- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 東大阪市はラグビーとモノづくりのまちで有名
- 地価は全体的にわずかながら上昇傾向
- エリアによっては大きく値上がりしているところもある
- リニア中央新幹線の新駅により地価が左右される可能性も
大阪府の中河内地域に位置する東大阪市は、東大阪市花園ラグビー場を擁する「ラグビーのまち」です。世界中から注目され、日本にラグビーブームを起こした2019年ラグビーワールドカップが開催された場所としても記憶に新しいでしょう。
日本有数の中小モノづくり企業の集積地とも言われ、市の面積に対する工場の割合では全国1位。大阪市や横浜市などの政令指定都市を除くと工場数も抜きん出ています。
市内には、JRは学研都市線とおおさか東線、近鉄は奈良線、大阪線、けいはんな線、Osaka Metro中央線が走っています。高速バスを含めた路線バスも数多く運行中で、市内には中央環状線や大阪外環状線などが走り、交通アクセスにも優れています。
ここでは、東大阪市の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
東大阪市の最近の様子
- 東大阪市内で最も乗車人数が多いのは近鉄大阪線と奈良線が走る布施駅
- 近鉄けいはんな線荒本駅周辺では、新都心化計画が進められている
- 旧荒川庁舎があった近鉄奈良線河内永和駅周辺も再開発エリア
東大阪市は1967年に布施市、河内市、枚岡市が合併し誕生しました。比較的発展していた3市が合併して誕生したこともあり、市の顔となるような中心的な役割を果たす駅がありません。東大阪市内で乗降人員が最も多いのは近鉄大阪線と奈良線が走る布施駅で、近鉄百貨店東大阪店やイオン布施駅前店があり、商店街もあります。
市役所本庁がある近鉄けいはんな線荒本駅周辺では、新都心化計画が進められています。大規模な大阪府立中央図書館の隣には、高さ約100mのタワーマンションのような府営住宅が並んでいます。
また、また旧荒川庁舎があった近鉄奈良線河内永和駅周辺も再開発が進められ、2021年には地上19階建て、高さ60mの大型ホテルの建設が決まっています。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に一歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
東大阪市の相場を知ろう
- 東大阪市の2020年の公示価格は15万8203/㎡で、昨年より上昇
- ここ10年の下落から下げ止まり、わずかながら上昇に転じている
- 市内で公示価格が高いのは近鉄布施駅周辺
- 近鉄けいはんな線の荒本駅周辺や新石切駅周辺は、大幅に値上がりしている
- 東大阪市は中古マンションより中古戸建ての取引件数が多い
- 築年数が古く、駅から遠い物件は1,000万円を切るものもある
まずは東大阪市の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
東大阪市の地価・不動産相場の推移
東大阪市の2020年の公示価格は15万8,203円/㎡で、前年比0.66%増とわずかに上昇しています。この10年ほど続いた下落傾向でしたが、この数年でわずかながらも上昇を続け回復傾向にあるようです。年々上昇幅も大きくなっていますので、今後の価格動向に期待が持てます。
公示価格が高いのは近鉄布施駅周辺で、地価は約30万円/㎡となっていますが、前年と比べると横ばいもしくはわずかに下落しています。地価が最も低かったのは近鉄奈良線枚岡駅周辺で、地価は約10万円/㎡前後で前年比約2%減と大きく下落。近鉄けいはんな線の荒本駅周辺や新石切駅周辺は、地価が大きく上昇しています。
東大阪市の売却動向や売却相場の動き
東大阪市では、中古マンションよりも中古戸建ての取引件数が多くその差は約4倍です。中古マンションは近鉄奈良線の河内小阪駅や若江岩田駅周辺の物件が多く、2LDKや3LDKのファミリータイプが中心で価格は1,500万円〜2,000万円台となっています。
築年数が古い物件も多いものの、駅から5分程度という物件が多いのが特徴です。中古一戸建ては近鉄けいはんな線新石切駅、奈良線だと東花園駅や瓢箪山駅、若江岩田駅周辺の取引件数が多いです。
駅から徒歩数分で築年数が浅く、90㎡以上の広い物件は3,000万円前後となっています。築年数が古かったり駅から15分以上かかるといった条件が重なると、1,000万円を切る物件も多く見られました。
参考)東大阪市での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
| 駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 |
---|
70㎡ | 2,200万円 | 1,650万円 |
---|
75㎡ | 2,000万円 | 1,950万円 |
---|
80㎡ | 2,150万円 | 1,800万円 |
---|
85㎡ | 980万円 | – |
---|
90㎡ | 2,500万円 | – |
---|
95㎡ | – | – |
---|
100㎡ | – | – |
---|
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
| 駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 |
---|
80㎡ | 1,400万円 | 790万円 |
---|
85㎡ | 2,400万円 | 2,200万円 |
---|
90㎡ | 2,550万円 | 2,600万円 |
---|
95㎡ | 2,800万円 | 2,700万円 |
---|
100㎡ | 3,100万円 | 3,150万円 |
---|
105㎡ | 3,100万円 | 2,000万円 |
---|
110㎡ | 1,800万円 | 3,100万円 |
---|
※2019年取引価格中央値