- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 生駒市の土地価格は年々上昇し続けている
- 生駒市は大阪や神戸などへのアクセスが良い
- 生駒市の人口、世帯数は年々増加している
奈良県生駒市は、奈良県北西部に位置し、美しい自然環境に囲まれた緑豊かな都市です。大阪や神戸へのアクセスも良く、ベッドタウンとしても発展しています。
生駒市は、近鉄奈良線の「生駒駅」「東生駒駅」周辺の中心エリア、近鉄けいはんな線の「学研北生駒駅」周辺の北部エリア、近鉄けいはんな線の「南生駒駅」周辺の南部エリアという3つのエリアによって分かれており、それぞれの不動産に特徴があります。
ここでは、生駒市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにおすすめの方法まで紹介していきます。
生駒市の不動産動向
- 奈良県の土地価格は下落しているが、生駒市は上昇している
- 駅に近い周辺のエリアを中心に土地価格が上昇している
- 他県へに通勤、通学するためのベットタウンとして人気
2013年から2020年までの間で生駒市の土地価格は、奈良県の平均が3.1%下落したのに対して、プラス3.8%と上昇しました。その理由の一つとしては、「金利の低下」があげられます。
金利が低下すると、不動産は購入しやすくなります。その影響から、都心部では通勤需要から駅に近いのマンションの需要が高まり、郊外ではショッピングモールや、大きな新興住宅地の開発が進んだことが生駒市の土地価格を上昇させているといえるでしょう。
また生駒市は、その立地条件から、大阪府や兵庫県へ通勤する方が多いため、土地価格が高い大阪府ではなく土地価格の安い生駒市で不動産を購入する方が増えています。これも、駅に近い周辺のエリアを中心に土地価格が上昇している理由の一つです。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
生駒市の相場を知ろう
- 生駒市の坪単価はわずかながら上昇している
- 大阪府や兵庫県へのアクセスが便利なことで不動産の需要が安定している
- 生駒市のある奈良県全体と比べても地価は高いエリアである
生駒市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
生駒市の地価・不動産相場の推移
生駒市の2019年の地価は、昨年比で0.54%増加しており、2019年現在で9万9560円/㎡です。5年前と比べると、生駒市の地価は2.82%増加していることがわかります。生駒市のある奈良県全体と比べても地価は高いエリアといえるでしょう。
2019年5月時点の生駒市で取引されている物件の売却状況は、マンションと一戸建ては上昇、土地は下落しました。保有している不動産が土地の場合は、再度価格が上がるタイミングを待つか、逆に今のうちに売却することをおすすめします。
生駒市の売却動向や売却相場の動き
奈良県全体の土地価格は年々低下しているものの、生駒市の土地価格は反対に上昇しています。エリア別にみても、登美ケ丘より北側、南生駒よりも南側で一部下落してはいるものの、多くのエリアの土地価格は上昇傾向にあります。
駅に近い住宅地や環境の良好な住宅地については横ばい、もしくは上昇傾向が続き、今後も地価は、ほぼ横ばいで推移するでしょう。しかし、南部は高齢化や過疎化が進んでおり、住宅地としての需要も弱く、下落傾向が続くでしょう。
生駒市は、大阪府や兵庫県への通勤や通学が便利なことから、不動産の需要が安定しています。今後も住宅地の需要に大きな変化が起こることは考えにくく、全体的に横ばい傾向にあるといえます。
参考)生駒市での直近の取引価格情報報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
| 専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | 1,250万円 | 835万円 | 2,850万円 | – | 2,100万円 | 1,000万円 | – |
駅徒歩10分以上 | – | 1,005万円 | – | – | 3,000万円 | 5,700万円 | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
| 延床面積80㎡ | 延床面積85㎡ | 延床面積90㎡ | 延床面積95㎡ | 延床面積100㎡ | 延床面積105㎡ | 延床面積110㎡ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩15分以内 | 380万円 | 100万円 | 760万円 | 2,950万円 | 3,400万円 | 2,450万円 | 2,400万円 |
駅徒歩15分以上 | – | 2,500万円 | 760万円 | 980万円 | 2,400万円 | 1,400万円 | 1,600万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 新型コロナウイルスによる影響が今後は顕著に現れる?
- 大型商業施設の売上が低迷することで、周辺の不動産価格が低下か
- 雇用自体も不安定となり、不動産を購入する人が減少する可能性
新型コロナウイルス感染拡大の影響から生駒市だけでなく、奈良県の全体として大きな商業施設への影響が懸念されます。緊急事態宣言が全国的に適用されたことで、奈良県内の商業施設も続々と休業となりました。
東京や大阪などの大都市はもちろんのこと、全国的な自粛ムードもあり、多くの商業施設の売り上げは大きく下落。福岡では約9割、仙台や高知などでも4〜6割程度のマイナスとなっているようです。奈良県でも同様の傾向といえるでしょう。
大型の商業施設の売り上げが減ることは、その周辺にある小売店にも大きな影響をもたらす可能性があります。今後は閉店する小売店も増えたり、空室も比例して増加したり、商業地周辺の不動産価格は大きく下落する心配もあります。
さらには、雇用自体も不安定となり、土地や家屋を購入する人が減少する可能性が高く、今後の不動産価格は下がりやすい状況といえるでしょう。
【売却のコツ】生駒市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 不動産を売るには、まずは正しい方法を知ることが重要
- 高く不動産を売るためには、地域特性を中心とした「戦略」が必要
- 生駒市は、豊かな自然や歴史といった魅力あふれる街である
地域特性を知るメリットとは?
不動産を正しい価格で売るには、まずは正しい方法を知ることが重要です。不動産会社にすべてを任せるのではなく、自分自身でも、どうすれば高く売ることができるのか考えなければなりません。
自分が住む地域の特性を認識し、その特性に合った方法で売却できれば、より高く、より早く売れるのではないでしょうか。不動産を売るためには、まず買ってくれる相手を探す必要があります。
そのためにも、各地域の特性に合う不動産会社の調査や、物件が高く売れるように魅力的なキャッチコピーをつくったり、写真を撮影したりするなど、アピールポイントを考えた売却活動を行うことで、より高く物件を売ることができるでしょう。
特に奈良県内でも人気の生駒市の場合、ある程度、競争となる可能性もあるでしょう。少しでも高く不動産を売るためにも、地域特性を中心とした「戦略」をしっかりと練りましょう。
そして、地域を特徴を掴み、地域の事情をよく知る不動産会社に相談することをおすすめします。
生駒市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
生駒は、かつて平城京と難波京をつなぐ道が通っていたことから、多くの寺院や墓地が築かれました。中世に入ると、生馬荘や上鳥見荘といった興福寺の荘園が生まれ、生駒谷は行基を信仰するための拠点となり、多くの寺院が建立されたとされています。
大正期に入ると、大阪電気軌道や生駒鋼索鉄道が新設され、宝山寺への参詣が増加していったのです。昭和30年代以降には、阪奈有料道路が開通すると、輸送や通勤などの利便性が向上しました。
生駒市には歴史を感じさせてくれる寺社や仏閣、史跡などの文化財が豊富にあります。芭蕉が歩いたことで知られる「暗がり峠越えの暗峠」や行基ゆかりの「円福寺」などが代表的です。そんな生駒市は、豊かな自然や歴史といった魅力があふれる街といえるでしょう。
生駒市の人口推移
生駒市の2015年の総人口は総務省統計局が2016年10月26日に公表した国勢調査結果によると11万8233人でした。5年前と比較するとその増加率は0.1%で、全国の市区町村の中でも310番目に高い増加率です。
しかし、国立社会保障・人口問題研究所の「将来推計人口」によると、2045年までに、生駒市の人口は17.9%減少し、約9万7000人となると見込まれています。人口減少により、不動産の価格が低下することが予想され、大阪府や兵庫県のベットタウンとしての需要はさらに高まるかもしれません。
生駒市で人気のエリアは?
数あるアンケート調査で、つねに「住みやすい」「子育てのしやすい」と多く名前が挙がるのが生駒市です。また生駒市には、近鉄奈良線や地下鉄中央線、近鉄生駒線が停車する駅があり、それらの駅近くが人気エリアの一つといえるでしょう。
生駒市には、大型商業施設のイオンモール奈良登美ヶ丘があります。中心地からは若干遠いですが、他のエリアに大型の商業施設がないため、ショッピングの利便性を考えると、イオンモール奈良登美ヶ丘の周辺も人気エリアの一つといえるでしょう。
生駒市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 生駒市で家を買う人は今後は減少傾向にある
- 生駒市は不動産会社が多いエリアである
- 自ら情報収集をし、信頼できる不動産会社と出会うことが重要
ポイント・注意点1
今後の生駒市の人口は、国立社会保障・人口問題研究所が発表した見通しによると、2025年までに約3,700人減少するとしています。
家を買う人が減るということは、地価は上がりにくくなる可能性が高く、生駒市の不動産の価格は上げどまるのではないでしょうか。ただし、駅周辺などの利便性が良い場所では、需要が異なる場合もあるため、売却前には地域特性をしっかり調査しましょう。
ポイント・注意点2
生駒市は、全国的に見ても不動産会社が多いエリア。そのため、いい不動産会社を見つける難易度が比較的高いといえます。不動産会社が多い地域では、いい不動産会社と出会うために、より多くの不動産会社とコンタクトを取り、自分の要望に沿う会社を探し出さなければなりません。不動産売却で失敗しないためには、質の高い不動産会社と出会うことが何より重要です。
インターネットや自らの足で不動産売却に関わる情報収集を行い、信頼できる不動産会社をみつけましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、生駒市での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 不動産の売却には、信頼できる不動産業者との出会いが重要
- 不動産売却の流れを正しく知ることが売却への近道
- 生駒市の情報や特徴、売却の相場などを正確に把握
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。不動産売却をお考えの方は、生駒市の不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。