- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 鉄道の便がよく、ファミリーに人気の住宅地である
- 地価は数年おきに緩やかな下降や上昇を繰り返している
- 不動産取引数と金額は減少傾向している
愛知県の東南端に位置し、東は静岡県と隣接している愛知県豊橋市。東京と大阪のほぼ中央にあり、アクセスも良く渥美半島や東三河地域への玄関口としての役割を担っています。
豊橋市内中心部を横断する東海道沿いには吉田宿や二川宿など古くから城下町や宿場町が栄え、歴史を感じさせるエリアが随所に残されています。その一方、三河港は自動車や貨物などの輸出入の重要拠点で、自動車の輸出入は金額・台数ともに全国第一位です。ここでは、愛知県豊橋市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法までご紹介していきます。
愛知県豊橋市の最近の様子
- 豊橋駅周辺はアクセスもよく、地価は上昇
- 土地の取引件数も愛知県内では多い
- 100㎡〜あるファミリータイプの物件が主流
愛知県豊橋市の中心となる豊橋駅は東海道新幹線をはじめ、東海道線、飯田線のJR線、名古屋鉄道、豊橋鉄道が走っています。愛知県内だけではなく、大都市圏の東京、大阪や、近隣の静岡県や長野県へのアクセスも高く、便利なエリアです。
愛知県豊橋市は愛知県内では5番目に人口の多い都市です。土地の取引件数も愛知県内では多い方で、約3,000件程度となっています。
豊橋駅周辺は公示価格も横ばいから上昇傾向にありますが、豊橋駅から離れるほど、価格が横ばいから下落傾向にあります。近年の取引物件の特徴は、築40年を超える高経年物件数が大幅に増加し、100㎡〜あるファミリータイプの物件が主流となっています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得の行く金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
愛知県豊橋市の相場を知ろう
- 数年おきに緩やかな下降や上昇を繰り返している
- 豊橋駅周辺は上昇傾向
- 不動産取引件数・金額共に下降傾向
まずは愛知県豊橋市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
愛知県豊橋市の地価・不動産相場の推移
愛知県豊橋市の最新公示地価は平均9万4550円/㎡(2020年[令和2年])です。1年前の公示地価は平均9万4550円/㎡(2019年[平成31年])でした。数年おきに緩やかな下降や上昇を繰り返していますが、10年前の2010年[平成22年]の公示価格が10万0851円/㎡だったことを踏まえると、下降傾向にあることが分かります。
豊橋駅周辺は公示価格も横ばいから上昇傾向にありますが、豊橋駅から離れるほど、価格が下落傾向にあります。近年の取引物件の特徴は、築40年を超える高経年物件数が大幅に増加し、100㎡〜あるファミリータイプの物件が主流となっています。
豊橋市内の2019年の中古住宅と土地の価格相場(平均取引価格)は、1年前に比べて下落、中古マンションでは上昇しました。保有している不動産が一戸建てか土地の場合は、再度上がるタイミングを待つか、逆に早めの売却をおすすめします。
愛知県豊橋市の売却動向や売却相場の動き
愛知県豊橋市の不動産の取引件数はやや下降傾向にあり、それに伴い値段も下降傾向にあります。2019年の土地と建物の取引件数は2,966件、マンションは316件でした。今年の公示価格は+0.35%とやや上昇しましたが、それまでの5年はずっと下落を続けてきましたので、このまま上昇に転じると考えるのはまだ難しいと思われます。
豊橋駅周辺以外でも、価格上昇を見せているエリアもあります。日中は約7分間隔で運行している豊橋鉄道。路面電車なので時間には正確で、豊橋鉄道の駅周辺15分ほどの市役所前までのエリアは緩やかながら価格が上昇しています。
愛知県豊橋市での直近の取引価格情報
戸建て(駅距離基準値:15)
| 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | 専有部分面積105㎡ | 専有部分面積110㎡ |
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駅徒歩15分以内 | 1,200万円 | 1,300万円 | 1,400万円 | 1,400万円 | 2,200万円 | 3,300万円 | 3,400万円 |
駅徒歩15分以上 | 945万円 | 950万円 | 1,500万円 | 2,100万円 | 2,500万円 | 2,500万円 | 3,500万円 |
※2019年取引価格中央値
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | |
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駅徒歩10分以内 | – | – | 1,500万円 | 3,000万円 | 1,800万円 | – | – |
駅徒歩10分以上 | 2,400万円 | – | 1,345万円 | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- リニア中央新幹線開業で、東海道新幹線の本数が増える可能性がある
- 新型コロナウイルスの影響で都心から郊外へ人の流れが変わるかも
2027年開業予定のリニア中央新幹線は、残念ながら愛知県豊橋市に停車する駅はありません。ただ、リニア中央新幹線開業後は、現在の停車駅が少なく本数が多いのぞみの運用が減り、東海道新幹線の停車駅に変化があると言われています。停車駅の多いひかりやこだまの運用が増えれば、人の流れにも変化があると考えられます。
首都圏や関西エリアに比べて人口の変化が緩やかな東海地方でも、10年前から名古屋市中区や東区の人口が増加する都心回帰の現象が見られていました。現在までその流れは続いていますが、新型コロナウィルスの流行により、今後は人が集中する都心を避ける傾向になる可能性もあります。
また、不動産に対する考え方も多様化していることから、価格が下がりやすい新築住宅よりも、リセールバリューのある中古住宅や中古マンションをリノベーションして住むという選択肢も出てくるでしょう。愛知県豊橋市内の細かいエリアによって需要の違いもありますから、事前にしっかりとした調査をする必要があります。
【売却のコツ】愛知県豊橋市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 購入層のイメージに合わせた販売戦略が大事
- 東海道沿いの宿場町があった
- 愛知県豊橋市ファミリー向けの物件が多い
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売る際、不動産会社に戦略を一任してしまうのではなく売主であるあなたも一緒に考えることが売却成功の大きなポイントです。住んできたからこそ分かる地域特性に沿って戦略を立てることが、売りたい時期に高額での売却へとつながります。よほどの人気物件でない限り、不動産は待っているだけでは売れません。どのような層に向けて、どの手段を取れば響くのかなど、しっかりとした戦略を持って臨む必要があります。
愛知県豊橋市は価格も物件取引数も安定していますが、やはり同じような立地や価格帯であった場合、所有している不動産の強みが何かを知っておいた方が早期の売却につながります。例えば、ファミリー層の需要が多いならばファミリー層が魅力に感じる魅力をアピールしていくなど特徴をしっかり掴むことが売却の第一歩です。ただし絶対的な答えは無いので、詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の担当者と相談することをおすすめします。
愛知県豊橋市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
今でも愛知県豊橋市の歴史的資産として知られている、東海道とその宿場町でもある二川宿 。東海道五十三次33番目の宿場町で、日本橋から歩いて三河に入る最初の宿場町でした。旧東海道の宿場では2ヶ所しか現存しておらず、1991年に改修・復元整備され、資料館を併設した「豊橋市二川宿本陣資料館」として公開されています。また、本陣東には旅籠屋と商家が復元され、東海道沿いの古い町並みを残そうと景観整備の推進や地元活動団体の活動などが盛んです。
豊橋市内中心部を走る豊橋鉄道は、通勤通学の足としての役割だけでなく、例年でしたら夏は「納涼ビール電車」、冬は「おでんしゃ」といったイベント的電車を運行しています。2009年にローレル賞を受賞した乗り心地のいいバリアフリーの車両や、タイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気を持つ車両が走り、地域の方々の生活を支えています。
愛知県豊橋市の人口推移
愛知県豊橋市を含む東三河地方では人口を減らしているエリアが多く、豊橋市も例外ではありません。愛知県豊橋市は2010年には376,665人でしたが、2019年には377,429人と約10年で約750人増加しただけで、ほぼ横ばいとなっています。
愛知県豊橋市の世帯数を見ると、2019年には160,582世帯で、141,424世帯だった2010年と比べると+19158世帯で13.54%増加しています。また、愛知県豊橋市は外国人の受け入れも盛んで、2019年までの5年間に人口約5000人、世帯数で約3000世帯増加しています。
愛知県豊橋市で人気のエリアは?
ファミリー向けの物件の取引が多い愛知県豊橋市では、小鷹野地区、向山地区、つつじが丘周辺が上質な高級住宅地として知られています。このエリアは、閑静な住宅街で小学校やスーパー、幹線道路が近くにあるのが特徴です。
愛知県豊橋市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 戸建需要が高いエリアだが、マンション需要も高まっている
- 世帯当たりの不動産会社が多い
ポイント・注意点1
愛知県豊橋市で土地やマンションの売却を考える場合、やはり2027年に開業予定のリニア中央新幹線が1つのポイントとなるのではないでしょうか。リニア中央新幹線は、現在予定されている2027年の開業は厳しいという見方が強まり、中京圏にとって大きな経済的影響を与えるとも言われています。
名古屋圏内への企業の移転や、それに伴う人口流入にも期待されているだけに、開業延期が決定すると豊橋市にも大きな影響を与えることは間違いありません。豊橋市で最も地価が高い豊橋駅は近年上昇傾向にあります(2020年現在)。ここ数年はほぼ横ばいの変動でしたが、2019年から上昇傾向を見せています。これはリニア中央新幹線効果への期待の表れとみてよいでしょう。
愛知県豊橋市は戸建て志向が強いエリアで、マンションよりも戸建て需要が高くなっています。しかし、マンション需要も年々高まり、中古マンション相場は駅から近いマンションの物件数が増えたこともあって3.0 万円増(+14.3 %)と好調に推移しています。愛知県豊橋市内でもエリアによってかなり差がありますので、売却を考えている方は相場を調べてみるところから始めてはいかがでしょうか。
ポイント・注意点2
愛知県豊橋市では、不動産会社とのマッチングの難易度が他エリアよりも高いと考えられます。愛知県豊橋市の世帯数は2015年のデータで152,968世帯。2014年時点での不動産会社の店舗(事業所)数は169店舗ですので、1万世帯あたりの不動産会社の店舗数は約11店舗となります。これは全国では122位の数字です。
愛知県豊橋市では、世帯数に対して不動産屋が多いので、自分に合った不動産会社を選ぶためには多くの母数から最適な不動産会社を見つける必要があります。不動産売却の成功には、能力の高い不動産会社を見つけることが必要不可欠です。しっかりと情報収集をおこないましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、愛知県豊橋市での不動産売却に役立つマンション・戸建て・土地の相場情報や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 愛知県豊橋市の不動産価格はここ数年間上昇している
- 中でも、栄周辺の上昇が著しい
- エリアごとに合った販売戦略が大事
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売りたいと考えるなら、地域特性と相場を把握し綿密な戦略を立て、信頼できる不動産会社の協力が欠かせません。愛知県豊橋市での不動産売却をお考えの方は、愛知県豊橋市の不動産売却の市況を細かくリサーチし、同時にパートナーとなる不動産会社探しをスタートさせましょう。