- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 神奈川県の商業・文化・経済の中心地である西区
- 「みなとみらい21」や横浜駅の再開発により不動産需要も価格も上昇傾向
- 横浜駅付近やみなとみらい周辺のエリアが特に人気を集めている
横浜市西区は、横浜市の中心に位置しており、「都市景観100選」にも選ばれた、新しく美しい街並みが広がるエリアを含んでいます。このエリアは首都圏の新都心として、さいたま・幕張とともに重点的に整備されているベットタウンで、21世紀にふさわしい未来型都市として住環境やインフラの開発がすすめられています。都心へのアクセスも良いため非常に人気です。
ここでは、横浜市西区の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法までご紹介していきます。
横浜市西区の最近の様子
- 東急のみなとみらい線が開通したことで、都心へのアクセスも改善
- 全国的に見ても、地価が高騰しているエリア
2004年に東急東横線と相互直通運転する「みなとみらい線」が開通したことで、渋谷、新宿へのアクセスが良くなり、横浜駅周辺だけでなくみなとみらい周辺も、通勤が非常に便利になったと人気のエリアです。みなとみらいと横浜駅の再開発が影響し、1㎡あたりの地価は、神奈川県の中でもダントツのトップで、地価平均は146万5,000円/㎡です。2番目に高い幸区の59万3,444円/㎡と比較しても、+87万1,556円も高く、全国的に見ても高価格で不動産取引がされています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産を売却する際は、「自分の不動産はいくらぐらいで売れるのか」という、ある程度の相場を把握しておきましょう。高く設定しすぎると中々売れず、低く設定しすぎても損をしてしまいます。プロのアドバイスを聞きながら、売価の設定や注意事項なども確認しながら慎重に進めていきましょう。
横浜市西区の相場を知ろう
- 横浜市西区の不動産相場は大幅に上昇している
- 坪単価は7年連続で続伸
- 神奈川県の中でもトップクラスの人気
まずは横浜市西区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
横浜市西区の地価・不動産相場の推移
横浜市西区の地価は、1年前と比較して+6.02%上昇しており、2019年現在は 167,750円/㎡です。5年前の944,162円/㎡と比較すると、横浜市西区の地価は77.67%も上昇しています。高騰の要因として、JR横浜タワーの開業や西口の再開発が完了したことがあげられます。
横浜市西区の取引件数は、前半期1,626件から後半期では1,375件と減少しています。昨年と年間で比較しても402件の減少となりますが、坪単価は7年連続上昇しているため、不動産をお持ちの方は、上げどまりを探りつつ不動産のプロに相談して売却チャンスを探りましょう。
横浜市西区の売却動向や売却相場の動き
基本的には戸建て・マンションともに相場は上昇中。取引価格は神奈川県のなかでもトップクラスの価格となっています。また、みなとみらいに新しい小学校が建設されるなど、人口も増え続けているため、不動産需要も今後増加が見込まれます。特に、駅から近いファミリー層向けのマンション需要が増加していくことでしょう。
ただ、上物を含まない土地のみの取引価格は横ばい傾向のようです。2019年(平成31年)第1四半期~第2四半期において、単価は33万4071円/m2となっています。
参考)横浜市西区での直近の取引価格情報
■中古マンションなど(駅距離基準値:10)
| 専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ |
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駅徒歩10分以内 | – | – | – | – | – | – | – |
駅徒歩10分以上 | – | – | 2,300万円 | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
■戸建て(駅距離基準値:15)
| 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | 専有部分面積105㎡ | 専有部分面積110㎡ |
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駅徒歩15分以内 | – | – | – | 4,800万円 | – | – | – |
駅徒歩15分以上 | 590万円 | – | – | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 横浜駅の大規模開発がようやく完成に近づいている
- 最近ではみなとみらい周辺のウォーターフロントエリアも話題が豊富
横浜市では平成21年「エキサイトよこはま22」プロジェクトを制定し、横浜市西区において、国際化対応・都市の魅力向上・災害時の安全性確保などに取り組んでいます。その一環として、横浜駅西口を中心に大規模再開発事業が長年かけて進行しています。
ターミナル駅の横浜駅周辺だけでなく、近年特に人気のエリアは、「みなとみらい21事業」による新しい都心のウォーターフロントエリアです。海辺には、臨港パークや日本丸メモリアルパークなどの緑地が整備され、四季を感じる市民の憩いの場として人気を集めています。さらに今後もマリノスタウン跡地に世界最大級の音楽アリーナとホテル、オフィスを備えた一大イベント会場が予定されるなど、明るい話題は尽きません。
また、横浜の歴史を象徴する赤レンガ倉庫や石造りドックなどの活用で、水と緑の中で歴史の香りが漂う開放的な都市環境を実現させ、近未来の都市として、取引価格は非常に高価格で推移していています。
【売却のコツ】横浜市西区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 横浜市西区は江戸時代まで半農半漁の村だった
- 神奈川県庁も置かれ、県の中心地としての役割も果たしている
- 横浜市の区の中で最も小さく、人口密度が高い
地域特性を知るメリットとは?
不動産会社を売る際の戦略を不動産会社に任せっぱなしにするのではなく、あなたも一緒になって考えることで売却成功に近づきます。地域特性を把握し、それに沿った戦略が立てられれば、早く高く売れることにつながります。そもそも不動産を売却する時に、ただ待っているだけでは売れません。お持ちの不動産を買ってくれそうな相手は誰か、どんな手段(ポータル、チラシ、文言、特徴など)なら買ってくれそうかなど、戦略性を持つ必要があります。
特に西区の場合、人気エリアなので、競争に勝つためにも販売戦略は重要です。エリアの特徴から、買いたい人がどんな特徴か考えてみましょう。詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
横浜市西区の地域特性・歴史や魅力
■街の歴史と魅力
横浜市西区は、1944年4月1日に中区の一部を分割して新設された区となります。中区の西側に当たるため、西区と名づけられました。現在とても発展しているこのエリアですが、江戸時代まで半農半漁の村にすぎませんでした。1853年にアメリカからペリー提督が浦賀に来航したことをきっかけに発展を始め、幕末には岡野新田や平沼新田などの開発がすすみ、1859年には横浜港が開港しました。同年には、横浜道が通り、神奈川奉行所も置かれるようになります。
明治元年には神奈川県となり、1872年の新橋と横浜を結ぶ鉄道の開通により、周辺の埋立地にたくさんの工場が建設されます。そして1928年には、神奈川県の県庁の本庁舎もこの土地に竣工(この建物は2019年に重要文化財に指定され、「キングの塔」として親しまれる)されました。
開港以来の歴史と下町情緒を残した「既成市街地地域」と、日本有数のターミナル駅である横浜駅周辺地区やみなとみらい21地区などの「都心部」が共存した魅力あふれる区であり、今もなお、行政、文化、経済の中心として発展を続けています。
横浜市西区の人口推移
横浜市西区は、2018年2月1日の推計人口で100,209人、世帯数は53,147と、横浜市では最小の規模です。しかし、西区の面積は、18区中18位でその広さは6.98㎞²と、市内で2番目に小さい南区(12.63㎞²)と比較しても約半分の広さであり、人口密度が非常に高いエリアとなっています。また、2000年頃から人口は増え続けており、前回の国勢調査である2015年の98,532人から比較すると+1,677人。今後も増加し続けることが予想されています。
横浜市全体の人口が2019年にピークを迎え、2035年には横浜市全体の人口は今より10万人ほど減少すると推計されていますが、西区の人口は逆に12,000人ほど増加すると推計されています。そのため、今後もますます住宅需要が増え続けていくと言えます。
横浜市西区の人気の理由は?
横浜市西区の一番のポイントは、日本でも有数のターミナル駅である横浜駅があり、首都圏へのアクセスが非常によいことです。電車だけでなく車や水上バスなどの利便性も高く、非常に通勤が便利なエリアとして、人気を集めています。さらに、横浜の商業の中心地として、横浜ランドマークタワーやコスモワールドをはじめとしたレストランや商業施設が立ち並ぶため、ファミリー層の買い物や行楽の場所としても人気を集めています。
また、横浜みなとみらいホール、中央図書館、横浜能楽堂、県立図書館、県立音楽堂、みなとみらい21地区など数多くの文化・芸術施設が整備されていて文化面も充実しています。無料で入園できる野毛山動物園や、臨港パーク、横浜イングリッシュガーデンなど緑豊かな公園が多く四季を感じられるエリアとしてファミリー層からも子育てがしやすいと人気です。
横浜市西区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 人気の西区だが、エリアによる価格差に注意する
- 商業地区としての面も大きいので、住宅供給が少ない
- 取引件数が少ないので、良い不動産屋を見つけることが大切
ポイント・注意点1
横浜市西区の最大の人気の理由は、JR線、東急東横線、みなとみらい線、京浜急行線、相鉄線、横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れるターミナル駅の横浜駅があるため、交通の利便性が非常に高い点となります。そのため、駅から15分以上離れると価格が下がる傾向がみられます。
また、駅近エリアでも注意が必要なエリアもあります。他の路線に比べ利便性が低い相鉄線や京急本線の駅である西横浜駅付近や日ノ出町駅付近は、地価は上昇しているものの、上昇率は2%前後となり、坪単価平均も他のエリアと比較すると低めです。どのエリアに該当するのかよく調べておきましょう。
所在地が西区の物件でも、区内の細かいエリアによって需要の大きさに違いがあります。事前にしっかりとした調査をする必要があります。
ポイント・注意点2
「みなとみらい21」エリアとして開発のすすむ西区は、横浜ランドマークタワーや日産自動車グローバル本社などがあり、オフィスビル開発を推進する「中央地区」、横浜スカイビルがある「横浜駅東口地区」があり、商業地区として注目されています。
そのため、住宅地区の取引件数は少なく、2018年4月~6月の240件をピークに毎期ごとに下がっており、2019年10月~12月は180件を切るなど、他のエリアと比較すると、取引件数が少なめです。今も人口増加中の人気のエリアなので、購入希望のお客様とのマッチングがカギとなります。相談できる良い不動産会社を見つけておきましょう。
まとめ
- 横浜市西区は開発も盛んで、横浜市屈指の人気エリア
- 土地が小さく、商業地も多いので、競争率が高い
- 戸建て・マンションともに相場は上昇中
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、横浜市西区での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、坪単価、街の特徴や魅力について紹介しました。
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。西区での不動産売却をお考えの方は、西区の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。