- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 仙台市青葉区の人口や世帯数は毎年増加している
- 土地の価格が年々上昇している
- 新型コロナウイルスの影響によっては不動産価値が大きく下落することも
宮城県の仙台市青葉区は、土地の面積が仙台市の中でも最も大きい地域です。広大な自然はもちろん各地に温泉施設も点在しており、地元の人たちがゆったり暮らしているエリアとなっています。
また、ハイキングコースやニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸溜所など、青葉区の良さを存分に味わえるように各地が整備されていることから、観光客からも親しまれている地域といえます。
ここでは、仙台市青葉区の不動産事情や地域特性、不動産を売るときにオススメの方法まで紹介していきます。
仙台市青葉区の近年の変化
- 仙台市青葉区の路線価は8年連続で上昇している
- 新型コロナウイルスの影響で不動産価値が大きく変動する可能性がある
地域の主要道路に面する宅地の価格を表す「路線価」。2020年時点で宮城県は路線価が8年連続で上昇しています。特に青葉区中央1丁目にある「青葉通り」は、64年連続で県内で最も高い価格となりました。
しかし、路線価の上昇には新型コロナウイルスの影響が加味されていないため、今後の時代の流れによっては不動産価値が大きく変動する可能性があるといえます。
不動産の価格が大幅に変化するリスクを伴うことも想定して、タイムリーに不動産に関する情報を手に入れておくことが、納得のいく不動産売買をおこなうために重要になります。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きを⾏い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
仙台市青葉区の相場を知ろう
- 2019年は一戸建てや土地よりもマンションの売買が活発になっている
- 土地や一戸建てもエリアによっては高額で売買されている
- 土地の価格は年々上昇しているが楽観視できない状況である
まずは仙台市青葉区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
仙台市青葉区の地価・不動産相場の推移
仙台市青葉区の地価は、2019年の時点で17万8,511円/㎡で、宮城県の中でも特に地価の高いエリアとなっています。これは、2011年以降毎年地価が上昇していることになり、今後もこの勢いを保ったまま上昇する可能性があります。
ただし、新型コロナウイルスの影響によって不動産価値が大きく変わってくる可能性もあるため、楽観視できる状況ではないことを知っておきましょう。
2019年は、前半期と比較すると後半期のマンションの売却価格は1,687万円とわずかな上昇がみられることに対して、一戸建ては2,997万円、土地は2,667万円と売却価格が下落しています。
そのため、一戸建てや土地に関しては、値上がりをするタイミングを待ちながら、少しずつ売却の計画を進めていくのが理想的です。
一方、マンションについては、年々人口や世帯数が増加していることを考えると、今後も需要が伸びると予想されます。売却の意思を示せばすぐに買い手がみつかると思われますが、さらに値上がりするのを待ってから売却するのも方法のひとつです。
仙台市青葉区の売却動向や売却相場の動き
仙台市青葉区では、2017〜2018年をピークに土地と一戸建ての市場価格は下落しています。2019年時点での一戸建ての平均売却価格は3208万円となっておりますが、2017年から一戸建ての売却価格は下落傾向にあるため、売却するタイミングは熟考した上で決めるべきといえます。
2019年のマンションの売却価格は、坪単価96万1,355円と宮城県全体の坪単価よりは高くなっていますが、土地や一戸建てと同様に2018年をピークに坪単価が下落しています。
大町や国分町では1㎡あたり50万円前後で売買されているなど、エリアによっては高額で売却できるマンションもあるため、地域ごとの不動産価値の違いをしっかり把握しておきましょう。
参考)仙台市青葉区での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
専有部分面積70㎡ | 専有部分面積75㎡ | 専有部分面積80㎡ | 専有部分面積85㎡ | 専有部分面積90㎡ | 専有部分面積95㎡ | 専有部分面積100㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | 1,900万円 | 3,000万円 | 3,480万円 | 4,150万円 | 3,500万円 | 1,800万円 | 4,300万円 |
駅徒歩10分以上 | 1,600万円 | 2,400万円 | 1,500万円 | – | 4,200万円 | 4,800万円 | 2,000万円 |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
延床面積80㎡ | 延床面積85㎡ | 延床面積90㎡ | 延床面積95㎡ | 延床面積100㎡ | 延床面積105㎡ | 延床面積110㎡ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
駅徒歩10分以内 | – | 1,900万円 | 3,100万円 | 3,000万円 | 3,000万円 | 2,950万円 | 4,000万円 |
駅徒歩10分以上 | 1,900万円 | 2,800万円 | 1,400万円 | 2,450万円 | 2,400万円 | 2,900万円 | 3,300万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 東日本大震災以降、経済の状態は回復傾向にある
- 新型コロナウイルスの影響で不動産価値に大きな打撃を与える可能性も
東日本大震災以降、経済の状態が急激に悪化しましたが、年数が経過するとともに徐々に回復してきています。宮城県によると、外国人の旅行者数も2018年には2800万人を超えるなど、経済の大きな回復がみられます。
しかし、近年問題視されているコロナショックは、仙台市青葉区においてもその影響を受ける可能性が否定できない状況です。観光客の減少は地域経済に大きな打撃を与えるため、そのことが不動産価格を大きく下げることにつながりかねません。
多くの企業への営業自粛要請から経済が停滞するようになったため、企業はもちろん銀行も大きな打撃を受けています。それによって新たに不動産を取得しようと考える人への融資がされにくくなり、不動産売買にブレーキをかけてしまう可能性があります。
時代の流れによっては急激に不動産価値が下落するリスクもあるため、今後の不動産価値の推移に注意しておく必要がありそうです。
【売却のコツ】仙台市青葉区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- エリアによる特徴の違いが大きいため、しっかり魅力をアピールすることが大切
- 青葉区西部では宅地開発が進んでおり、不動産ニーズが高まっている
- 今後も人口や世帯数が増加すると予想されるため、不動産価値が高まると考えられる
地域特性を知るメリットとは?
仙台市青葉区は、豊かな自然に囲まれており、東北地方の中でも経済の中心である地域です。都心部は城下町としても栄え、現在は各種行政機関や金融機関、飲食店などの繁華街が集中しています。
不動産を売却しようと考えている場合、これらの地域特性を活かしながら不動産の魅力をアピールしていくことが大切です。不動産の魅力について最もよく知っているあなたが積極的に買い手の購買意欲を高めていくことも重要になってきます。
具体的には、不動産が最も魅力的に映る画像を作成したり、相手の心をつかむようなキャッチコピーを考えて買い手に伝えたりすると良いでしょう。地元の不動産会社であれば地域特性についてよく知っているかもしれませんが、不動産会社によっては、あなたが売ろうとしているエリアについてあまり知らない場合もあります。
地域特性を踏まえて不動産情報を伝えられるかどうかは、買い手が不動産に魅力を感じてもらえるかどうかにかかってくるため、しっかりと情報を整理しておきましょう。
仙台市青葉区の地域特性・人口の推移や人気エリア
街の歴史と魅力
仙台市青葉区は、古くから行政や商業の中心地となっており、多くの人が集まり発展してきた町です。東北大学を中心として、多くの研究機関や専門学校などが点在しており、地域だけでなく日本を支える人材が育ちやすい環境でもあるのです。
また、山形県境に接している西部になると、大規模な宅地開発によって人口が急激に増加しており、不動産の需要が高まっています。農林や畜産も盛んで、豊かな自然に囲まれた温泉も多数整備されているなど、自然を生かしたまちづくりも魅力です。
仙台市青葉区の人口推移
仙台市青葉区の人口は、2020年7月の時点で31万1,323人となっており、少子高齢化の影響で人口減少が深刻化している中で、成長を続けているエリアだといえます。また、世帯数も16万3,901世帯と人口増加とあわせて増えています。
土地や住宅の価値が長期的に見ると上昇していることを考えると、不動産をより魅力的な価格で販売できる状態が続くでしょう。また、地方移住を考える人も増えていることから、今後もさらなる人口増加や世帯数増加が期待されています。
参照:仙台市HP
仙台市青葉区で人気のエリアは?
仙台市青葉区では、川内駅周辺が人気のエリアとなっています。東北大学川内キャンパスがすぐ近くにあることや、宮城県美術館や仙台市博物館といった文化を感じられる施設が多数存在しているのが人気を集めている理由でしょう。
若い世代が多く活気があふれているだけでなく、治安の良さや豊かな自然に囲まれていることも魅力的です。
仙台市青葉区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 不動産需要は高まると考えられるが、新型コロナウイルスの影響に注意すべき
- 多数の不動産会社の中から相性の合う担当者をみつけることが大切
ポイント・注意点1
近年全国的に問題視されている空き家問題。仙台市青葉区においても2018年の空き家率は13.34%と5年前よりも2.07%も上昇しています。
空き家が増えており一戸建ての売却価格が減少しているということは、今後は一戸建てのニーズや売却価格が下がっていく可能性があるでしょう。人口や世帯数が増加していることを考えると、今後はマンションへの需要が高まってくると考えられます。
ポイント・注意点2
仙台市青葉区は、不動産会社が過剰に存在している地域です。あなたが納得のいく不動産売買を行うためには、多くの選択肢から能力の高い不動産会社をみつけることが大切になります。
不動産会社によって得意としている分野は違うため、どの種類の不動産売買に精通しているのか、知りたい情報をすぐに提示してくれるのか、といった点を比較しておきましょう。また、不動産会社の担当者が信頼できるかどうかが最も大切です。コミュニケーションをとる中で「この人なら任せても良い」と思えるような担当者をみつけましょう。
まとめ
本記事では、仙台市青葉区における不動産売買の動向や不動産価値の現状などについて説明しました。
- 地域の不動産価値の動向をよく知っておく
- 不動産の魅力を買い手に最大限アピールできるように準備をする
- 適切な売却タイミングを見極められるようにしておく必要がある
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
魅力的な価格で不動産を売却するためには、地域特性を踏まえた上で不動産の魅力を買い手に最大限アピールできるようにしておくことが大切です。
ここで説明した内容を参考にして、不動産価値の動向に注意しながら、適切なタイミングで納得のいく売却ができるように、早めに準備を進めておきましょう。