- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 木更津市の地価は上昇し続けている
- 再開発で商業施設が新しくできるなど、経済活動が活発になっている
- マンションよりも広めの一戸建ての取引が多く、売却価格も上がっている
千葉県木更津市といえば、東京湾アクアラインの着岸地であり、大型の商業施設が立ち並ぶショッピングエリアとして知られています。先端技術産業の研究所などもあり、国際会議観光都市の認定を受けるなど、様々な顔を併せ持ったエリアです。
千葉県木更津市の公示地価変動率は上昇率が高く、全国の市町村の中でも130位と注目を集めています。今後、都市開発が進んでいくにつれ、地価はさらに上昇していく可能性も考えられます。ここでは、木更津市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法をご紹介していきます。
千葉県木更津市の最近の様子
- 木更津市はアウトレットなど大型商業施設が続々オープンしている
- マンションや戸建の建設も増加
木更津市の地価は千葉県54市の中で27位と中間ではありますが、変動率は高い傾向にあります。2009年からアクアラインの通行料が800円に値下げされたことで、首都圏から多くの人が出入りするエリアとなりました。
それに伴い、都市開発が行われ、三井アウトレットパークをはじめとした大型の商業施設が次々と出店する人気のエリアとなり、マンションや戸建ての建設も増加しています。土地のみの不動産取引価格(土地のみ)は若干の下降傾向ですが、地価は上昇傾向となっており、建物付きの土地が人気なようです。特に150㎡以上の広めの戸建ての取引が多くみられます。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
千葉県木更津市の相場を知ろう
- 千葉県全体よりも地価の上昇率が高い
- 戸建とマンションともに相場は上昇し、上昇率は全国市町村130位
まずは木更津市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
千葉県木更津市の地価・不動産相場の推移
木更津市の地価は、1年前と比較すると上昇しています。木更津市のある千葉県全体と比較すると、地価の上昇率が高いエリアです。
昨年と比較すると、戸建ては駅に近い物件、遠い物件ともに上昇しています。土地は若干の下降傾向ですが一昨年よりは上昇しています。保有している不動産が土地の場合は、再度上がるタイミングを待ってみるのがよいでしょう。
千葉県木更津市の売却動向や売却相場の動き
基本的には戸建とマンションともに相場は上昇傾向にあります。千葉県全体で比較すると、地価は高くはありませんが上昇率は高く、全都道府県と比較しても130位以内となっているため、今後も地価の動向に注目すべきエリアと言えます。
千葉日報では、木更津駅から徒歩15分の距離にある鳥居崎海浜公園の再整備が決定したことが報じられています。2021年3月の整備作業完了後はこの公園が新たな観光地として注目を集める可能性も高いです。上記の理由から、木更津駅周辺の不動産は、今後も価格の上昇が期待でき、売却も盛んになることでしょう。
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
| 専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ |
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駅徒歩10分以内 | 1,800万円 | | | | | | |
駅徒歩10分以上 | | | | | | | |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
| 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | 専有部分面積105㎡ | 専有部分面積110㎡ |
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駅徒歩15分以内 | – | – | 1,300万円 | 1,300万円 | 1,800万円 | 2,300万円 | 2,350万円 |
駅徒歩15分以上 | 1,100万円 | 1,380万円 | 1,200万円 | 1,800万円 | 1,800万円 | 1,900万円 | 2,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 木更津駅の再開発も始まり、さらなる街の発展が期待できる
- 2020年夏にコストコも開業予定
木更津市は千葉県の新しい玄関口として開発が進められているエリアです。東京湾アクアラインが開通し、圏央道・館山自動車道へのアクセスも良いため、首都圏からの移住先としても人気です。
電車と比較すると車の利便性が高いため、広めの戸建ての取引が多い傾向ですが、最近では木更津駅の再開発がはじまり、駅前に高層マンションが建設されるなど、今後はマンション取引も増えていくことが予想されます。ランドマークとしては三井アウトレットパークやイオンモールなどの大型の商業施設が有名ですが、2020年夏に千葉県3店舗目のコストコの出店予定もあるため、今後の地価のさらなる上昇が期待されます。
※同じ木更津市内の物件でも、エリアごとに細かく需要に差があります。その点を見極めるためには、事前にしっかりとした調査をおこなう必要があります。
【売却のコツ】木更津市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 交通の利便性向上により、人口流入が続いている
- ファミリー層には金田地区が人気
- 今後も多くの住宅地が建設予定である
地域特性を知るメリットとは?
不動産会社を売る際の戦略を不動産会社に任せっぱなしにするのではなく、あなたも一緒になって考えることで売却成功に近づきます。地域特性を把握し、それに沿った戦略が立てられれば、早く高く売れることにつながります。そもそも不動産を売却する時に、ただ待っているだけでは売れません。お持ちの不動産を買ってくれそうな相手は誰か、どんな手段(ポータル、チラシ、文言、特徴など)なら買ってくれそうかなど、戦略性を持つ必要があります。
特に木更津市の場合、人気上昇中のエリアなので、競争に勝つためには販売戦略が重要です。まずはエリアの特徴から、買いたい人がどんな特徴をもっているかを考えてみましょう。詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
千葉県木更津市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
木更津は、きさらづの語源が古事記の「きみさらず伝説」にあるという説があるほど、歴史ある街です。江戸時代に、上総から江戸間との海上輸送を取り扱う流通拠点として急速に発展しはじめ、木更津から江戸にやってくる船(五大力船)は、通称木更津船とよばれ、歌川広重の浮世絵にも描かれました。
また、明治4年には廃藩置県施行により、木更津県が設置されました(2年足らずで印旗県と合併し、今の千葉県となっています)。その後も港町として発展し続け、昭和後半には木更津から川崎や横浜へ移動するカーフェリーも活躍しました。近年、木更津港は、重要湾港として指定されています。
また首都圏整備計画により、業務核都市に指定され、東京湾アクアラインを中心として都市開発がすすめられました。そして、陸上交通においても、館山自動車道・圏央道(首都圏中央連絡自動車道)・東京湾アクアラインがクロスする場所となり、今も昔も交通の要となっています。
近年では三井アウトレットパーク木更津などの大型商業施設の進出、かずさアクアシティのようなニュータウンの整備が進み、住宅地が造成され、人気の街となりました。最近では、テレビドラマ「木更津キャッツアイ」が放送されたことで、全国的に有名になっています。
木更津市の人口推移
木更津市の人口は、2015年には134,141人、 前回調査のあった5年前では129,312人で、 比較すると+4,829人となっています。 人口比では、3.7%増加で、人口は例年増加傾向にあります。人口増加の原因として、交通の利便性の発達により、転出数が大幅に減少したことが挙げられ、社会動態(転入数―転出数)も2006年から現在までプラスで推移しています。
世帯数は54,920世帯で、前回調査のあった5年前の50,042世帯と比較すると、+4,878世帯で、9.7%増加しています。毎年人口が増加していることから、今後も住宅需要は増加していくことが予想されます。
木更津で人気のエリアは?
ファミリー層には、先ほどもご紹介した「かずさアクアシティ」として都市開発が進められている、金田地区が人気となっています。東京湾アクアラインの着岸地で、木更津金田インターチェンジも近く、高速バスが運行する大型のバスターミナルがあるため、東京駅まで約40分、羽田空港まで約20分と、首都圏への交通の利便性が高いエリアです。
三井アウトレットパークなどの大型商業施設が多く出店されているため、街としての利便性も高く、多様なライフスタイルに対応できるエリアとして子育て世代から支持を集めています。都市計画により、住宅地も多く増設され、このエリアの公示価格は2013年から2018年の5年間で15.4%の上昇を記録しています。
千葉日報によると「(仮称)木更津ゲートウェイ・ヴィレッジ」(※2023年開業予定の)の建設も計画されています。新たなランドマークの誕生により、今後も価格の上昇が期待できると言えます。
千葉県木更津市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 急激な人口増加による待機児童問題が発生している
- 市東部に位置する下郡駅や馬来田の駅周辺エリアは地価は横ばい、または下降気味である
ポイント・注意点1
次々と開発が進み、出生率が1.60と千葉県内最高となった人気上昇中の木更津ですが、問題も発生しています。ファミリー層の転入増加により、保育所入所待機児童数が急増しているのです。
2014年は7人であったのに対し、2015年は65人、2019年も69人となっています。木更津市の市は保育園の新設に尽力していますが、子どもの増加数に追いついてない現状です。原因として金田地区や木更津駅周辺の木更津北部エリアに人口が集中していることがあげられます。
そのため、このまま待機児童の増加が続くと、ファミリー層の転入が減り、減少していた転出も増加するなど、不動産価格の上昇に影響を与える可能性も考えられます。いつまで地価の上昇傾向が続くのか、信頼できる不動産会社と確認して注意深く見守る必要があります。
ポイント・注意点2
木更津市は、ほぼ全域で不動産価格が上昇傾向ではありますが、ここ数年、横ばい傾向、または下降しているエリアもあります。交通網の中心である金田地区や木更津駅から離れた、下郡駅や馬来田の駅周辺エリア(木更津市東部)が下降エリアに該当します。
この辺りは、駅から近い物件であっても、地価が4年ほど前から横ばい傾向にありました。昨年から下降傾向にあるエリアもあります。坪単価も木更津市の地価平均と比較して低いです。
不動産をお持ちの方は、現状の売却価格の相場の確認や、今後の価格変動について、不動産会社との確認・相談が重要となります。信頼できる不動産と出会うために、不動産会社についての情報収集を行い、連絡をとり、安心して任せられる雰囲気なのかどうか確認してみることも大切です。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、木更津市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 千葉県木更津市は東京アクアラインが開通し、街づくりに成功している
- 地価は上昇し、ファミリー層に人気の街になっている
- 市内でも場所によっては値下がりしている地区もあるので注意する
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。木更津での不動産売却をお考えの方は、木更津の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。