- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 桑名市は地価が高く、居住地として人気のエリア
- 駅から近い物件の取引価格が安定
- レジャー施設が多く、子育て支援も充実
桑名市といえば、国内最大級のレジャー施設ナガシマスパーランドやなばなの里、国の重要文化財の六華苑で有名です。市内中心部の桑名駅から名古屋駅まではJR線や近鉄で約30分の距離にあり、都市部へのアクセスも良いエリアと言えるでしょう。
桑名市は豊富な観光資源と中部地方の中心部である名古屋までのアクセスが良い地域にあり、居住地としても人気。子育て支援の取り組みが充実しているため、ファミリー層の転入も多い地域です。
三重県の中では地価が高く、人口も安定して増加傾向にある地域であるため、今後も地価が上昇することも考えられるでしょう。そんな桑名市における不動産情報について、地域特性の詳細や不動産を売却するときの注意点やポイントを紹介していきます。
桑名市のトピック
- 2020年8月に中心部の桑名駅舎がリニューアル
- 都市部へアクセスの良い主要幹線が集中するエリア
- 駅から近い物件に人気が集まっている
桑名市の中心部の桑名駅では、2020年8月に新しい桑名駅舎と自由通路が完成、駅構内がリニューアル。市民の満足度が低かった桑名駅周辺を整備することで、東西市街地の新たな人の流れを作り出すことを目的としています。
今後も市と民間事業者が協力しながら、駅周辺を再構築する流れとなるでしょう。それにともない桑名駅周辺での地価の変動も予測されます。
桑名市は高速道路や鉄道など都市部へのアクセスの主要幹線が集中しており、人口の社会増(転入での増加)が多くなっています。駅から近い物件に人気が集中している側面があるため、今後の桑名駅の動向に注目が集まるでしょう。
近年の取引物件の特徴は、専有面積80㎡以下の小さめの物件で取引が成立。特に駅から10分以内物件の取引金額が安定しているため、都市部への通勤しやすさと世帯人数によるニーズに合った物件が売れている傾向にあります。
参照:桑名市HP
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで納得のいく金額で不動産を売却することができます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い⼿が⾒つかれば売却の⼿続きをおこない、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの買取相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買をおこなうためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
桑名市の相場を知ろう
- 2020年の桑名市の地価は微減
- 三重県内では、3番目に地価が高いエリア
- 中古マンション、一戸建てともに駅から近い物件の価格が安定している
まずは桑名市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
桑名市の地価・不動産相場の推移
桑名市の2020年時点の地価をみてみると、平均5万3,577円/㎡。三重県全体の2020年公示地価平均4万5,040円/㎡よりも地価が高いエリアです。桑名駅周辺は軒並み上昇しており、エリアによって上昇と下落が入り混じった結果となっています。
桑名市の不動産相場は、地価と同様に安定しつつあり、下げ止まっていると考えられます。2019年取引価格は、中古マンション、戸建てともに駅から近い物件で価格が安定しており、少し上昇傾向。
地価の下落率が減少傾向にあり、下げ止まったとも考えられるので、桑名市内の所有物件をお持ちの方は、今後の上昇を考えた不動産売却の戦略を練っておくほうが良いでしょう。
桑名市の売却動向や売却相場の動き
2018年と2019年の取引価格中央値を比較すると、中古マンションでは駅から10分以内の物件の取引価格がわずかに上昇。駅から10分以内で85㎡以上、95㎡以上の大きめの物件も取引成立が増加しています。駅から10分以上の物件の取引価格も上昇傾向です。
また、中古戸建ては、駅から15分以内の物件は取引金額が安定していて、若干の上昇。駅から15分以上の物件は平米数によって上昇と下落の差が大きく、購買者のニーズによって取引が成立している傾向にあります。
桑名市の売却相場の動きとして、駅から近い物件が若干上昇しながら安定している傾向です。また、中古戸建ては物件購入者のニーズに合う物件の取引が増加傾向にあるといえるでしょう。
参考)桑名市での直近の取引価格情報
中古マンションなど(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 2,800万円 | 1,400万円 |
75㎡ | 3,400万円 | 1,450万円 |
80㎡ | – | – |
85㎡ | 3,400万円 | – |
90㎡ | – | – |
95㎡ | 1,700万円 | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 1,400万円 | – |
85㎡ | – | 2,600万円 |
90㎡ | – | 2,800万円 |
95㎡ | – | 800万円 |
100㎡ | 2,250万円 | 2,800万円 |
105㎡ | – | 1,200万円 |
110㎡ | 3,500万円 | 4,550万円 |
※2019年取引価格中央値
参照:国土交通省「土地総合情報システム」
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 産業観光(インダストリアルツーリズム)に注力している
- 桑名駅周辺の地価が安定している傾向
桑名市では、産業観光(インダストリアルツーリズム)に注力している点があります。桑名市はもともとレジャー施設などの観光スポットの多い都市。ほかにも、桑名市を拠点に持つ企業の工場の技術を見学できるように、海外からの視察客を招いています。
桑名市内での視察客の滞在時間を延ばすことができれば、新たな産業が生まれる可能性も。従来の観光コンテンツや、宿泊施設の改善・充実などが視察客の滞在時間延長につながり、新たな雇用が生まれる可能性があります。
そうなると、雇用は不動産にも影響を与えるので、現在地価が低い地域や、地価が下落傾向にある地域が再度注目を集めるということも考えられるのです。産業観光が不動産に影響を与える日も近いのではないでしょうか。
桑名市では、桑名駅周辺の地価が安定していますが、新たに注目されるエリアが生まれ、地価が変動する可能性があります。情報などを集めて、不動産価格の上昇の予測を立てて、早めに販売戦略を練っておくことが重要です。
参照:東洋経済ONLINE
【売却のコツ】桑名市の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう
- 購買者のニーズに合わせた販売戦略が販売価格を上げるコツ
- レジャー施設が多く、観光人口の多いエリア
- 人口は減少傾向にあるが、世帯数は増加している
地域特性を知るメリットとは?
不動産を高く売るためには、地域特性を知ることが不可欠です。そのためには、不動産会社にまかせておくだけではなく、自分で調査する必要があります。不動産会社の販売戦略の方向性が合っているかを売主として確認することが大切です。
売却したい不動産を買いたいと考える購入者はどんな層なのか、その層に届ける手段としてはどんな広告方法があるかなど、自分で戦略を持って不動産会社へ提案できるくらいのリサーチが必要。常にアンテナを張っておくことが重要です。
特に桑名市は、県内でも地価が高いエリアで、アクセスの良さにニーズが集まっている傾向があります。その部分を、購買者にうまくアピールできるかなどの販売戦略によって販売価格が大きく変わってくる可能性があるのです。
もちろん、戦略をもとに担当の不動産会社に客観的な意見をもらうことで、戦略の精度が上がるため、主体性のある戦略を考えながらも、不動産会社に相談のうえで不動産の売却をしていきましょう。
桑名市の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
桑名市は「長島の一向一揆」や「小牧・長久手の戦い」「関ヶ原の戦い」の土地です。江戸時代になり桑名藩を支配した本多忠勝が、桑名の町をつくり直す「慶長の町割り」をしたことでも有名。桑名城跡には、九華公園があり今も市民に愛されています。
また、現在の桑名市は、観光施設が豊富です。長島スパーランドやなばなの里などの大型レジャー施設をはじめ、国の重要文化財の六華苑、無形文化財の石取祭などがあります。豊かな自然に囲まれた土地を活かした観光スポットが人気です。
電車で名古屋駅から約30分の距離であることや、車で約50分ほどで訪れることができる好立地のため、観光客数が年間約1,812万人(2015年)と多いエリアとなっています。それと同時に、都市部への交通の便を活かしたベッドタウンとしても人気です。
また、桑名市は市役所内にブランド推進課を設け、常に魅力を発信する取り組みをおこなっているため、県外や県内に向けて桑名市の良さをアピールしています。立地の面での住みやすさと市独自のブランド力が魅力の一つです。
参照:桑名市HP
桑名市の人口推移
桑名市の2020年3月時点の人口は14万1,701人で、2019年14万2,274人より、573人減少しています。毎年微妙な増減はありながらも、増加傾向にあり、1985年~2019年までの30年間で約4万人以上の増加がありました。三重県内では5番目に人口が多いエリアです。
世帯数は増加傾向で、2020年は5万9,816世帯。2015年の世帯数は5万4,741世帯だったので、直近の5年間で6,075世帯増加しました。
桑名市で人気のエリアは?
桑名市では桑名駅周辺が人気です。桑名市は、中部の主要都市である名古屋市から近い立地にあるため、通勤のベッドタウンとしても人気が高く、駅から近い物件の人気が高い傾向にあります。
地価のランキングも桑名駅周辺が上位を独占。桑名市全体の地価は微減の状態でも、桑名駅周辺の地価は上昇傾向にあるのです。そのため、若年のファミリー層の転入も多く、市内の中心部に人気が集中していると考えられます。
また、桑名市はバスや幹線道路が充実していることも魅力。通勤先によってはバスの通っている街や幹線道路に接した地域などは購入者にメリットをアピールしやすいでしょう。
桑名市は、さまざまな育児支援がある点でファミリー層に人気。その点では、中心部にとらわれずに、ゆっくり子育てができる郊外の物件に魅力を感じ、そのうえで通勤のニーズに合わせた物件を購入したいと考える方も多いでしょう。
桑名市で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点
- 「全国版空き家バンク」の活用をする
- 不動産会社が多いエリアなので、より良い条件の不動産会社を選ぶ
ポイント・注意点1
桑名市は国が推進する「全国版空き家バンク」に参画しています。空き家バンクには個人でも空き家の登録ができ、登録物件は全国版空き家バンクホームページに掲載。空家を利用したいと考える人がいた場合に直接連絡がある仕組みとなっています。
少しでも不動産購入希望者の目に触れる機会を増やすことで、成約率が上がることが期待できるのです。早めの不動産売却を考えている方は、空き家バンクの活用を考えてみてはいかがでしょうか。
参照:桑名市HP
ポイント・注意点2
不動産売却をする際の不動産会社の選定は慎重におこなうことが大切です。桑名市には、多くの不動産会社が立地しているため、比較検討にも時間を要するでしょう。
桑名駅周辺など地価が上昇傾向にあるエリアでは、特に売主に有利な条件で売ることができる可能性が大きいと考えられます。複数の不動産会社から、より良い条件で売ることができる不動産会社を選ぶようにしましょう。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、桑名市での不動産売却に役立つ相場情報や街の魅力や人気エリア、地価推移や今後の不動産売却のポイントについて紹介しました。
- 桑名市の不動産売却の相場、不動産売却のポイントを紹介
- 不動産売却の前に、地域特性や購買者のニーズを知る
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産売却には、その地域の購買層のニーズや地域ならではの特性をリサーチすることが大切です。所有している物件の立地や広さなどから戦略を立てて売却をしましょう。
また、不動産を高く売るためには信頼のできる不動産会社を探すことも重要です。桑名市は不動産会社を比較できる立地にあるので、慎重に不動産会社を選ぶことをおすすめします。