- 高く不動産を売却するには相場の把握が必要不可欠
- 板橋区は都内でも、静かで暮らしやすい住宅地
- 副都心線の開通で、乗り換えなしで各方面へのアクセスできるようになった
- 地価はここ数年上昇を続けている
- 人口も世帯数も増加している
- 成増駅北口や浮間舟渡駅前、上板橋駅などの再開発が進行中
板橋区は東京23区の北西部にあり、人口は54万人で、23区の中では7番目に人口が多い区です。大きな繁華街やビジネス街はなく、静かな住宅地がメインですが、都心へのアクセスがよく、安定した人気があります。
板橋区で利用できる路線はJR埼京線・京浜東北線、都営地下鉄三田線、東京メトロ有楽町線・副都心線、西武有楽町線、東武東上線など。非常にたくさんの路線が乗り入れているエリアなので、住む場所によっては三線利用することも可能です。
ここでは、板橋区の不動産事情や地域特性、不動産を売るときに注意すべき点やポイントなどを紹介していきます。
板橋区の最近の様子

- 2008年の東京メトロ副都心線開通により交通利便性が向上
- 板橋区は防災対策を柱とした、再開発計画が進行中
2008年に東京メトロ副都心線が開通したことで、板橋区から新宿・渋谷・横浜方面へのアクセスは抜群によくなりました。路線が多く交わる池袋駅への乗り換え無しで、ダイレクトに多方面に行けるようになったことは板橋区の大きな強みです。
火災や地震に強い街をつくることを目指し、板橋区は駅前の再開発のほか、古い木造建物が密集している場所の整備に力を入れています。長期計画ではありますが、整備が完了するまでの数年間は、古い密集住宅地に関しては災害対策の整備状況について注意を払ってもいいでしょう。
今後も新規マンションが増え、今以上に流入が増える可能性があります。整備事業地域であれば買取対象の可能性もあるため、売却の際には区の整備進行を確認しましょう。
不動産売却の流れを把握しましょう
まずは、不動産売却の流れを把握しましょう。全体像を把握することで売却の成功に1歩近づきます。
不動産売却の流れ
Step1:相場を調べる
▶相場を調べるところから不動産売却は始まります。
Step2:不動産会社に査定を依頼する
▶保有する不動産がいくらで売却できるか不動産会社に査定してもらいます。
Step3:不動産会社と契約を締結する
▶査定内容に問題がない場合は契約を締結します。
Step4:不動産の売却を始める
▶実際に不動産を売りに出します。
Step5:売却・引き渡し
▶買い手が見つかれば売却の手続きを行い、不動産を引き渡します。
不動産売却の際に重要なのは、「自分の不動産はいくらで売れるのか」という相場感を把握することです。
不動産の売価をエリアの売買相場より高く設定しすぎると売れにくくなり、低く設定しすぎると自身が損をすることになります。納得のいく不動産売買を行うためには、プロのアドバイスや注意点を聞きながら売価を設定しましょう。
板橋区の相場を知ろう

- 板橋区の地価はここ数年上昇を続けている
- マンションは単身者向けとファミリー向けで半々の割合
- 板橋駅付近の物件なら、4,000万円〜6,000万円の中古マンションもある
まずは板橋区の売却動向を簡単に掴んでいきましょう!
板橋区の地価・不動産相場の推移
東京都板橋区の2020年公示地価は平均50万3,857円/㎡でした。一年前の2019年は47万5,214円/㎡だったので、この一年で大きく上昇しています。また、10年前の2010年は43万1,680円/㎡だったことからも、ここ数年、板橋区の地価は上がり続けていることがわかります。
板橋区の地価だけが上昇しているわけではなく、近年、東京23区の地価は総じて値上がりし続けています。中央区や港区といった都心エリアの値上がり率は群を抜いており、隣接する北区、練馬区も同様に地価は値上がりしています。
板橋区の売却動向や売却相場の動き
板橋区の地価はゆるやかに上昇中です。最近の不動産取引動向をみてみると、広さや立地条件などに偏りなく取引がおこなわれています。 板橋区は元々は戸建てが多く、ファミリーが多く住む街という印象がありましたが、ここにきて副都心線開通の影響か、学生や単身者の移住も増えているようです。
中古マンションについては、1Kなどの単身用物件が増えてきています。再開発進行中の板橋駅から近く、築浅のマンションであれば、4,000万円〜6,000万円の高めの中古物件も散見されます。
参考)板橋区での直近の取引価格情報
中古マンション(駅距離基準値:10)
駅徒歩 10分以内 | 駅徒歩 10分以上 | |
---|---|---|
70㎡ | 3,800万円 | 3,100万円 |
75㎡ | 3,500万円 | 3,050万円 |
80㎡ | 4,500万円 | 4,500万円 |
85㎡ | 4,600万円 | 2,700万円 |
90㎡ | 6,400万円 | – |
95㎡ | – | – |
100㎡ | – | – |
※2019年取引価格中央値
戸建て(駅距離基準値:15)
駅徒歩 15分以内 | 駅徒歩 15分以上 | |
---|---|---|
80㎡ | 3,500万円 | 4,200万円 |
85㎡ | 4,300万円 | 4,800万円 |
90㎡ | 5,200万円 | – |
95㎡ | 5,400万円 | – |
100㎡ | 5,400万円 | 4,500万円 |
105㎡ | 5,500万円 | – |
110㎡ | 5,900万円 | – |
※2019年取引価格中央値
不動産価格に影響を与えそうな出来事
- 板橋区は災害に強いまちづくりを目指している
- 成増駅北口や浮間舟渡駅前、上板橋駅などの再開発が進行中
- 板橋駅西口は2024年に超高層マンションと複合ビルが建設予定
板橋区では「災害に強く安心で快適なまちづくり」をテーマに、駅前の再開発、低層木造住宅が密集している地域の整備、行き止まりの道路の整備など、さまざまな施策を行っています。
市街地再開発事業では成増駅北口地区、浮間舟渡駅前地区、成増駅北口第二地区の3地区の再開発が完了しており、上板橋駅南口駅前地区、大山町クロスポイント周辺地区、板橋駅西口地区、板橋駅板橋口地区の4地区は今後再開発が進みます。
再開発が特に進んでいるのは板橋駅西口で、2024年に住宅・商業施設・区役所などで構成される地上35階建ての複合ビルと、地上41階建ての超高層マンションが開業予定です。
【売却のコツ】板橋区の地域特性を把握し、高く売るための戦略を練ろう

- 板橋区は明治時代に軍の施設が作られ、近大工業化が進んだ
- 人口・世帯数共に増加している
- 板橋区への転入は文京区と豊島区からが多い
- 板橋区で人気の住宅地は成増駅と大山駅の二つのエリア
地域特性を知るメリットとは?
東京都のベッドタウンとして人気の板橋区の場合、比較的物件も多く動いています。板橋区にある自分の不動産を購入してもらうために、不動産売却の戦略はとても重要です。
板橋区のエリアの特徴から、買いたい人がどのような層か考えてみましょう。板橋区に土地勘がなければ、地元に詳しい専門家である不動産会社の人と相談することをおすすめします。
板橋区の地域特性・歴史や魅力
街の歴史と魅力
東京都板橋区は江戸時代に中山道と川越街道が整備され、板橋宿と上板橋宿を中心に発展しました。板橋北部は大根などの野菜栽培が盛んな農村地として栄え、板橋宿の隣接地には加賀藩下屋敷がつくられました。
明治時代に入ると加賀藩下屋敷跡に軍施設が作られたことで近代化・工業化が進みました。大正時代には東上鉄道(現東武東上線)、昭和時代に入ると市電(都電)が開通し、駅が作られたことで市街地が拡大していきました。
その後、環状道路や高速道路、都営三田線や東京メトロ(地下鉄)が整備され、交通網が形成されていきました。駅前や旧街道沿いには店舗数100軒を越える大型商店街が登場。中でも著名な、ハッピーロード大山商店街(※TVでもたびたび紹介される)には、地元住民だけでなく多くの観光客も訪れています。
板橋区の人口推移
国勢調査の結果、2015年時点の総人口は561,916人。5年前の調査よりも26,092人増加していることがわかりました。世帯数においても291,408世帯と、5年前の調査時よりも18,725世帯増えています。
板橋区への転入者は近隣の豊島区、文京区からが最も多くなっています。豊島区も文京区も、板橋区より地価が高い区域です。子供の数が増えた世帯が、リーズナブルで広い住宅を求めて板橋区に転入するケースもありそうです。
板橋区で人気のエリアは?
板橋区の中で人気なのは成増駅周辺と大山駅周辺です。成増では東武東上線「成増駅」と東京メトロ「地下鉄成増駅」が利用できます。これらの駅は直結していませんが、距離は30m程度なので、行き先に合わせて二路線を使った移動が可能です。
東武東上線は急行も停まるため、池袋まで10分で到着できます。有楽町線を使えば銀座方面へ、副都心線を使えば新宿や渋谷方面へも乗り換えなしで移動可能。生活面でも、大型スーパーなどの生活に必要な設備はそろっているため、買い物に困ることもなく、大変暮らしやすい環境と言えるでしょう。
東武東上線沿いの大山駅にはハッピーロードという大きな商店街があります。商店街はアーケードで繋がっているため、雨の日でも移動が楽です。活気あふれる商店街なので「大山といえば商店街」と認識できるほど、区外の人にも有名です。
板橋区で不動産売却をおこなう際のポイント・注意点

- 板橋区は不動産取引件数も増えており、競合物件も多い
- 不動産の売却に際して、物件の強み・弱みを確認する
- 自分と相性のいい不動産会社を見つけることが大切
ポイント・注意点1
板橋区は、都内でも静かで環境の良い住宅地のイメージがあり。不動産取引も盛んなため、競合物件が次々売りに出される状況が続くと思ってよいでしょう。板橋区での不動産売却を考えているなら、まずはご自分の物件の強み・弱みを客観的に把握した上で、最低売却価格はどれくらいか、どんな層が興味をもつか考えてみましょう。
インターネットで情報収集することもできますし、実際に板橋区で物件の売買をした経験がある人がいたら、話を聞いてみることをおすすめします。
ポイント・注意点2
板橋区で不動産物件を高く売却するためには、自分と相性があう不動産会社を選ぶことが大切なポイントです。いい不動産会社を選ぶためにはまずは、たくさんの会社にいって話を聞いてみることです。
不動産会社と一言で言っても、「自社で買取を行っている」「アフターサービスが充実」「リフォームの受注もできる」「写真を使ったPRが得意」など、その特徴はさまざまです。綿密に情報収集をおこない、相談できる不動産会社を見つけておきましょう。
いい不動産では、そんな良い不動産会社選びをサポートしていますので、ぜひまずはお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、不動産売却の基本的な流れと、板橋区での不動産売却に役立つ相場情報(マンション・戸建て・土地)や地価推移、街の特徴や魅力について紹介しました。
- 板橋区は2008年に東京メトロ副都心線が開通して、アクセスが改善された
- 地価はここ数年上昇を続けている
- 板橋駅西口は2024年に超高層マンションと複合ビルが建設予定
- 不動産取引件数も増えており、競合物件も多い
- 密集住宅地域の再開発事業もあるため、区の事業計画はしっかりと確認する
- 高く売るためには信頼できる不動産会社探しが大事
不動産を高く売るためには、地域特性と相場を把握した上での戦略と、信頼できる不動産会社からの協力が必要不可欠です。板橋区での不動産売却をお考えの方は、不動産売却の市況を細かくリサーチしながら、パートナーとなる不動産会社探しを始めましょう。