎡ | 3,100万円 | 3,600万円 |
105㎡ | 3,950万円 | 3,500万円 |
110㎡ | 3,100万円 | 3,200万円 |
※2019年取引価格中央値