- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 堺市堺区の地価は緩やかに上昇している
- インフラ整備が進み、さらに住みよい街になることが予想される
大阪府の堺市堺区は堺市の北西部に位置しており、堺市の中でも特に栄えているエリアです。北区に続き、堺市で2番目に人口が多い街で、有名な進学校がある地域もあり、レベルの高い教育を受けさせることを期待した子育て世代にも人気です。また、大阪市と隣接しており、大阪駅までのアクセスも良好。市内外からの人の移動は頻繁です。
区内にはイオンモールや南海堺駅直結の商業施設「プラットプラット」があり、生活がしやすい環境が整っています。そのため、子育て世代に人気があり、堺市内では2番目に地価が高くなっています。
そんな堺市堺区の不動産情報について、地域特性の詳細や不動産を売却するときのおすすめの方法までを紹介していきます。
堺市堺区の近年の変化
- 子育て世代から人気のエリア
- 人口・世帯数及び地価は緩やかに上昇している
堺市堺区は堺市の北西に位置している港町です。堺市の中心部として機能している街で、商店街やシティホテルなどの商業施設が密集している場所として知られています。
また、小学校、中学校、高校が数多く点在しており、教育環境の充実度から、子育て世代からも注目されています。都心へのアクセスも良いため、単身世帯にも選ばれています。近年では目立った再開発や区画整理はおこなわれておりませんが、地価は緩やかに上昇中。
三国ヶ丘中学校や綾西中学校などの人気校に通わせるために、学区で土地を選ぶ方も多いため、人気エリアの戸建て成約価格は堺市全体の平均と比較すると高めです。このように教育熱心な親御さんからは注目の区であり、人気が高いため、堺区の中でも人気の高い場所に不動産をお持ちの方は高値で売れる可能性があるといえるでしょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
堺市堺区の相場を知ろう
- 2019年前半期から後半期にかけて緩やかな右肩上がり
- 空き家対策がすすんでおり、不動産需要が高まる兆し
堺市堺区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
堺市堺区の地価・不動産相場の推移
堺市堺区の地価は、2018年と2019年で比べると3.48%高くなっています。2019年時点では163,862円/㎡です。5年前にあたる2014年と比較すると、8.55%上昇しています。大阪府全体と比較すると堺市堺区の地価は高いといえるでしょう。
2019年後半期(7月~12月)時点の不動産価格と、前半期(1月~6月)と比較すると、堺市堺区では土地の価格は上昇しました。一方、一戸建てとマンションの売却価格を比較してみると、こちらも後半期に上昇しています。保有している不動産が何であれ、今が売り時かもしれません。
または、少し様子を見て下落する兆候が見えた頃に売り出すのも良いでしょう。ただ、売りに出してすぐ売れるのはよほどの優良物件のみです。売れるまでに時間がかかることも考慮して、勝負時を見極めましょう。
堺市堺区の売却動向や売却相場の動き
堺市堺区の住宅地における地価の前年変動比は、2018年で+0.8%、2019年で+1.7%。つまりこの3年で、小幅ではありますが上昇を続けています。また、2020年には、2019年と比較して世帯数も+1.18%と増加しているため、住宅需要も小幅ではありますが増加傾向にあります。
世帯数が増えている状況にある中、空き家率は2018年には18.17%。前回調査のあった2013年の17.99%と比較してもほぼ横ばいに推移しています。世帯数の母体が少しずつ増えていることから、空き家問題は徐々に弱まっています。堺市では空き家対策に積極的に取り組んでいることと世帯数が増えていることを考えると、今後の動向としては、空き家をお持ちの方は高く売れる可能性もあります。
参考)堺市堺区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 1,800万円 | – |
75㎡ | 2,200万円 | – |
80㎡ | 2,500万円 | – |
85㎡ | 4,800万円 | – |
90㎡ | – | 3,300万円 |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | – | – |
85㎡ | – | – |
90㎡ | 3,500万円 | 3,000万円 |
95㎡ | 2,800万円 | – |
100㎡ | 3,200万円 | 1,800万円 |
105㎡ | – | – |
110㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 空き家率がほぼ横ばいに推移
- 外国人労働者の流入増加
前述のとおり、2013年から空き家率はほぼ横ばいです。少しずつ減少しているものの、まだまだ空き家が多いのが現状。しかし世帯数も小幅に増加しているため、住宅需要はあるといえます。空き家をお持ちの方であれば、宅地にして売り出すなど売り出し方を検討しましょう。
近年では外国人労働者の数が増加傾向にあります。2015年1月時点では12,152人であったのに対し、2020年6月には15,570人。3,418人増加しています。比較してみると+28%です。2019年4月より外国人労働者の受け入れ拡大制度が開始されました。このことにより、外国人労働者の数はさらに増えることが予想されます。
またそれに伴い、外国人向けの賃貸サービスの需要が増えると考えられるので、外国人向けの賃貸サービスをはじめようと思っている不動産会社や個人の方に高く売れる可能性も捨てきれません。
【売却のコツ】堺市堺区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 購入層のイメージに合わせた販売戦略が大事
- 堺市堺区は歴史的人物とゆかりがある
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売るときは、不動産会社に任せっぱなしにするのではなく、あなたも一緒になって戦略を練ることで売却成功に一層近づきます。そのためにはあなた自身が地域特性を把握し、不動産会社と一緒にそれに沿った戦略を立てることが必要不可欠です。
エリアの特徴から、「保有している不動産とマッチしそうなのはどの世代か」、「その世代の心を動かす文言はどういったものか」また、「どういう手段で広告をするのか」などを考える必要があります。
特に堺市堺区は人気のある地域です。その分保有している不動産の売却を望んでいる人も多くいます。購入を検討している人に自分の物件を選んでもらうためには、自分の物件を魅力的に見せるための差別化が必要です。
高く早く売るためには販売戦略が重要になるでしょう。まずは地元に詳しく不動産売買の専門家である、不動産会社のスタッフと相談して考えることをおすすめします。
堺市堺区の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
堺市堺区は堺市の北側にある港街です。百舌鳥古墳群の多くが堺区にも点在。特に仁徳天皇とゆかりの深く、日本最大の大きさを誇る仁徳天皇陵古墳(大山古墳)は、ここ堺市堺区にあります。平安時代に摂津・河内・和泉の3国の堺に位置していたため、「さかい」と呼ばれるようになり、現在の堺市が誕生しました。
鎌倉時代には漁港として発展。その後は西日本の海軍拠点として成長を果たしています。さらに戦国時代には貿易港としての黄金期を迎え、明や南蛮などの貿易拠点として交流が盛んになりました。経済的・文化的に繁栄し、東洋のベニスと謳われるなど歴史的にも名高い土地です。
当時、堺は世界でも滅多になかった環濠都市を形成し、自治都市として隆盛を誇りました。現在でも環濠都市の名残があり、土居川や内川、社寺などの貴重な文化遺産を豊富に有しています。明治以降は近代工業が進み、人口が増え、区域も拡大し、インフラが発達。急速に近代化が進んだことにより今日までに目覚ましい発展を遂げた街であり、今後も成長が期待できます。与謝野晶子の出身地としても有名です。
さらに長崎での布教活動が有名なフランシスコザビエルが全国での布教の許しを請いに、京都の皇族や足利氏へ謁見するために堺に滞在していました。堺駅の近くには生誕120周年を記念して与謝野晶子像が建てられ、堺区櫛屋町1丁目にある戎公園はフランシスコザビエルをもてなした豪商の跡地であることからザビエル公園の愛称で親しまれています。
堺市堺区の人口推移
堺市堺区の2020年6月1日時点の人口は148,270人です。 前回調査があった2019年は148,272人で、 比較すると-2人と大幅な人口増加はありません。世帯数は72,741世帯で、 前回調査では71,923世帯。比較すると、+818世帯、1.13%増加です。人口は同市の北区159,649人に次ぐ2番目ですが、世帯数は堺市の中で最も多いです。
参照:堺市HP
堺市堺区で人気のエリアは?
堺市堺区の中でも三国ヶ丘駅周辺が人気です。周辺には歴史的に有名な古墳があり、落ち着いた雰囲気です。また、有名な進学校があり、義務教育のレベルも高いことから、子育て世代が多く見られます。
南海線とJR線が乗り入れているので、梅田や難波へのアクセスも良好。駅ビルには高級スーパーである成城石井や100円ショップ、飲食店が入っています。駅周辺にも飲食店や居酒屋があるため、ちょっとした買い物や食事に便利な土地です。
堺市堺区は全体的に住みやすい街ですが、賑わっている分、若干の治安の悪さが目立つようです。しかし区全体として安全安心メールの配信や、事業所に防犯カメラの整備をするなど安全対策をおこなっています。
堺市堺区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 大阪府全体でみると地価が高い
- 中古マンションの高額取引は難航の兆し
ポイント・注意点1
堺区の地価は堺市内で2番目に高く、大阪府全体と比較してみても地価は高めです。教育機関の充実、自然との共存など子育て世代に人気の要因です。しかし堺区内でも人気エリアとそうでないエリアがあり、2倍近くの差が出ています。保有している不動産が人気エリアかどうか確認するとともに売り出し方はしっかりと考えておくと良いでしょう。
人口と世帯数ともに緩やかではありますが増加していることから、今後さらに不動産需要が増えることが予想されます。労働人口を見てみても、堺区から他市区町村に働きに出る人よりも堺区に働きに来ている人の方が多く、見込み客も多いと言えます。
ポイント・注意点2
堺区の中古マンションの平均成約価格はあまり高くなく、2,400~2,500万円台で、大阪府全体と比較すると坪単価も低めです。築年数が浅い物件でも思ったほど高額な取引にはならないでしょう。たとえ広さがあっても築年数が上がれば1,000万円を切ることもあるので、リノベーションをするなどうまく戦略を立てないと、売りに出しても売れ残ってしまう可能性があります。
マンションの売却価格は2019年前半期から後半期にかけて上昇しているため、もう少し様子を見ても良いかもしれません。築年数も古くあまり広くない物件を所有している人は、あまり値上がりが期待できないため早めに売りに出すことも検討しましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、堺市堺区での不動産売却に役立つ相場情報や地価推移、街の特徴などを紹介しました。
- 人口・世帯数が緩やかに増えている
- それに合わせて地価も小幅に上昇している
- エリアごとに合った販売戦略が大事
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、その土地に対してどんな購入層が考えられるのか、地域特性と相場を把握し戦略を練る必要があります。その際、信頼できる不動産会社からのサポートは欠かせません。堺市堺区で不動産売却をお考えの方は、しっかりと情報をリサーチした上で、あなたの希望に寄り添ってくれる不動産会社探しを始めましょう。