- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 新潟市西区の地価はここ数年上昇している
- 県内でも人口が多く、新潟市西区の人口と世帯数はさらに増加傾向にある
新潟市西区は、文字通り新潟市の西の方に位置しており、地価は県内で2番目に高いエリアです。区の中には新潟大学や新潟国際情報大学があるなど、高度な学術と文化や産業が交わる街づくりが推進されており、また農業も盛んな地域です。
住宅地が多く治安も良いため、特にファミリー層に人気があります。このあたりのエリアは県内でも人口が多く、新潟県の中でも栄えている地域です。
ここではそんな新潟市西区について、最近の不動産事情や地域特性、不動産を売却する場合の流れなどを紹介していきます。
新潟市西区の近年の変化
- 新潟市西区は自然が豊かで観光業が盛ん
- 県内で比べても人口が多く地価も高めのエリア
- 近年の地価は上昇傾向にある
新潟市西区は人口が新潟県内トップクラス。そのためか、近年の土地の売却額は県内でも高値で取引されています。
県内有数の都市部である新潟市西区ですが、実は自然も豊か。ラムサール条約にも登録されている湿原・佐潟があり、野鳥などもたくさん生息しています。さらには海にも面していて、青山海岸には海水浴場もあり。夏には多くの海水浴客で賑わいます。
新潟市西区ではさらに経済を活発化させようと、西区拠点商業活性化推進事業計画を進めています。第1期は2015年から2019年まで。その達成を元に現在第2期として活性化を図っています。その影響もあってか、商業施設や住宅の建設が伸びています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
新潟市西区の相場を知ろう
- 2019年前半期と後半期の比較では一戸建てと土地、マンションすべて下落
- 新潟市西区は県内トップクラスの地価
- ここ数年間で比べると、地価は横ばいに近い緩やかな上昇傾向
まずは新潟市西区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
新潟市西区の売却動向や売却相場の動き
新潟市西区の近年の地価相場を比べると、ここ3年ほどは緩やかに上がっています。2020年とその前年である2019年の公示地価を地点ごとで比べると、前年と同じくらいかそれ以上に高くなっている地点が多数。地価は全体的に上昇傾向にあることがわかります。
2020年公示地価の相場が一番高い場所は、青山駅近くのエリアです。地価相場の上昇率を見ても、青山周辺の場所がもっとも上がっています。新潟市西区の中で次に地価が高いのは小針駅周辺で、こちらも地価相場の上昇率が高いエリア。これらのデータから、都市部に出やすい駅周辺のニーズが高まっていると考えられます。
参考)新潟市西区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 800万円 | 500万円 |
75㎡ | 1,400万円 | 950万円 |
80㎡ | 1,700万円 | – |
85㎡ | – | – |
90㎡ | – | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | – | – |
85㎡ | 1,400万円 | 1,975万円 |
90㎡ | 840万円 | – |
95㎡ | – | 2,000万円 |
100㎡ | 2,800万円 | 2,200万円 |
105㎡ | 3,300万円 | 1,700万円 |
110㎡ | 3,000万円 | 2,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 再開発に力を入れている
- 大学が複数立地しているので学生のニーズが高い
新潟市西区は新潟県の中で人口が多い地域です。新潟市西区を含む新潟市の中心部のエリアは新潟県も特に力を入れており、「万代島地区将来ビジョン」を制定して、再開発しています。
さらには、西区が推進している商業活性化の事業計画も。これらによって経済活動が活発になれば、地価に影響があるものと考えて良いでしょう。新潟市内の中心部に近い土地では今後、地価が上昇するかもしれません。
新潟市西区は高度な学術研究機関が集まっている場所。新潟大学や新潟国際情報大学など複数の大学があります。特に新潟大学は学部が9つもある全国有数の総合大学で、五十嵐にあるキャンパスは人文学部、農学部、工学部、教育学部、理学部、経済学部、法学部が入っており、旭町のキャンパスには医学部、歯学部があります。
大きい大学が立地しているため、今後も学生の住まいとしての不動産ニーズが望めるエリアです。新潟大学前駅の周辺エリアや五十嵐キャンパス近くの大学南2丁目のあたりは、特に県内外から人が集まっています。この近辺の不動産ニーズは今後も一定数を望めると考えて良いでしょう。
【売却のコツ】新潟市西区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 地域特性に合った販売戦略が重要
- 坂井輪地区や内野地区には住宅地が広がっている
- 新潟市西区で人気が高いエリアは青山駅・小針駅周辺
地域特性を知るメリットとは?
不動産を売却する時には、物件情報に加えて地域特性にも触れた方が売れやすくなります。地域特性に沿った戦略を立てて、より高値で売りたいですよね。
新潟市西区はきれいな海や湿原などがあり自然が豊富です。その上交通の便もよいため、新潟県内でも人気の高いエリアなので、「都市部に行きやすく、きれいな自然の中でのびのびと生活ができる環境」などの文言も良いでしょう。
物件を魅力的に見せられるかどうかは、販売戦略の重要な部分。まずは不動産売買の専門家である不動産会社のスタッフに相談して、積極的に販売戦略を立てましょう。
新潟市西区の地域特性・歴史や魅力
新潟市西区の人口推移
新潟市西区の人口は、2015年時点では16万2,833人でした。前回調査となる2010年時点では16万1,264人。比較すると1,569人増加しています。 この増加数は新潟県内の37市区町村中、2番目です。人口比では0.97%増加。ほぼ横ばいの、緩やかな上昇です。人口比は新潟県内37市区町村中、 4番目にあたります。
2015年時点の世帯数は6万6,860世帯。2010年時点は6万5,255世帯だったことを考えると、5年間で+1,605世帯、2.46%の増加です。新潟市西区は人口でも世帯数でも緩やかな上昇傾向にあり、不動産のニーズは比較的安定しているといえそうです。
参照:新潟市「平成27年国勢調査結果」
新潟市西区で人気のエリアは?
新潟市西区は、経済や人口面でも県内有数の市です。幹線道路、鉄道ともに複数が通っているため、交通の便が良いエリアといえます。
新潟市西区の中で一番地価が高く人気があるのは青山駅周辺で、その次に地価が高いのが小針駅周辺です。新潟市中心部に近く、電車で都市部に行きやすいエリアにニーズが集まっています。
街の歴史
新潟市西区の周辺は古代から残っているさまざまな遺跡があります。黒鳥・緒立流通の1丁目や2丁目付近には緒立遺跡があり、曽和にも六地山遺跡が残っています。これらの発掘調査により、新潟市の西区周辺では、昔から人が住んでいたことがわかりました。
縄文時代の末期から弥生時代にかけて、このあたりにある砂丘の上で生活をしていたことが判明しています。緒立遺跡では、古墳時代に円墳型の古墳が築かれました。
奈良時代には、的場遺跡や緒立遺跡のあたりでサケの漁をしていたこともわかっています。このときに流通が発達し、人口も増加。現在ラムサール条約で保護されている佐潟周辺にも大藪遺跡が残っており、奈良時代に人の営みがあったことが確認されています。
この遺跡のあたりからは縄文時代のものだけでなく、平安・鎌倉時代以後に使われていた陶磁器や銭貨なども多数出土しました。これらは中国から輸入されていたものです。江戸時代前期には、越後平野で新田開発が進んだことで村も増え、稲作の一大産地に。現在でも新潟市西区の南部は農地や農村が広がっています。
街の魅力
新潟市西区の中でも、青山地区・小針地区・坂井輪地区・内野赤塚地区は住宅地が集まっており、商業施設とのバランスが良い住みやすい街づくりがされているエリアです。また交通アクセスも良く、駅や大きな道が多いのが特徴。鉄道は青山駅や小針駅、寺尾駅など、7駅が新潟市西区の中にあります。車を利用する場合にも、国道116号、国道402号、大堀幹線、西大通などがあり便利なエリアです。
また、新潟市西区は信濃川や中ノ口川・西川・新川といった、たくさんの河川が流れている水資源の豊富な場所です。日本海沿いには海水浴場もあり、佐潟・御手洗潟といった潟まである自然豊かなスポット。海岸沿いの地域には新潟砂丘も広がっています。
さらに、新潟市西区には高度な学術研究機関である国立新潟大学をはじめ、私立大学が複数立地しており、学術・文化・産業が交流しながら発展していくまちづくりが進められています。新潟大学前駅に近いエリアや五十嵐キャンパス近郊である大学南2丁目のあたりは、特に学生が多く集まる場所といえるでしょう。
また新潟市西区の中には郊外型の大型ショッピングセンターがいくつかあります。欲しいものを気軽に近くで買いそろえることができる便利なエリアです。
新潟市西区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 新潟市西区周辺は取引数が多い
- 新潟市西区は比較的不動産会社が多いエリア
ポイント・注意点1
新潟県内で地価が最高価格になった地点は新潟市中央区で、その次が新潟市西区でした。2つの区は隣接しているため、このあたりのエリアが県内でも不動産の需要が多いと考えて良いでしょう。不動産取引件数でも、新潟県内で一番多い地点は新潟市中央区で、その次が新潟市西区です。
ニーズが集まっているエリアでは、他のエリアよりも不動産の売却がしやすいと考えられます。ただし不動産取引件数が多いということは、同じように不動産売却を考えているライバル物件も多いということです。他の物件に埋もれてしまわないような販売戦略を考えましょう。
ポイント・注意点2
不動産取引をするときに相談に乗ってもらうことになる不動産会社についても確認しましょう。
たくさんの不動産会社の中から、能力が高く親身になって一緒に不動産売却をしてくれる会社を探すのが、不動産売却を成功させるための第一歩。しっかりと情報収集をおこなって、信頼できる不動産会社を見つけてください。
まとめ
本記事では、不動産売却をするときの基本的な流れと、新潟市西区の不動産売却に役立つ相場情報や地価推移、街の歴史などを紹介しました。
- 新潟市西区で人気が高いエリアは青山駅・小針駅周辺
- 不動産取引件数が多い
- 地域特性に合った販売戦略が重要
不動産の売却を希望するなら、地域特性や相場などからメインターゲット層を把握して戦略を練ることで、不動産を高く売れる可能性が高まります。新潟市西区の場合は人口も世帯数も増加傾向にあり、不動産の価格もここ数年上がっているため、売却を考えている人にはいい環境だといえそうです。
また不動産取引の際には、不動産会社の協力も重要です。新潟市西区で不動産売却を考えているのであれば、不動産取引の状況を確認し、信頼できる不動産会社を探し始めましょう。