- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 三宮の大規模再開発で街の活性化が見込まれる
- 戸建て・マンションともに上昇傾向で、今後もさらなる上昇が期待
- 大阪や神戸中心エリアへの通勤圏内の物件が人気
神戸市といえば、兵庫県の県庁所在地であり、政令指定都市(人口50万人以上)にも認定される全国でも有数の大都市です。日本を代表する国際貿易港である神戸港をもち、古くから港町として栄えてきた神戸市。
鎖国を終えた明治元年から外国に開放され、外国人居留置(現在の北野異人館)ができるなど、国際色豊かなエリアとなっています。一方、港とともに造船・鉄鋼・機械を中心とした、工業も発達し、阪神工業地帯の中核を担う日本有数の重工業都市としても有名です。
産業が盛んな港のエリアだけではなく、六甲山に面した自然豊かなエリアなどもあり、さまざまな顔を併せ持った都市となっています。垂水区、須磨区、長田区、兵庫区、中央区、灘区、東灘区、北区、西区の9区から構成され、政令指定都市の中でも人口が7番目に多いほど、人気の都市です。
ここでは、神戸市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法までご紹介していきます。
兵庫県神戸市の最近の様子
- 神戸市の地価は6年連続して上昇し、人気は安定している
- 震災からの復興が一服し、街の新規開発への舵を切った
神戸市の地価は、全国の市町村の中でも57位と非常に高く、地価変動率は6年前から上昇し続けています。安定した人気を集めている神戸市ですが、1995年の阪神・淡路大震災のおりには、港湾機能がマヒするなど甚大な被害を受け、地価も数年の間下落を続けました。
その後震災からの復旧・復興を最優先に進めてきたため、大阪や京都などのような大規模な再開発はありませんでした。最近になって復興もひと段落し、三宮を中心として大規模な街の再開発が始動し、その動向が注目されています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
兵庫県神戸市の相場を知ろう
- 神戸市の地価は上昇し、マンションや戸建など住宅物件が好調
- 関西国際空港へのアクセスの良さも人気のポイント
- しばらくは堅調に推移することが予測される
まずは兵庫県神戸市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
兵庫県神戸市の地価・不動産相場の推移
神戸市の地価は1年前と比較すると、6.3%増加しており、2020年現在は23万7,928円です。過去の神戸市の公示地価を遡ってみると、最高値は90万9,434円(1991年)で、最安値は18万6,550円(2005年)となっています。5年前の地価と比較すると、1.21倍値上がりしています。
神戸市全体でみると、土地のみの相場はここ数年下降気味ですが、反面、マンションや戸建ての相場は上昇しています。新幹線、飛行機、船など移動手段が多様で、県外へのアクセスが非常に良く、関西国際空港も近いことから海外からもアクセスしやすいエリアとなっており、人の流入出も活発です。
近年の取引物件の特徴は、駅徒歩10分以内のマンションや戸建てが人気となっており、単身からファミリー層まで幅広い世代の人が住むエリアとなっています。
兵庫県神戸市の売却動向や売却相場の動き
兵庫県の中心である神戸市は、査定額も高く取引件数も県内トップです。兵庫県の約3割を占める取引が行われており、取引件数は3,000件前後となっています。兵庫県全体では、地価が下降傾向の街が大多数ですが、神戸市は7年連続上昇し続けています。
神戸市の人口は、直近8年間減少傾向となっていますが、大半は高齢化による自然減少によるもので、毎年多くの移住者が県外・市外から集まるエリアとなっています。
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 神戸市三宮で事業費7,440億円をかけた震災後初の大規模再開発が始動
- 三宮駅周辺の地価は大幅に上昇中
- 再開発の影響はエリアによって差があるので注意が必要
神戸市は、三宮の再開発(官民合わせて事業費7,440億円にもなる震災後初の大規模再開発を予定)により、今後の不動産価格が注目されているエリアです。2030年、2050年と2段階で再開発目標を設定しているそうです。
2015年に策定された三宮駅周辺の「再整備基本構想」によると、三宮にある6つの駅と周辺の街を一体的につなぎ、交通拠点としての機能や利便性を高める「三宮クロススクエア」という新しい玄関口が2021年完成予定です。
また、西日本最大級となる高層ツインタワーの建設もすすんでおり、さらに人の流入が増える見込みとなっています。
そのため、三宮駅徒歩10分以内の地価は、2020年現在で地価平均が200万円/㎡前後、上昇率も10%を超えるほど高価格となっており、今後の地価も大幅に上昇が期待できるでしょう。不動産をお持ちの方は今後の価格の動向をチェックすることが重要となりそうです。
しかし今回の再開発は三宮からウォーターフロントまでの海側の再開発となっているため、細かいエリアによって需要の違いもありますから、事前にしっかりとした調査が必要です。
【売却のコツ】兵庫県神戸市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 神戸市は関西エリアの中心的な商業エリア
- 人口は減少傾向ではあるものの、街としての魅力は健在
- 三宮や六甲道周辺のエリアが人気
地域特性を知るメリットとは?
兵庫県神戸市の場合、比較的物件も多く動いています。自分の不動産を購入してもらうためにも販売戦略はとても重要です。エリアの特徴から、買いたい人がどのような層か考えてみましょう。ただし絶対的な答えは無いので、詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
兵庫県神戸市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
おしゃれな港町というイメージの強い神戸市。平清盛により福原京が計画された前後に、貿易の拠点として整備された大輪田泊がその発展の始まりと言われています。三宮・元町周辺はファッションの街でもあり、現在も関西圏のショッピングや観光の中心となっています。
1868年に外国人居留地や港が造られ、日清戦争・第一次世界大戦を経てアジアの主要な貿易港として神戸市は発展を続けてきました。造船・鉄鋼・機械を中心とした工業も発達し、阪神工業地帯の中核を担う日本有数の重工業都市としても成長してきました。太平洋戦争終盤には神戸大空襲を受け、市街地や工業施設・湾岸の施設の大半を失い、多くの犠牲者を出しました。
高度経済成長期には、ポートアイランドのような人工島を臨海部に埋立造成し商工業や住宅地として整備しました。埋立用の土砂を採取した丘陵地を住宅地や産業団地として開発し神戸市の人口は増加させてきました。
1995年に発生した阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、貿易額も低下し人口も減少しました。その後は震災復興によるインフラの再整備により、街並みは整えられ人口も増加に転じました。
兵庫県神戸市の人口推移
神戸市の人口は国勢調査によると、2010年が1,544,200人、2015年が1,537,272人でした。 2020年6月現在では1,519,031人で、 比較すると10年間で-25,169人で1.63%の減少となっています。
また、世帯数は726,266世帯で、 前回調査のあった5年前の705,459世帯と比較すると、+20,807世帯で、2.95%増加しています。
人口は減少しているものの、世帯数は順調に伸びており、神戸市の人気に大きな影響はありません。神戸市はおしゃれで住みやすい街として、幅広い世代から変わらぬ人気を集めています。
兵庫県神戸市で人気のエリアは?
神戸市で一番の人気エリアは三宮駅周辺となっていますが、ファミリー層からは古くから高級住宅地として名高い灘区にある六甲道駅周辺も人気を集めています。
震災で大規模な被害を受けた灘区ですが、六甲道駅南側にある六甲道南公園を中心に、防災モデル都市として事業費890億円をかけ再開発され、高層マンションや商業施設を含む高層ビルなどが建設されました。
街の中心にある六甲道南公園は、広い芝生エリアや大型の遊具などがあり、小さいお子さんが安全に遊べる公園となっています。また、灘区総合庁舎や神戸大学などもあり、生活に必要な施設が近くにあることも強みです。
兵庫県神戸市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 神戸市の地価は好調だが、北区と西区ではやや下降傾向が見られる
- エリアによって大きな価格差があるので注意する
- 自分の所有する物件のタイプを得意とする不動産会社を探す
ポイント・注意点1
再開発が進み、今後も地価の上昇が見込まれる神戸市ですが、北区や西区のエリアではここ数年地価が下降しています。この二つのエリアは、六甲山の近くに位置し、古くから神戸市中心のベットタウンとして、神戸市内でもトップクラスに人口の多いエリアでしたが、近年、区外への転出数が増加しています。
その理由は、大阪や神戸までのアクセスが不便なため、よりアクセスのよい明石市などにファミリー層が流れているようです。このように場所によってかなりの価格差がみられる神戸市。不動産売却の際には、エリアの確認、価格の傾向など注意が必要です。
ポイント・注意点2
神戸市は土地が広く、古くから栄えているため、長年地域に密着した老舗の不動産会社も多くあります。エリアの特性をよく知っている、その土地に幅広いネットワークがある老舗不動産会社というのはとても頼もしい存在です。
一方で、全国規模の大手不動産会社はITを活用したり、大手ディベロッパーとのパイプがあったりと、また別の強みを持っていたりします。
物件を高く売却するためには、自分の物件の強みを最大限生かす不動産会社を選ぶことも大切なポイントです。特に初めて物件を売るような場合は、なるべく多くの会社を自分の目で見極め、信頼できるパートナーを探しましょう。
不動産売却に成功するには、能力の高い不動産会社を見つけることが必要不可欠。綿密に情報収集がカギになっていきます。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、兵庫県神戸市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 兵庫県神戸市は地価も順調に上昇している
- 三宮の再開発も進んでおり、エリアとしてますます期待できる
- エリアによっては再開発の恩恵を受けられない場所もあるので注意
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。兵庫県神戸市での不動産売却をお考えの方は、兵庫県神戸市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。