- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 宝塚市の地価は年々上がり続けている
- 兵庫県内でも地価の高いエリア
- 土地よりもマンションや一戸建ての取引が上昇傾向にある
宝塚市は兵庫県の南東に位置し、宝塚歌劇団の本拠地として有名です。温泉地としても知られ、年間877万人もの観光客が訪れている観光都市でもあります。南北に細長い地形で、南部には閑静な住宅地が広がり、北部は豊かな自然が広がる田園地域です。
1995年1月の阪神・淡路大震災はで大きな被害を受けましたが、その後着々と復興が進み、魅力ある街づくりへの取り組みが現在も進んでいます。
そんな宝塚市エリアにおける不動産情報について、地域特性の詳細や不動産を売却するときの注意点やポイントを紹介していきます。
宝塚市の不動産動向
- 2014年以降土地の価格が上昇傾向にある
- 駅から徒歩6分未満の物件数が大きく増加
宝塚市は、兵庫県内でも地価が高いエリアです。土地の価格は2014年以降毎年上昇しており、2019年の土地価格は15万3,409円/㎡で、5年前の2014年と比較すると、地価は2.1%増加しています。
上昇の要因は、駅から徒歩6分未満の駅に近い物件数が増加しているためです。宝塚市の交通機関は阪急の2線の始発駅とJR線があり、神戸・梅田方面への通勤・通学が30分以内と非常に便利なのが人気の理由になります。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1︓相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3︓不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4︓不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5︓売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
宝塚市の相場を知ろう
- マンションと一戸建ての売却額が増えている
- 取引件数は全体に減少傾向にある
- 不動産の需要はマンションへ向いている
まずは宝塚市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
宝塚市の地価・不動産相場の推移
宝塚市の地価は、2019年では15万3,409円/㎡です。10年前と比較して下がっているものの、5年前からはわずかに上昇に転じています。宝塚市のある兵庫県全体と比較すると10年間常に高い地価をキープしており、この傾向は今後も続くと予想されるでしょう。
2019年後半期(7月~12月)時点の不動産価格と、前半期(1月~6月)と比較すると、宝塚市では一戸建てとマンションがともに後半期で上昇しました。
一方、土地は後半期で下落。保有している不動産が土地の場合は再度上がるタイミングを待つか、逆に早めに売却することをおすすめします。
宝塚市の売却動向や売却相場の動き
宝塚市では地価が上昇しているものの、実際の土地の売却価格は下落傾向にあります。また2018年は2年前に比べて世帯数が1,854世帯(1.8%)と増えており、住宅需要は増えていることがわかります。
一方で、空き家率は2013年に9.9%、2018年に10.4%と増えてきている現状です。世帯数増加で住宅の需要は増えるものの、空き家も増えていることを考えると、売りやすい状況とは言えません。より積極的なアピールが必要になるでしょう。
参考)宝塚市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | |
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駅徒歩10分以内 | – | 3,000万円 | – | 3,500万円 | 2,700万円 | – | 2,500万円 |
駅徒歩10分以上 | 1,600万円 | – | 4,000万円 | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | 専有部分面積105㎡ | 専有部分面積110㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩15分以内 | – | – | – | – | – | – | – |
駅徒歩15分以上 | – | – | – | – | – | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 地域ごとに細かいまちづくり計画
- 子育てのしやすい政策を推進
宝塚市は緑豊かな自然環境と大阪・ 神戸まで30分という交通の利便性を備えた良好な住環境を確保するため、地域ごとに細かいまちづくり計画を策定しています。
とくに人口増加の行き止まりや少子高齢化の進行とともに、居住ニーズは多様化しており、このような変化に対応するため、地域の実情に即した計画を推進。2016年から2025年までの10年計画で進められています。
また、2015年には「子ども・子育て支援新制度」がスタート。幼児期の学校教育・保育や、地域の子育て支援を総合的に推進しています。質の高い幼児期の教育の提供や待機児童解消、地域のニーズに応じた多様な子育て支援の充実を目指しています。
さらに、他市からの転入などで地域に顔見知りがいない人のために、小学校区ごとに親子育てグループを作っています。ここでは未就園の子どもがいる保護者が定期的に集まって自主的に活動。
すべての親子が複雑で多様化していく社会の中で孤立せず、楽しく子育てができることを目標にしています。子どものいる家庭やこれから子どもを持ち、育てる計画を持つ夫婦にとって、住みやすい環境になるといえるでしょう。
【売却のコツ】宝塚市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 不動産の魅力を最大限にアピールすることが大切
- 駅から離れたエリアは、それに変わるアピールポイントを考える必要
- 宝塚駅、宝塚南口駅のような利便性の高いエリアが人気
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売る際は、地域の事情に詳しい専門家の不動産会社に任せるという方法もありますが、ただ任せきりにするのではなく、販売戦略を一緒に考えることが重要です。
不動産はただ待っているだけで売れるものではありません。買い手になりそうな相手はどのような人か、どのような手段なら買ってもらえるかなど、不動産会社とともに戦略を立てる必要があります。
地域特性を把握し、それに沿った戦略を立てることで、より早く、高い価格での売却につながるでしょう。物件についてよく知っている売主が、アピールポイントを考えてキャッチコピーをつくったり魅力的に見える写真を撮影したりすることも大切です。
宝塚市の場合、駅に近い物件は人気で価格が上昇しているものの、それ以外のエリアは下落の傾向があります。他の魅力的な不動産との競争に勝ち抜くためには、販売戦略は重要です。
エリアの特徴から、買いたい人がどのような特徴かを考えてみましょう。絶対的な答えがあるわけではないので、地元に詳しいプロである不動産会社の担当者とじっくり相談することをおすすめします。
宝塚市の地域特性や魅力
街の歴史と魅力
宝塚市は縄文・弥生時代から人々が生活していた土地で、多くの古墳が残されています。宝塚市の「塚」は古墳のことです。南北に細長い地形で、南部には住宅地が広がり、北部は六甲山・長尾山に囲まれた自然豊かな田園地域が広がっています。
市街地から大阪や神戸へはいずれも電車で約30分とアクセスが良く、ベットタウンとして宅地開発が進められてきました。
宝塚市は「歌劇と温泉のまち」としても有名で、年間を通して多くの観光客が訪れています。古い歴史の神社仏閣も多く、ゴルフ場などのレジャースポットや豊かな自然をめぐるハイキングコースもたくさんあります。
また、植木の三大産地しても有名で、宅地化の進展で生産面積は減少しているものの、植木の生産・流通拠点として名を馳せています。
宝塚市の人口推移
宝塚市の人口は、2015年には22万4,903人。 前回調査のあった5年前は22万5,700人で、 比較すると797人減となっています。 兵庫県の中では49市区町村中16番目の人口です。 1955年の国勢調査から増加が続いていましたが、今回はじめて減少に転じています。
世帯数は9万4,140世帯で、 前回調査のあった5年前から2,403世帯(2.6%)増加しています。 宝塚市は人口は減り続けているものの、世帯は増えていることになります。人口の減少も大幅ではなく、住宅需要は増えているということが言えるでしょう。
宝塚市で人気のエリアは?
宝塚駅の北側の丘陵地域は観光で栄える駅周辺とは打って変わった閑静な住宅地で、第一種低層住居専用地域に指定されています。主に1~2階建てのゆったりとした邸宅が多く、ファミリー向けの物件が多いのが特徴です。
緑が多い住環境で、阪急宝塚線、阪急今津線、JR宝塚線の3線が利用できるアクセスの良さ、商業地が隣接している利便の良さで人気を呼んでいます。
阪急宝塚南口駅周辺も人気のエリアです。駅の周りは商業開発が進み、周辺の住宅地の多くは第一種低層住居専用地域に指定され、ゆるやかな坂のある閑静な高級住宅地です。近くには逆瀬川が流れ、河岸に沿って豪華な邸宅が立ち並んでいます。
宝塚市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 能力の高い不動産会社を選ぶことが重要
- 空き家率が高く、積極的にアピールする戦略が必要
ポイント・注意点1
宝塚市の不動産会社の店舗数は1万世帯あたり約9.2店舗で、全国的にみても不動産会社が多い地域です。数多い不動産会社の中から不動産の価値を正しく評価してくれる会社を選ぶことが必要になるでしょう。
能力の高い不動産会社を見つけるためには、不動産売買の実績はもちろん、必要な情報をすばやく提供してくれる対応力を見極める必要があります。不動産会社の担当者の対応などもチェックしながら、最適な不動産会社を選ぶのがよいしょう。
ポイント・注意点2
宝塚市における住宅地の価格を前年との変動率で見ると、2018年は0.3%増、2019年は0.3%増と上がり続けています。世帯数は2018年は2年前に比べて1.8%増加傾向にあり、住宅需要も増えている状況です。
一方で、空き家率は2018年には10.4%と増えており、市でも空き家について問題視しており、適切な管理や撤去の促進、有効活用に向けた対策が進められています。
空き家が増えているのは宝塚市に限ったことではありませんが、空き家が多い状況は売りやすい市場とはいえません。売却の際は、売りたい不動産の魅力をより積極的にアピールする必要があるでしょう。
参照: 国土交通省「都道府県地価調査データ」
宝塚市「宝塚すまい・まちづくり基本計画 」
まとめ
本記事では、宝塚市における不動産売却の基本的な流れと、街の特徴や魅力、不動産売却における地域特性、不動産売却に役立つ情報について紹介しました。
- 宝塚市の不動産売却における市況や相場を把握
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、宝塚市の不動産売却における市況や相場を把握した上で、信頼できる不動産会社を見つけることが必要不可欠です。
宝塚市での不動産売却をお考えの方は、地域の特性をしっかり分析しながら、パートナーとなる不動産会社探しを行いましょう。