- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 山形駅の再開発と子育てしやすさから人気のエリア
- 土地・戸建・マンションともに相場は上昇傾向
- 駅から離れていても、車移動のしやすい場所であれば高値で売れる
山形盆地の1/3ほどを占める山形市は、夏は暑く冬は寒いのが特徴のひとつです。1992年に山形新幹線が開業して、山形駅から東京駅まで約3時間で行くことができるようになりました。山形市の中心である山形駅は山形新幹線や在来線が数多く発着し、毎日10,000人以上の人が利用しています。
また、市内からは山形空港までシャトルバスで約25分で到着するので、県外へ行き来する人にとってはとても便利な場所といえます。
山形市は、戦災が少なかったのもあり、歴史的な建造物が数多く残されています。一部復元された山形城、扇状地に築かれた城下町、神社仏閣、明治・大正の面影が残る多くの建築物など、時代を感じられる美しい景色が特徴です。ここでは、山形市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法までご紹介していきます。
山形県山形市の最近の様子
- 山形駅周辺で再開発による新規投資が活発
- 再開発によるマンション需要の高まりも期待されている
山形市はここ数年、百貨店跡地にホテルが建設されるなど、新規投資の動きが活発です。山形駅東口の旧山形ビブレ跡地の再開発計画や、さくらんぼ東根駅前には「スーパーホテル山形」、旧山形十字屋の跡地には「ダイワロイネットホテル」の建築が予定されています。観光需要が伸びていることに加え、再開発によるマンション需要の高まりも期待されています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
山形県山形市の相場を知ろう
- 山形市の地価は上昇傾向
- 戸建・マンション共に相場は上昇し、ファミリー層に人気
- ワンルームや単身用マンションは駅徒歩10分以内に限定される
まずは山形市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
山形県山形市の地価・不動産相場の推移
山形市の地価は、1年前と比較して2.15%増加しており、2020年現在は 64,723円/㎡ です。山形市の公示地価には過去37年分のデータがあり、最高値は31万3628円/㎡ (1991年)、最安値は5万6817円/㎡ (2014年)となっています。5年前と現在を比較すると、山形市の地価は1.14倍ほど値上がりしています。
基本的には土地・戸建・マンションともに相場は上昇しています。山形県全体と比較すると、地価は高いエリアといえます。 新幹線や飛行機など県外へのアクセスがよいのに加え、比較的車で行きやすい場所に大型のショッピングセンターがあるのも生活のしやすさにつながっています。山形市には子育て支援制度も充実しているため、仕事と子育てが両立しやすく、子育て世代に優しい地域になっています。
近年の取引物件の特徴は、2LDKや3LDKなどファミリー向けの物件が駅からの距離に関係なく取引が目立ちます。ワンルームなど単身向けの物件は少数ですが駅から10分以内であれば取引が行われています。
山形県山形市の売却動向や売却相場の動き
山形県の中心地でもあり、査定額も高い山形市が取引件数でもトップです。県全体の約2割を山形市が占めており、取引件数は2,000件前後となっています。山形県全体では下落が目立つものの、山形市はほぼ上昇しています。
山形市の人口はやや下降傾向にあるものの、世帯数は増加しています。仕事を求めてファミリー層が都心部に流れてきているとも考えられ、駅近くのマンションだけではなく、駅から少し離れた広めの戸建ても人気が続くと考えられます。
参考)山形県山形市での直近の取引価格情報
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | – | – |
85㎡ | – | 910万円 |
90㎡ | – | 1,750万円 |
95㎡ | 2,700万円 | 2,500万円 |
100㎡ | 2,400万円 | 2,400万円 |
105㎡ | 2,550万円 | 3,100万円 |
110㎡ | 2,000万円 | 2,900万円 |
※2019年取引価格中央値
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 1,800万円 | 2,200万円 |
75㎡ | – | 1,500万円 |
80㎡ | 2,000万円 | – |
85㎡ | 1,700万円 | – |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | 2,000万円 |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
前半期と比較して、一戸建、マンション、土地は一部地域を除いてほぼ全て上昇しています。保有している不動産が山形市であれば、早めに売却することをおすすめします。
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 山形駅周辺の再開発が今後も予定されている
- 郊外でも広めの戸建の取引が活況である
山形駅は山形新幹線も通り、県外への行き来もしやすい場所です。また、市内から山形空港へはシャトルバスで約25分と、大変アクセスしやすいのも人気の理由。東北・北海道地方に限らず関東にも行きやすい地域は、県内では山形市だけと言えそうです。山形駅周辺の再開発も順調に進んでおり、大型ホテルやショッピング施設の新規オープンが続くのも、人を惹きつける明るい材料となっています。
近年特に伸びているのが駅から少し離れた広めの戸建て住宅です。中心街だけでなく、車で行きやすい場所に大型のショッピングセンターがありますので、あとは学校や保育園が近くにあればファミリー層にとっては生活がとてもしやすいでしょう。
山形市には若宮3丁目に「イオンモール山形南」が、馬見ケ崎2丁目に「イオン山形北店」があります。イオンへのアクセスのしやすさは大きなポイントになりますが、細かいエリアによって需要の違いもありますから、事前にしっかりとした調査が必要です。
【売却のコツ】山形県山形市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 購入層をイメージして販売戦略を立てる
- 七日町はおしゃれな街として人気
- 山形市は戦争被害が少なく、美しい街並みが残っている
地域特性を知るメリットとは?
不動産会社を売る際の戦略を不動産会社に任せっぱなしにするのではなく、あなたも一緒になって考えることで売却成功に近づきます。地域特性を把握し、それに沿った戦略が立てられれば、早く高く売れることにつながります。そもそも不動産を売却する時に、ただ待っているだけでは売れません。お持ちの不動産を買ってくれそうな相手は誰か、どんな手段(ポータル、チラシ、文言、特徴など)なら買ってくれそうかなど、戦略性を持つ必要があります。
特に山形市の場合、比較的物件も多く動いています。自分の不動産を購入してもらうためにも販売戦略はとても重要です。エリアの特徴から、買いたい人がどのような層か考えてみましょう。ただし絶対的な答えは無いので、詳しくは地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
山形県山形市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
出羽山形藩の初代藩主である最上義光は、関ヶ原の戦いで、最上家を57万石の大大名に成長させ、全盛期を築き上げました。また、羽州街道沿いに市日町、職人町などをつくり、外来商人の自由貿易を進め、当時の人口約30,000人を超える東北最大の都市になりました。その後も紅花交易の発展、商人が力をつけていき、現在につながっているともいわれています。
第二次世界大戦による被害が少なく、丁寧な復元作業のおかげもあって山形城、明治維新後の建築物などが街中に存在します。江戸・明治・大正・昭和を街のあちこちで感じることができるのも、山形市の魅力といえるでしょう。
山形県山形市の人口推移
山形市の人口は、2020年6月には248,290人、 前回調査のあった5年前では253,832人で、 比較すると−5,542人となっています。 これは、山形県の市区町村中、 1番目です。 同様に、世帯数は103,831世帯で、 前回調査のあった5年前の100,303世帯と比較すると、 +3,528世帯で、3.5%増加しています。 山形市は穏やかな人口動態といえます。山形市の世帯数は2018年10月に102,623世帯でしたが、2019年10月に103,243世帯となり、620世帯が増えているため、住宅需要も増えていると言えます。
山形県山形市で人気のエリアは?
山形駅から2km以内にある七日町は、明治や大正を感じるアンティーク調な街並みです。こだわりのお店やカフェも並び、観光客向けの散歩コースにもなっています。山形駅から徒歩圏内で、生活に必要なものや施設が近くにあるのも強みです。
ファミリー層には、子育てや通勤がしやすく、イオンなどの大型ショッピングセンターに行きやすいエリアも人気です。8月には東北4大祭りのひとつ、「山形花笠まつり」が3日間に渡り開催されます。
山形県山形市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 雪の多い地域なので、降雪対策についてもチェックすること
- 不動産会社の強みを知ることが大切
ポイント・注意点1
山形県は県内のほぼ全域が豪雪地帯に指定されています。市区町村によって差はあるものの、山形市内での物件販売は降雪対策が重要になります。売却したい物件はどの程度の降雪対策がされているのか、あとどのくらい耐えられるのかを把握しておきましょう。場合によってはリフォームをした方がスムーズに売却できる可能性もあります。信頼できる不動産会社に相談するのもひとつの方法です。
ポイント・注意点2
山形県は土地が広く、地域密着型の不動産会社も多くあります。特定の市区町村(山形市に特化など)を得意とした不動産会社もあれば、戸建ての販売を得意としている会社、高層マンションの中古販売を得意としているところなど、強みもさまざまです。
物件を高く売却するためには、物件の強みを活かす販売ができる不動産会社を選ぶことも大切なポイントです。いい不動産会社を選ぶためには多くの母数から自分に合ったところを探し出す必要があります。不動産売却に成功するには、能力の高い不動産会社を見つけることが必要不可欠。綿密に情報収集をおこない、相談できる不動産会社を見つけておきましょう。
まとめ
- 山形県山形市の地価は上昇傾向にある
- 山形駅の再開発や子育て支援により、世帯数は増加している
- 雪国ならではの降雪対策にも注意が必要
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、山形市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、坪単価、街の特徴や魅力について紹介しました。
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。山形市での不動産売却をお考えの方は、山形市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。