- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 「住みたい街ランキング」で千葉県第4位
- 「豊かな自然環境下で暮らしたい」という若い世代に人気
- 地価は比較的安しており、不動産購入希望者が増加傾向
千葉県八街(やちまた)市は、千葉県北部中央の旧印旛地方に位置し、東京都市圏に属しています。都市近郊型農業の地域として知られ、特にピーナツは日本有数の生産量を誇り「落花生の郷」と呼ばれています。
住宅情報誌による「買って住みたい街ランキング」では千葉県内で4位となっており「豊かな自然環境下で暮らしたい」と願う若い世代からも注目を浴びているエリアとなっています。
今回は、その八街市エリアにおける不動産情報について、地域特性の詳細や不動産を売却するときの注意点やポイントまでを紹介していきます。
八街市の近年の変化
- 都心部に近い恵まれた立地で近年めざましい発展を遂げる
- 2020年から「八街市総合計画2015」の後期基本計画がスタート
- 移住者のキーワードは「スローライフ」「食べ物・水・空気の美味しさ」
八街市は、千葉県のほぼ中央部に位置し、東京都心から50km圏内、成田国際空港へは10km圏内という恵まれた立地条件のエリアにあり、近年めざましい発展を遂げてきています。
八街市では、加速する人口減少問題の解決に向け「地域創生」への取組を推進し、自律的かつ持続的なまちづくりに取り組んでいます。それが「八街市総合計画2015」で、2020年からは5年間の後期基本計画が策定されています。
市外から八街市へ移住した住民のアンケートでは「スローライフの実現」と「食べ物・水・空気が美味しいから」という回答が圧倒的に多くあり、これは転居を考えている人々の思いがどこにあるかを示唆しているようです。
今後、市が推進する「各世代の市民が安心して生活できる住環境づくり」によって、 特に若者世代が定着できる環境が整うことが期待されています。
参照:八街市HP
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得の行く金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
千葉県八街市の相場を知ろう
- マンション市場は動きなし
- 戸建は駅周辺エリアを中心に今後活性化が予想される
- 平均坪単価は全国833位。基準地価も30年前から5倍以上下落
まずは八街市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
八街市の地価・不動産相場の推移
八街市は広大な農地が広がる田園地帯に囲まれたエリアであり、マンションは主要駅の周辺に点在しているだけなので、中古マンション市場はほとんど動きがなく、購入希望も少ないようです。八街市の不動産市場は土地と戸建てが中心となっています。
八街市における過去37年分の土地価格データを検証すると、公示地価が最高だったのが1995年の23万3,666円/㎡で、最安値が2016年の3万5,380円/㎡で6.6倍の開きがあります。
また、基準地価においても1990年の11万7,833円/㎡と最安値だった2019年の2万2,428円/㎡でも5.25倍も下落しています。
なお、八街市内で最も高額な場所は「八街駅」に近い「八街市中央エリア」の7万4,800円/㎡で、最低価格地点は「東金駅」より約8㎞離れた「八街市滝台字丹尾台エリア」の1万3,300円/㎡となっています。
八街市の売却動向や売却相場の動き
八街市では、八街駅北口の分譲地整備が終了したことで、まずは八街駅周辺のエリアから不動産市場が活性化していくのではないかと予想されます。
中古戸建ての相場をみると、延床面積85㎡では、駅から15分以内と15分超えでは約850万円の差があり、やはり首都圏への通勤・通学に便利な「駅ちか物件」の人気が高いことがうかがえます。
また、95㎡を超える中古戸建では一気に5,000万円台となり、80㎡台との格差が歴然としています。
参考)八街市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | – | – | – | – | – | – | – |
駅徒歩10分以上 | – | – | – | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
延床面積80㎡ | 延床面積85㎡ | 延床面積90㎡ | 延床面積95㎡ | 延床面積100㎡ | 延床面積105㎡ | 延床面積110㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | – | 2,200万円 | – | – | – | 5,100万円 | 5,800万円 |
駅徒歩10分以上 | 5,000万円 | 3,050万円 | – | 5,500万円 | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 都市開発計画が進行中で八街駅はバリアフリーの駅に
- 市街地近郊に大型店舗が進出。自然と近代化が共生する街
八街町から新生・八街市として市政に移行した1992年から都市開発計画が進み、特に市のランドマークでもある八街駅が近代的なデザインで引き立つ橋上駅舎を有する駅としてリニューアルされ、バリアフリーの駅として生まれ変わっています。
近年は市街地近郊に大型ロードサイド店舗が進出してきており、適度に利便性も高くなっている傾向です。自然と近代化がほどよくマッチした「東京都市圏にある自然豊かな住宅地」として注目を浴びてきています。
30代を中心としたファミリー層の転入傾向は今後もさらに加速していくでしょう。
【売却のコツ】八街市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 固い地盤となだらかな平地で自然災害が少ない土地柄
- 子育てや高齢者支援など福祉行政が充実
- 首都圏に1時間以内で移動できて、6つの高速ICが車で20分
地域特性を知るメリットとは?
不動産の売却を検討している場合、地域相場や不動産を魅力的に売却するノウハウを持っている担当者に任せることができますが、売出価格や内覧対応など売主として対応しなければならない場面もあります。
このような場合、地域や物件についてよく知っている売主が不動産の魅力を最大限にアピールできるような写真やキャッチコピーを作っておきましょう。
自然豊かな土地柄として古くから親しまれてきた八街市は、子育て・高齢者支援のための福祉行政が充実しており、小さな子供やお年寄りに優しい街としても知られています。
近年の自然環境と共生する「ロハス志向」の若い世代から「暮らしやすい街」として脚光を浴びています。県全域の特徴として挙げられるのが「固い地盤となだらかで平坦な土地」で、自然災害が起きにくいことでも知られています。
また、気候が温暖で多くの新鮮な野菜は、国道や県道に並ぶ大型スーパーで安価に購入することができます。
交通アクセスに関しては、総武本線のJR八街駅から東京駅まで特急で約50分、千葉駅まで約30分と、首都圏都市として利便性の高さを誇ります。また、車で20分の場所には「佐倉」「酒々井」など6つの高速道路ICがあるので、マイカーの移動に適しています。
八街市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
千葉県北部中央に位置する八街市は、千葉県北部のほぼ中央に位置し、東京から50km圏内にあり、京葉工業地帯からは20km、成田国際空港から10kmの位置にあります。
明治以降周辺地域との合併を経て1992年に千葉県の30番目の市として誕生した比較的新しい市です。市街地の周辺全域に美しい田園が広がる都市近郊農業型都市です。
八街(やちまた)という珍しい地名の由来は、明治初期の新政府主導による千葉県一帯の開墾事業で8番目に開墾に着手されたことから命名されたと言われています。
首都圏に近い他県のエリアと比べ、都市開発には遅れをとった印象もありますが、市の都市計画課が進める都市計画は着々と進行しており、特に流線型の斬新な外観が人目につく八街駅周辺は、将来の八街市の発展を予感させます。
八街市の人口推移
八街市の人口は、2020年4月30日現在で6万9,169人。性別の内訳は、男性が3万5,349人で女性が3万3,820人。世帯数は3万2,002世帯となっています。2019年は人口6万9,932人、3万5,721世帯だったので、人口はほぼ横ばいながらも世帯数は増加しています。
これは、高齢化により地元の住民人口は若干減っているものの、転入してきた家族が増えていると推察できます。東京首都圏内にあり、豊かな自然環境での暮らしを望むファミリー層にとっては魅力ある居住地として見られているのかもしれません。
参照:八街市HP
八街市の人気エリアは?
八街市の中心地は、東京駅まで特急で約50分、千葉駅まで約30分で行けるJR八街駅周辺です。同エリアは、市の都市開発計画で最も早く着手されたことから、近代的な橋上駅舎が完成しており、八街市を象徴するランドマークエリアともなっています。
JR八街駅周辺を手始めに、同エリアから同心円状に開発が進んでいくと思われます。今後も東京首都圏に通勤・通学するファミリー層が、自然豊かな居住地として選択し流入してくると考えられます。
それに伴って、土地の価格も上昇してくる可能性があり、土地・戸建住宅ともに八街市の不動産市場も活性化してくることでしょう。
八街市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 市内十数社の不動産会社の中から実績のある企業を選択しよう
- 企業のウェブサイトやパンフレットを閲覧して販売戦略を確認
ポイント・注意点1
八街市内にある不動産会社はおよそ十数社で、それほど多くはありません。大手企業の支店、中規模企業、地元企業など会社の規模はさまざまです。
多くの物件販売実績を持つ不動産会社を選択することが第一のポイントです。さらに重要なのは、その不動産会社がどのような販売戦略をとっているのか、会社のウェブサイトや企業パンフレットなどを閲覧して確認してみることも大切でしょう。
自分自身も不動産売却に対する知識を持ち、相場を把握した上で担当者側の見解や販売戦略のアドバイスを受けると良いでしょう。的確な販売戦略を立ててくれる不動産会社と媒介契約を結ぶことが、高く不動産を売却するためのポイントといえます。
ポイント・注意点2
広大な田園地帯として知られる八街市は、今後若いファミリー層の転入が見込まれることから、都市開発地の不動産売買が活性化してくるとみられています。ただし売手側としては、その地域で暮らすメリットを最大限にアピールする必要があります。
特に戸建住宅の場合は、売手側が売却時期と売却価格のどちらを優先させるのか、売却戦略を明確にすることが大切です。地元の不動産情報など価格相場を把握した上での不動産売却を心がけることが望ましいでしょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、八街市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 豊かな自然環境で家族と暮らす「ロハス志向」の若いファミリー世代には格好のエリア
- 市の都市計画課が進める都市計画は着々と進行し、ここ数年は世帯数が増加する傾向があり、「新しい首都圏住宅地」として注目を浴びる
- 首都圏まで50分で行ける利便性の高い魅力ある立地条件と、自然豊かで災害が少ない固い地盤の土地柄は「暮らしやすい街」として知られる
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を少しでも高く売却するには、地域特性と相場を把握した戦略と、信用できる不動産会社からの協力が必要不可欠といえます。
八街市での不動産売却をお考えの方は、まずは八街市の不動産売却の相場と概況を綿密にリサーチし、より信頼度が高く実績もある不動産会社をパートナーとすることが大切でしょう。